脳機能の統合的研究
領域略称名：統合脳
領域番号： ０１８
研究期間：平成16年度〜平成21年度
領域代表者：丹治 順
所属機関：玉川大学学術研究所脳研究施設
（研究概要）
本領域の目的は、脳機能の統合的解明を進めることにある。
脳の機能を理解するためには、異なる次元の研究を有機的に結び付け、 積極的に次元を超えた機能理解を求めようとする作業が必要である。 すなわち脳を形成する分子―細胞―回路―システムを統合的にみた機能理解の視点に立ち、 複数の階層を包含した機能発現メカニズムの研究が必要である。
したがって、脳において構造的・時間的に多次元の場で生成される反応と活動のメカニズムを、 次元を超え、統一的に理解することを目指す研究を推進する。
上記の観点から、例えば脳の分子が脳のシステムの機能発現にいかなる寄与をするかを調べる研究や、 脳の認知機能における神経回路の役割など、脳の構造レベルを超えた研究を推進する。
他方、生物学的脳研究と理論的脳研究、または心理学、言語学、行動学、情報工学等の広域的な学問領域 と生物学的脳研究を統合した学際的アプローチによる脳研究も進める。 精神医学・神経学・心身医学・リハビリテーション等の臨床医学と基礎的脳科学を統合する研究も推進する。
さらに、統合的脳研究の新展開を求め、 新たな発想で脳が機能するメカニズムの理解を目指す萌芽的研究も育成する。
「計画研究」においては少数の研究を先導的に進めるが、 この領域ではむしろ公募研究を重視し、 上記の趣旨に適合した一人又は少数の研究者による統合的脳研究を公募する。 公募の総数は36件程度であり、そのうち3分の１程度は、応募額400−900万円の先駆的な研究を、 それ以外は、応募額200−４00万円の萌芽的研究を公募する。 特に将来を担う有望な若手研究者の積極的な応募を期待する。
研究期間はいずれも1年であるが、本領域は5年間の研究期間が計画されており、 次年度以降も公募を予定している。
（研究項目）
Ａ01： 多次元的研究手法による統合的脳機能研究
- 脳機能の統合的解明を進める。
- 異なる次元の研究を有機的に結び付け、積極的に次元を超えた機能理解を求める。
- 脳を形成する分子―細胞―回路―システムを統合的にみた機能理解の視点に立ち、複数の階層を包含した機能発現メカニズムを研究する。
- 脳において構造的・時間的に多次元の場で生成される反応と活動のメカニズムを、次元を超え、統一的に理解することを目指す研究を推進する。
（推進研究）
- 脳の構造レベルを超えた研究。脳の分子が脳のシステムの機能発現にいかなる寄与をするかを調べる研究、脳の認知機能における神経回路の役割の研究など。
- 学際的アプローチによる脳研究。生物学的脳研究と理論的脳研究、または心理学、言語学、行動学、情報工学等の広域的な学問領域と生物学的脳研究の統合など。
- 臨床医学（精神医学・神経学・心身医学・リハビリテーションなど）と基礎的脳科学を統合する研究。
「計画研究」では少数の研究を先導的に進める。公募研究を重視し、一人または少数の研究者による統合的脳研究を公募する。公募総数36件程度のうち約３分の１は応募額 ４００〜９００ 万円の先駆的な研究、それ以外は、２００〜４００ 万円の萌芽的研究とする。将来を担う有望な若手研究者の積極的な応募を期待する。研究期間はいずれも１年。本領域は ６ 年間の研究期間が計画されており、次年度以降も公募を予定している。
- 統合的脳研究の新展開を求め、新たな発想で脳が機能するメカニズムの理解を目指す萌芽的研究。