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DIP/WISHを低分子量G蛋白質Rhoの標的蛋白質のDia とWASPと結合する蛋白質として見出し、Rho、Racの活性制御することによって細胞運動を調節する重要なタンク質であることを明らかにしてきた。DIP/WISHを欠損するマウスを作製してその胎仔線維芽細胞を解析したところ、刺激前からRhoの活性が高くて細胞の接着性が悪く、細胞尾の退縮不全によると思われる著しい細胞運動能の低下が明らかになった。DIP/WISH欠損細胞ではRhoの活性化に一致してアクチン線維束の発達が観察された。以上の結果から、DIP/WISHはRhoの陰性制御分子として機能し、細胞接着に関与する分子群を制御することによって細胞接着能をコントロールしていると結論した。
Tomoko Fukumi-Tominaga, Yoshiko Mori, Atsuko Matsuura, Keiko Kaneko, Makoto Matsui1,2, Masato Ogata and Makoto Tominaga
DIP/WISH-Deficient Mice Reveal Dia- and N-WASP-interacting Protein (DIP/WISH) As a Regulator of Cytoskeletal Dynamics in Embryonic Fibroblasts
Genes to Cells 14 (10): 1197-1207, 2009
野生型マウス胎仔線維芽細胞(WT)はPDGF刺激に応じてよく動くが(★印は接着斑様構造を示す)、DIP/WISH欠損マウス胎仔線維芽細胞(KO)は細長い形状をしており、ほとんど動かない。核の移動距離で比較すると、DIP/WISH欠損マウス胎仔線維芽細胞は野生型マウス胎仔線維芽細胞に比べて有意に短い。* p < 0.05.