課題番号11

慢性動物実験法入門

南部 篤,森 大志

覚醒下の実験動物とくに霊長類に様々な課題を遂行させ、その際の神経活動を記録、解析するという慢性実験は、神経回路が実際にどのように働いているかを解明する上で強力な手段である。また、様々な脳領域に刺激電極を留置しておくことにより、従来の急性実験と同様に電気生理学的に神経回路を解析することも可能である。さらに、神経解剖学的研究において標識物質の注入部位を生理学的に同定する必要性が高まってきているが、その際にも慢性実験のセットアップは有効である。しかし、このような実験技術は、手から手へと受け継がれることが多く、なかなか体系だって習得する機会が少ない。本コースでは、このような慢性実験を始めたばかり、あるいはこれから始めようとする研究者や大学院生を対象に、課題の訓練方法、手術法、金属電極作製、記録・解析方法などの講義・実習を行う。
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