公開日 2010.02.25

人と人がコミュニケーションする際の脳神経活動の同時記録へ
"社会脳"機能イメージング研究の一層の推進と広く共同利用実験に活用
「同時計測用高磁場磁気共鳴画像装置」が生理学研究所に補正予算で配備

カテゴリ:プレスリリース
 生理学研究所 広報展開推進室
 

概要

生理学研究所の脳科学研究推進に、機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)2台からなる「同時計測用高磁場磁気共鳴画像装置」が本年度3月末までに配備されることとなりました。4月27日(火曜日)に“火入れ式”を行う予定です。今後、共同利用実験機器として、全国の大学・研究機関の研究者に利用していただけるものです(2011年度より共同利用実験を開始する予定です)。 
これによって、複数のfMRIを使い複数のヒトの脳活動を同時に記録することができるようになり、最近話題である「“社会脳”活動」、すなわち「人と人が会話やコミュニケーションなどの社会的相互作用をしている際の脳神経活動」を研究することができます。
 生理研では、定藤規弘の研究グループが中心となって、文部科学省科学研究費補助金(基盤研究S)などの補助のもと、社会脳研究の推進をすすめていく予定です。

【図】2台のfMRIのイメージ図

20100225_1.gif

2台のfMRIを用いた同時記録により、「人と人が会話やコミュニケーションなどの社会的相互作用をしている際の脳神経活動」を研究が可能となる。

参考

参考:定藤規弘らの“社会脳”研究の先行する成果

「褒められることは報酬」

2008年5月プレスリリース(NEURONに掲載された論文)定藤規弘教授グループの発見。他人から"褒められる"ことはお金を得たときと同じ「報酬」であり、脳の中の線条体と呼ばれる部分が反応することをつきとめた成果。ただし、この研究の場合は、1台のfMRIを用いて"褒められる"側の人の脳のイメージングを行ったものであった。 http://www.nips.ac.jp/contents/release/entry/2008/04/post-36.html

※追記 2台のfMRIの設置

3月7日(日曜日)、小雨の中、2台のfMRIが生理学研究所に設置されました。

 DSCF0027.jpgDSCF0016.jpg

※追記 「火入れ式」を行いました。

 4月27日に、研究所内外の皆さまの参列のもと、火入れ式を行いました。
 今後、定藤研を中心に最先端の研究をすすめるとともに、共同利用研究にいかしていきたいと思っております。

 

お問い合わせ先

広報に関すること

生理学研究所・広報展開推進室
小泉周 (こいずみ あまね)
TEL:0564-55-7722
FAX:0564-55-7721
E-mail:pub-adm@nips.ac.jp