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分子レベルからの脳機能構築機構の解明

−目的とする研究内容−

目的とする研究内容  公募内容  研究組織



特定領域研究「分子レベルからの脳機能構築機構の解明」
(略称「分子脳科学」)
領域代表: 三品昌美
(東京大学大学院医学系研究科教授)

脳神経系の構築と脳構造の形成のメカニズムを明らかにし、さらには記憶・学習をはじめとする 脳高次機能のメカニズムを遺伝子・分子レベルから解き明かそうとする分子脳科学は著しい発展を遂げてきた。
分子脳科学の進展は、ゲノム計画による遺伝情報の全体像解明の成果、生体分子の可視化技術、 部位時期特異的遺伝子操作法などに代表される新たな分子生物学・分子遺伝学の方法論を組み込み、 分子レベルから脳高次機能に至る脳科学の諸分野を融合させ、新たな飛躍を可能にする段階に達し、 脳の統合科学への展開を目指すべき転換期を迎えている。

我が国において脳神経系の情報伝達を担う受容体やチャネルの解明をはじめ分子レベルからの先駆的脳研究が 達成されてきた成果を基盤に、特定領域研究「分子脳科学」では、生命現象の根幹である遺伝子・分子に基盤をおき、 神経細胞の誕生から脳高次機能に至る3つの研究項目、「神経細胞の運命決定及び動態に関与する分子」、 「神経細胞の機能発現に関与する分子」および「脳のシステム制御に関わる分子機構」、を設定することにより、 分子脳科学の諸分野の力を結集し、分子レベルから脳高次機能に至る統合脳科学を開拓することを目的とする。
これらの研究は、神経細胞、神経回路、システムの階層を貫いて、 分子レベルから脳高次機能に迫る統合研究を切り開くことが期待される。

本特定領域研究は、上記の3研究項目に関する先端的基幹的研究を計画研究として組織し、 これらの計画研究を推進力に、分子脳科学領域の研究者を公募により広く募集し、領域の総合的な推進、 新規手法や視点の導入、独創的な研究と若手研究者の支援・育成を目指す。
遺伝子・分子レベルからの脳高次機能解明には脳の各階層における構造機能解析を必要とし、 領域内外の研究者との共同研究を推し進める。