公開日 2011.01.04

霊長類遺伝子導入実験室運用開始

カテゴリ:お知らせ
 生理学研究所 動物実験センター 霊長類遺伝子導入実験室
 

 遺伝子改変を施した動物、特にげっ歯類を解析することにより、脳機能の分子的基盤に関する理解が大きく進みました。一方、高次脳機能や精神・神経疾患の病態を解明するためには、よりヒトに近い動物を使うことが望まれています。そこで、ウィルスベクターを用いてコモンマーモセットやマカクザルの脳の遺伝子発現を操作し、分子ツールを活用した高次脳機能の新しい研究パラダイムを構築し、高次脳機能の分子基盤を解明する研究を行うため、霊長類遺伝子導入実験室が明大寺地区動物実験センター本館に設置されました。使用するベクターは、アデノ随伴ウイルスやレンチウイルス等であり、P2あるいはバイオセーフティレベル2(BL2)として整備されています。施設は、①ベクターを脳内に注入し、注入後、行動テストや神経活動を記録するためのin vivo実験室、②注入後の飼育設備、③遺伝子導入を脳スライス標本で調べるためのin vitro実験室、などからなっています。

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