3 超高圧電子顕微鏡の国際共同研究(外国からの共同利用実験)

生理学研究所に導入されている超高圧電子顕微鏡(H-1250M型)は、医学生物学用に特化されている。そこで設置の翌年度(昭和57年度)後半より共同利用実験として全国の医学生物学研究者に公募している。いままで医学生物学分野の研究者に利用されてきて、多くの成果を挙げてきた。有効に使用できることから、最近、外国から、直接問い合わせがある場合がある。そのときには、国内の共同利用実験の応募方式に準じて受け入れている。

超高圧電子顕微鏡共同利用実験として受け入れている研究課題で、今年度は、外国の研究者がメンバーとして正式に参加している課題が、5件ある。課題1は、井本教授を代表とするものである。韓国の Korea University 医学部からの応募である。他は、課題8, 10, 11, 12 で有井准教授が所内対応者となっている。課題8は、米国 University of Maryland 医学部からの応募である。課題10は、韓国 Kung Hee University,医学部、 課題11 は、韓国 Korea University, Life Sciences and Biotechnology, 課題12 は、韓国 Keimyung University 理学部からの応募である。昨年度までは、課題9も共同研究者にドイツのマックスプランク研究所ドレースデンの研究者が加わっていた。

国内からの応募方式と異なるところは、申請者からの課題に関係する申請書類(所属長名の応募用紙は不要、所内対応教官名は記入)のみで超高圧電子顕微鏡共同利用実験委員会(所外委員を含む)で審査され、採択可と判断されれば、その後、最終的には所長名による採択通知が受け入れ担当研究職員に通知されることである。その後、先方の大学または研究所などの責任者(所属長)と学術交流協定を結ぶ方式をとっている。学術交流協定は、5年間有効としている。旅費等は、国内の共同利用実験者と同様な基準で、年度当初に配分されて、国内旅費と滞在費が予算の範囲内で、使用されている。先方から日本までの渡航費用は、配分されない。