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Last update 06-jan-2012
2. Python3のインストール
ここの記載はかなり古くなってきていますので、あくまで参考程度にしてください。機会があればアップデートします。
Windowsに関しては、Anaconda Pythonという便利なdistributionが出ており、それを利用するのが便利です。
Python3のインストール手順をメモしておきます。Python2.7でもほとんど同じです。
(1) インストールファイルのダウンロート
Pythonのシステムは、Pythonのウェブサイトからダウンロードします。ダウンロードするファイルは、通常32-bit版でよいと思われますが、Windowsが64-bit版の場合には、64-bit版の使用も可能です。
数値計算の汎用ライブラリであるnumpy、scipyは、nump/scipyの公式サイトから得られます。
グラフを描くためには、matplotlibというライブラリがよく利用されています。この公式サイトからは、Python2.7までに対応するライブラリをダウンロードすることができます。Python3に対応するライブラリは、開発サイト等からダウンロードする必要があります。
Windows用のnumpy、scipy、matplotlibは、内部に必要なライブラリをリンクしたファイルが非公式サイトで提供されており、これらの利用が゙便利です。
Mac OS場合は、ソースコードをダウンロードし、buildします(Python3.2を使用する場合)。
(2) 必要なファイル(Windowsの場合)
- Windows 32-bit
Python 3.2.2 Windows x86 MSI Installer (python-3.2.2.msi)
numpy-MKL-1.6.1.win32-py3.2.exe
scipy-0.9.0.win32-py3.2.exe
matplotlib-1.1.0.dev.win32-py3.2.exe
- Windows 64-bit
Python 3.2.2 Windows X86-64 MSI Installer (python-3.2.2.amd64.msi)
numpy-MKL-1.6.1.win-amd64-py3.2.exe
scipy-0.9.0.win-amd64-py3.2.exe
matplotlib-1.1.0.dev.win-amd64-py3.2.exe
(3) インストール(Windowsの場合)
インストールは、いずれも管理者として行います。
Windows 32-bit 版の場合を説明しますが、Windows 64-bit 版の場合は、それぞれ対応したファイルを使用します。
- まず Python をインストール。
python-3.2.2.msi を起動すれば、ほぼ自動的にインストールされます。
インストールの場所は、default の C:\Python32 にしておくのが無難です。
- 次に numpy をインストール。
numpy-MKL-1.6.1.win32-py3.2.exe をクリックすれば自動的にインストールされます
- 同様に scipy をインストール。これで完了。
(4)インストール後のテスト、設定(Windowsの場合)
- コマンドプロンプトで、
C:\Python32\Pythonと入力 (+enter)
Python が起動できれば、Python はインストール出来ています。
Version 等を示すメッセージがあり、続いて Python のプロンプト>>> が現れます。
- >>>に続いて、import numpyと入力。
エラーメッセージを示さずに、プロンプト>>>が現れれば、numpy はインストール出来ています。
- 同様に、>>>に続いて、import scipyと入力。
エラーメッセージを示さずに、プロンプト>>>が現れれば、scipy はインストール出来ています。
- Python から抜け出すには、quit()を入力します。
- Pythonを起動する時に、いつもfull pathを入力するのは面倒なので、path変数に追加します。
スタート → コントロール パネル → システム → システムの詳細設定 → 環境変数 → ユーザー環境変数 もしくは システム環境変数 → 変数の Path → 行末に;C:\Python32を加えます。
一旦ログオフして再度ログオンすれば、コマンドプロンプトからPythonだけでPythonが起動します。
(pythonでもOK)
(1m) Pythonのインストール(Macの場合)
- Windowsの場合と同様に、Pythonの公式ウェブサイトより、インストールファイルをダウンロードします。
Python 3.2.2 Mac OS X 64-bit/32-bit x86-64/i386 Installer (python-3.2.2-macosx10.6.dmg)
-
dmgファイルを起動すると、ほぼ自動的にインストールされます。
実行ファイルのpython3等は/usr/local/binに、その他のPython のシステムは、/Library/Frameworks/Python.Framework/Versions/3.2/に置かれます。
- Mac OSの開発環境であるXCodeをインストールすると、自動的にpythonがインストールされます。しかしこのPythonは、Version 2.6です。実行ファイルの場所は/usr/binで、他のファイルは、/System/Library/Frameworks/Python.Framework/Versions/2.6/に置かれます。
- pythonでversion 2.6が起動し、python3でversion 3.2が起動します。両者の使い分けが大切です。
MacOSの場合、PATHの設定を/etc/pathsで行うことが出来ます。そのファイルで、/usr/local/binを/usr/binよりも上に持って来ると、pythonというコマンド入力でもpython3を起動します。 どのpythonが立ち上がるかをしらべるには、whichコマンドが便利です。which pythonとコマンド入力することにより、起動するプログラムのpathを表示してくれます。
(2m) numpy、scipyのインストール(Macの場合)
- Python は、ライブラリを作製する時に、C/C++ コンパイラと Fortran コンパイラを必要とします。
このため、Mac OSの開発環境であるXCodeをインストールしておきます。
またFortranに関しては、gfortranがHigh Performace Computing for Mac OS Xのサイトから得ることが出来ます。
- numpy、scipyは、numpy/scipyの公式サイトからnumpy-1.6.1.tar.zip、scipy-0.9.0.tar.zipをダウンロード。
- numpy-1.6.1.tar.zipを解凍。
cd numpy-1.6.1
python3 setup.py build
python3 setup.py install
インストールには管理者権限が必要です。
- scipyの場合は、ほぼnumpyと同じですが、buildに時間がかかります。
scipy-0.9.0.tar.zipを解凍。
cd scipy-0.9.0
python3 setup.py build
python3 setup.py install
インストールには管理者権限が必要です。
- これらのライブラリは、/Library/Frameworks/Python.Framework/Versions/3.2/lib/Python3.2/lib/site-packagesに置かれます。
- 一部の実行ファイル(例えばf2py)は、/Library/Frameworks/Python.Framework/Versions/3.2/binに置かれます。Pythonスクリプトの場合、Python2.6を起動してしまう可能性に注意する必要があります。
- テストはWindowsの場合と同様で、python3でPythonを起動して、import numpy、import scipyがエラーなしであればOKです。
- Pythonを終了するには、quit()を入力。
(3m) matplotlibのインストール(Macの場合)... かなり面倒。初心者は避けた方がよい。
- matplotlibのPython3対応版は、まだ開発途上ですので、完璧ではないかもしれません。
ソースコードは開発サイトよりダウンロードします。
- 圧縮されているソースコードを解凍し、そのディレクトリに移動。
- READEME.osxを読む。
- make.osxに適当な変更を加える。
PREFIX=/Library/Frameworks/Python.Framework/Versions/3.2
PYVERSION=3.2
PYTHON=python3
ARCH_FLAGS= -arch x86_64
PNGVERSION=1.5.5
60行目あたりで、
urllibをurllib.requestに変更(6カ所)。
- make -f make.osx fetch deps mpl_install
- matplotlibには、グラフィックを受け持つbackendが必要です。本来MacOS X用のmatplotlibでは、macosxというbackendがあるはずなのですが、python3で動くbackendは未開発です。
そのため代わりにTkAggというbackendを使用します。もしPyQT4がインストールしてあればQt4Aggがきれいです。
- 設定ファイルはmatplotlibrcというファイルで、/Library/Frameworks/Python.Framework/Versions/3.2/lib/python3.2/site-packages/matplotlib/mpl-dataにあります。backend : MacOSXとあるのを、backend : TkAgg(もしくはbackend : Qt4Agg)に変更します。
- python3を起動し、
import pylab
でエラーがなければOKです。
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