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        <title>NIPS Research</title>
        <link>http://www.nips.ac.jp/nips_research/</link>
        <description></description>
        <language>ja</language>
        <copyright>Copyright 2026</copyright>
        <lastBuildDate>Thu, 06 Aug 2026 13:36:35 +0900</lastBuildDate>
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        <item>
            <title>第16回 名古屋大学医学系研究科・生理学研究所合同シンポジウムを開催いたします</title>
            <description><![CDATA[　この度、下記日程で、第16回 名古屋大学医学系研究科・生理学研究所合同シンポジウムが名古屋大学医学系研究科で開催されます。<br />
<br />
　本シンポジウムは、基礎医学と臨床医学の領域で中核的な役割を担っている名古屋大学医学系研究科と生理学研究所の両機関が研究発表を通じて互いに交流を深めることで、さらなる研究の発展につなげることを目的としています。例年、基礎・臨床を問わず、幅広い分野から100名以上が参加し、今回は4件の招待講演と40題程度のポスター発表を予定しており、異なる研究分野に触れる良い機会となっております。<br />
<br />
<strong>日時：</strong>2026年9月4日（金）13:00- 18:40頃<br />
<strong>場所：</strong>名古屋大学病院中央診療棟3階講堂　完全オンサイト開催<br />
<strong>参加申込みおよび演題申込み：</strong>7月 1日（水）～　8月 22日（土）<br />
HP：<a href="https://www.med.nagoya-u.ac.jp/numed-nips2026/">https://www.med.nagoya-u.ac.jp/numed-nips2026/</a><br />
<br type="_moz" />
]]></description>
            <link>https://www.nips.ac.jp/release/2026/09/16.html</link>
            <guid>https://www.nips.ac.jp/release/2026/09/16.html</guid>
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">イベント</category>
            
            
            <pubDate>Fri, 04 Sep 2026 13:00:00 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>女性ホルモンが、免疫細胞の働きに関わる「THIK-1チャネル」を阻害する仕組みを解明</title>
            <description><![CDATA[<h3 style="letter-spacing: 0.8px;">
	概要</h3>
<div>
	研究チームは、脳内のミクログリアや全身のマクロファージといった免疫細胞に発現するカリウムチャネルであるTHIK-1チャネルが、女性ホルモンの一種である17&beta;エストラジオールによって強く抑制（40 ％）されることを明らかにしました。また、ヒトTHIK-1チャネルの多様体（遺伝的なタイプの違い）によっては、体内に存在する程度のわずかな濃度のエストラジオールであっても、一定の抑制効果（約12%）を受けるタイプが存在することも発見しました。</div>
<h3 style="letter-spacing: 0.8px;">
	研究成果</h3>
<div style="letter-spacing: 0.8px;">
	<div>
		<div>
			THIK-1チャネルは、ミクログリアやマクロファージに発現し、細胞機能の制御に関与するカリウムチャネルです。これまで、ステロイドである17&beta;エストラジオール、コレステロール、プロゲステロンが、それぞれ異なるカリウムチャネルの機能を制御するという報告がなされていますが、ステロイドによるTHIK-1チャネルへの影響は分かっていませんでした。研究グループは「ステロイドがTHIK-1チャネルの機能を制御しているのではないか」という仮説のもと、その可能性について検討しました。&nbsp;<br />
			&nbsp;<br />
			7種のステロイド（10 &mu;M）についてマウスTHIK-1チャネルに対する作用を調べたところ、エストラジオールが最も強い（約40％）電流抑制作用を示すことがわかりました。また、THIK-1チャネルの活性制御（開閉）に重要な部位のアミノ酸を、別のアミノ酸（アラニン）に置き換えると、抑制作用が消失しました。これらの結果から、エストラジオールはTHIK-1チャネルの活性制御機構に作用することで、その働きを抑制していると考えられます。<br />
			&nbsp;<br />
			一方、実験で使用した濃度（10&mu;M）は、エストラジオールの生理的濃度の数万倍も濃いため、この阻害作用は、通常のTHIK-1チャネルでは働いていないと思われます。しかし、ヒトの遺伝子のタイプの違いによって、THIK-1チャネルにも違い（多様体：variant）が見られます。そこで研究グループは、体内に存在する程度の濃度（生理的濃度）でも抑制を受けるタイプが存在するかどうか調べました。その結果、ヒトTHIK-1チャネルの多様体と同じようにアミノ酸残基を変化させたチャネルの一つ（T237S）の働きが、生理的濃度のエストラジオールにより、12％ほど抑制されることが明らかとなりました。この結果により、多様体においては、エストラジオールが何らかの役割を持つ可能性が示されました。また、多様体によりステロイドの作用が大きく異なるという知見は、他のチャネルに対する薬剤等の効果を考える上でも重要であると思われます。<br />
			&nbsp;<br />
			&nbsp;</div>
		<div>
			<img alt="画像1.jpg" class="mt-image-center" height="272" src="http://www.nips.ac.jp/nips_research/7bfe4f0018e39b3a7dbd847a74a221793533fe29.jpg" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" width="542" /></div>
	</div>
	<br />
	&nbsp;</div>
<h3 style="letter-spacing: 0.8px;">
	<span style="letter-spacing: 0.8px;">科研費や補助金、助成金など</span></h3>
<div>
	科研費基盤（C）21K06793（立山）<br />
	&nbsp;</div>
<h3 style="letter-spacing: 0.8px;">
	論文情報</h3>
<div>
	<div>
		Title: 　Inhibitory effect of 17&beta;-estradiol on the THIK-1 channel<br />
		Authors: Michihiro Tateyama, Yoshihiro Kubo<br />
		Journal: PLOS ONE<br />
		Date:　July 17, 2026<br />
		URL:　<a href="https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0353757">https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0353757</a><br />
		DOI： <a href="https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0353757">10.1371/journal.pone.0353757</a><br />
		&nbsp;</div>
	<div>
		&nbsp;</div>
</div>
<div>
	&nbsp;</div>
]]></description>
            <link>http://www.nips.ac.jp/nips_research/2026/08/thik-1.html</link>
            <guid>http://www.nips.ac.jp/nips_research/2026/08/thik-1.html</guid>
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">研究報告</category>
            
            
            <pubDate>Thu, 06 Aug 2026 13:36:35 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>令和8年熊本地震で被災された研究機関・研究者の皆様へ</title>
            <description><![CDATA[<p data-path-to-node="5,1">
	このたびの熊本県を中心とする地震により被災された皆様、ならびにそのご家族・関係者の皆様に、心よりお見舞い申し上げますとともに、皆様の安全と、被災地の一日も早い復旧・復興をお祈り申し上げます。</p>
<p data-path-to-node="5,2">
	生理学研究所では、このたびの震災により研究・教育活動に大きな支障が生じている大学・研究機関等の研究者および大学院生等の皆様を対象に、研究活動の継続・再開に向けた緊急支援を実施いたします。</p>
<p data-path-to-node="5,3">
	研究環境の確保や実験の継続でお困りのことがございましたら、下記の問い合わせ先まで、遠慮なくご相談ください。<br />
	<br />
	<span style="letter-spacing: normal; background-color: rgb(255, 255, 255);">問い合わせ先：</span><br style="box-sizing: border-box; letter-spacing: normal; background-color: rgb(255, 255, 255);" />
	<span style="letter-spacing: normal; background-color: rgb(255, 255, 255);">生理学研究所 共同利用研究推進室</span><br style="box-sizing: border-box; letter-spacing: normal; background-color: rgb(255, 255, 255);" />
	<span style="letter-spacing: normal; background-color: rgb(255, 255, 255);">TEL：0564-55-7722 </span><br style="box-sizing: border-box; letter-spacing: normal; background-color: rgb(255, 255, 255);" />
	<span style="letter-spacing: normal; background-color: rgb(255, 255, 255);">e-mail：</span><a href="mailto:collabo@nips.ac.jp" style="box-sizing: border-box; letter-spacing: normal; background-color: rgb(255, 255, 255);">collabo@nips.ac.jp</a></p>
]]></description>
            <link>https://www.nips.ac.jp/release/2026/08/8_2.html</link>
            <guid>https://www.nips.ac.jp/release/2026/08/8_2.html</guid>
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">お知らせ</category>
            
            
            <pubDate>Tue, 04 Aug 2026 14:16:57 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>ヒトノロウイルスも「姿」を切り替えていた？ ― クライオ電子顕微鏡が捉えた感染を左右する構造変化 ―</title>
            <description><![CDATA[<h3>
	概要</h3>
　大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 生命創成探究センター/生理学研究所の村田 和義特任教授の研究グループは、北里大学、韓国・釜山大学などとの共同研究により、ヒトノロウイルスGII.3型のウイルス様粒子（VLP）<sup>※1</sup>が、固定的な構造ではなく、先にマウスノロウイルスで報告されているような2種類の異なる立体構造を取り得ることを明らかにしました。研究チームは、このVLPを作製しクライオ電子顕微鏡法<sup>※2</sup>によって原子レベルで観察した結果、ウイルス表面に突き出た領域「Pドメイン」にはウイルスの殻「Sドメイン」の表面に密着した状態（resting状態）と、持ち上がった状態（rising状態）の2種類が存在することを発見しました。さらに、この構造変化に伴って、隣接するタンパク質同士の結合ネットワークが大きく組み替わることも明らかになりました。&nbsp;<br />
　この成果は、ノロウイルスの感染成立や免疫回避の仕組みを理解する新たな基盤となり、将来的なワクチンや抗ウイルス薬の開発に重要な知見を提供します。&nbsp;<br />
<br />
　本研究成果は、日本時間 2026年7月24日に、国際科学雑誌「International Journal of Molecular Sciences」にオンライン公開されました。<br />
<br />
<table border="1" cellpadding="1" cellspacing="1" class="frame2" style="center; width: 700px center">
	<tbody>
		<tr>
			<td>
				<strong><ins>発表のポイント</ins></strong>
				<ol>
					<li>
						&nbsp;世界中で急性胃腸炎を引き起こすヒトノロウイルスカプシド<sup>※3</sup>の立体構造をクライオ電子顕微鏡で解析しました。</li>
					<li>
						&nbsp;同じウイルスカプシドが2種類の異なる構造状態（resting状態とrising状態）をとることを世界で初めて明らかにしました。</li>
					<li>
						本成果は、ヒトノロウイルスが宿主細胞への感染や免疫回避をどのように制御しているかを理解する重要な手掛かりとなり、新しいワクチンや抗ウイルス薬の開発につながることが期待されます</li>
				</ol>
			</td>
		</tr>
	</tbody>
</table>
<h3>
	研究の背景</h3>
　ヒトノロウイルスは世界で年間約6～7億人が感染すると推定される急性胃腸炎の主要な原因ウイルスですが、現在でも有効な抗ウイルス薬は存在していません。感染の仕組みを理解するためには、ウイルス粒子の立体構造を詳細に知ることが不可欠です。しかし、ヒトノロウイルスは実験容器の中で培養細胞に感染させて大量に収集することができないため、研究が進んでいませんでした。<br />
　一方、実験容器の中で大量に収集できるマウスノロウイルスでは、環境条件によってカプシド構造が変化することが報告されていましたが、ヒトノロウイルスでも同様の現象が起こるかどうかは分かっていませんでした。<br />
<h3>
	研究の成果</h3>
　研究グループは、これまでに地域内で深刻な大流行を度々引き起こしているヒトノロウイルスGII.3株のウイルス様粒子（VLP）の作製に成功し、最新のクライオ電子顕微鏡を用いてその構造解析を実施しました。すると、一つの試料中に、Pドメインの位置が異なる2種類のVLP（resting状態とrising状態）が共存していることを発見しました（図1）。<br />
　解析の結果、（1）resting状態では、PドメインはSドメインの近くに位置し、さらに先端のP2領域を介した広範な結合ネットワークを形成していました。一方、（2）rising状態では、Pドメインが約1 nm<sup>※4</sup>持ち上がり約55度回転するとともに、結合ネットワークがP1領域へと切り替わっていました（図2）。さらに、rising状態ではPドメインがより柔軟な構造をとることも明らかになりました。<br />
<br />
<br />
<img alt="20260804murata-1.jpg" class="mt-image-center" src="https://www.nips.ac.jp/release/20260804murata-1.jpg" style="text-align: center; display: block; margin: 0px auto 20px; width: 600px; height: 363px;" /><strong>図1. ヒトノロウイルスVLPの2種類の構造　</strong><br />
ヒトノロウイルスは直径約40 nmの正二十面体ウイルスで、VLPは殻のSドメインとそこから伸びる突起のPドメインからなる。resting状態ではPドメインが約1 nm持ち上がる（赤の矢印）。色スケールは粒子の半径（&Aring;<sup>※4</sup>）を示す。<br />
<br />
<br />
<img alt="20260804murata-2.jpg" class="mt-image-center" src="https://www.nips.ac.jp/release/20260804murata-2.jpg" style="text-align: center; display: block; margin: 0px auto 20px; width: 600px; height: 235px;" /><strong>図2. ヒトノロウイルスVLPの2種類の構造変化　</strong><br />
resting状態のPドメインは、P2と呼ばれる先端領域どうしの分子間相互作用（＊）によって固定されている。rising状態のPドメインでは、これが回転して持ち上がり、あらたにP1と呼ばれる根元の領域どうしの分子間相互作用（＊）で固定化されることがわかった。<br />
<h3>
	成果の意義と今後の展開</h3>
　本研究は、「ヒトノロウイルスのカプシドもマウスノロウイルスと同様に、固定された殻ではなく、状況に応じて構造を変化させる動的な分子機械である」ことが初めて示唆されました。Pドメインには宿主細胞への結合部位や抗体が認識する領域が集中しています。そのため、この構造変化は、細胞への感染効率、宿主受容体との結合、抗体から逃れる免疫回避、などに深く関与している可能性があります。<br />
　今後は、どのような環境変化（pH、金属イオン、体内の酸など）がこの構造変化を引き起こすのか、感染性ウイルスでも同じ現象が起こるのか、この構造変化を阻害する抗体や低分子化合物を開発できるか、を明らかにすることで、新しい抗ノロウイルス治療法や次世代ワクチンの開発につながることが期待されます。<br />
<br />
<h4>
	用語解説</h4>
<div style="margin-left: 40px;">
	※1：ウイルス様粒子（VLP）<br />
	ウイルスの外殻タンパク質の自己集合能を利用して形成されるウイルスに似た粒子。遺伝子を含まないため感染性はなく、ワクチンや薬剤送達、構造解析などに広く利用される。<br />
	※2：クライオ電子顕微鏡法<br />
	生物試料を低温（約-170℃）で観察することができる電子顕微鏡。生物試料を水溶液環境中で凍結させて、そのまま観察することができる。<br />
	※3：ウイルスカプシド<br />
	ウイルスの遺伝子（DNAまたはRNA）を包み保護するタンパク質の殻。宿主細胞への感染や粒子の安定性を担い、ウイルスの基本構造を形成する。<br />
	※4：&Aring;（オングストローム）、nm（ナノメートル）<br />
	　長さの単位。1 &Aring;は0.1 nmで水素原子1個の大きさに相当。1 nmは0.000001 mm。<br />
	&nbsp;</div>
<h4>
	論文情報</h4>
<div style="margin-left: 40px;">
	1.&nbsp; &nbsp; 論文タイトル：Conformational Plasticity of the Human Norovirus GII.3 Capsid Reveals Alternative P Domain Interaction Networks<br />
	2.&nbsp; &nbsp; 著者：Chihong Song, Motohiro Miki, Reiko Takai-Todaka, Kosuke Murakami, Kazuhiko Katayama*, Kazuyoshi Murata*（*責任著者）<br />
	3.&nbsp; &nbsp; 掲載誌：International Journal of Molecular Sciences<br />
	4.&nbsp; &nbsp; DOI: 10.3390/ijms27156586<br />
	5.&nbsp; &nbsp; 掲載URL：https://www.mdpi.com/1422-0067/27/15/6586<br />
	6.&nbsp; &nbsp; 論文公開日：2026年7月24日</div>
<h4>
	責任著者情報</h4>
<div style="margin-left: 40px;">
	村田 和義（生命創成探究センター/生理学研究所）、片山 和彦（北里大学）</div>
<h4>
	研究サポート</h4>
<div style="margin-left: 40px;">
	本研究は、AMED研究費（JP24fk0108667, JP25fk0108667, JP24fk0108669, JP25fk0108669, JP24ama121005, JP25ama121005）、韓国研究財団（RS-2024-00440289, RS-2026-25476185）、釜山大学校、生理学研究所共同研究（25NIPS135, 24NIPS118）等の支援を受けて行われました。</div>
<h3>
	お問い合わせ</h3>
<strong>＜研究に関するお問い合わせ＞</strong><br />
自然科学研究機構 生命創成探究センター/生理学研究所<br />
特任教授　村田 和義<br />
E-mail：kazum_at_nips.ac.jp<br />
<br />
<strong>＜広報に関するお問い合わせ＞</strong><br />
自然科学研究機構　生命創成探究センター（ExCELLS）研究力強化戦略室<br />
E-mail：press_at_excells.orion.ac.jp<br />
<br />
自然科学研究機構　生理学研究所　研究力強化戦略室<br />
E-mail：pub-adm_at_nips.ac.jp<br />
<br />
※_at_を@に変換してください。<br />
<br type="_moz" />
]]></description>
            <link>https://www.nips.ac.jp/release/2026/08/post_583.html</link>
            <guid>https://www.nips.ac.jp/release/2026/08/post_583.html</guid>
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">プレスリリース</category>
            
            
            <pubDate>Tue, 04 Aug 2026 14:00:00 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>IUPS Beacon Symposium 2026の開催のお知らせ</title>
            <description><![CDATA[<h2>
	国際生理科学連合 (IUPS)主催、生理研共催の、IUPS Beacon Symposium 2026 のご案内</h2>
<strong>テーマ：</strong>Physiology Ahead：Orchestration of Multiple Systems<br />
<strong>日程：</strong>2026年9月15日〜16日<br />
<strong>会場：</strong>岡崎コンファレンスセンター（愛知県岡崎市）<br />
<strong>主催：</strong>国際生理科学連合 (IUPS)<br />
<strong>共催：</strong>自然科学研究機構 生理学研究所<br />
<strong>Chairperson：</strong>中村和弘教授（名古屋大学）<br />
<br />
詳細は<a href="https://sites.google.com/nips.ac.jp/iups2026beacon/home">こちら</a>をご覧ください。<br />
]]></description>
            <link>https://www.nips.ac.jp/release/2026/08/iups_beacon_symposium_2026.html</link>
            <guid>https://www.nips.ac.jp/release/2026/08/iups_beacon_symposium_2026.html</guid>
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">イベント</category>
            
            
            <pubDate>Sat, 01 Aug 2026 10:00:00 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>幹細胞の&quot;増えすぎ&quot;を防ぐ仕組みを解明 ―くっつけるだけではない、細胞接着分子の新たな働き―</title>
            <description><![CDATA[<table border="1" cellpadding="1" cellspacing="1" class="frame2" style="width: 700px center">
	<tbody>
		<tr>
			<td>
				　動物の多くの組織では、幹細胞が増殖して新しい細胞を供給することで、古くなった細胞や傷んだ細胞を補っています。一方で、幹細胞が必要以上に増えると腫瘍の形成など組織の異常につながるため、その数は適切にコントロールされています。しかし、その仕組みには未解明な点が多く残されています。今回、自然科学研究機構生理学研究所の泉裕士准教授と古瀬幹夫教授の研究グループは、ショウジョウバエの腸を用いた研究により、<strong><ins>幹細胞から生まれて成熟していく途中の細胞（前駆細胞）が、細胞同士をつなぐ接着分子を介して幹細胞の&ldquo;増えすぎ&rdquo;を防ぐ仕組みを解明</ins></strong>しました。本研究結果は、Journal of Cell Biology誌2026年9月7日号に掲載されます（先行オンライン公開 : 2026年7月7日）。</td>
		</tr>
	</tbody>
</table>
<br />
<h3>
	背景</h3>
　動物の多くの組織では、古くなった細胞や傷んだ細胞を補うために、幹細胞が増殖して新しい細胞を生み出しています。しかし、幹細胞が必要以上に増えてしまうと、腫瘍の形成など組織の異常につながるため、その増殖は適切にコントロールされています。<br />
<br />
　これまでの研究で、研究グループは、ショウジョウバエの腸で、細胞と細胞を接着させるために必要なタンパク質（sSJ構成タンパク質<sup>注１</sup>）が失われると、幹細胞が過剰に増殖し、腫瘍が形成されることを見出していました。しかし、sSJ構成タンパク質がどのような仕組みで幹細胞の増殖に関わっているのかは明らかになっていませんでした。<br />
<h3>
	本研究の発見</h3>
　今回、研究グループは、幹細胞から生まれて成熟していく途中の細胞（前駆細胞<sup>注２</sup>）に着目し、sSJ構成タンパク質と幹細胞増殖との関係を調べました。<br />
　正常な腸において、前駆細胞が成熟していく過程を観察したところ、頂端部にsSJ構成タンパク質が集まるにつれて、aPKC<sup>注３</sup>と呼ばれる、細胞増殖に関わる酵素が減少することを見出しました（図1上, 図2）。<br />
一方、sSJ構成タンパク質を失った腸では、頂端部にaPKCが残ったままの前駆細胞が多く観察されました（図1下, 図3）。<br />
　これらの結果から、前駆細胞の頂端部において、<ins>sSJ構成タンパク質がaPKCを排除することで、幹細胞の異常な増殖を防いでいる</ins>ことが示唆されました。<br />
　そこで、実験的にaPKCを前駆細胞の頂端部に発現させたところ、実際に幹細胞の増殖が誘導されることも明らかになりました。これらの結果は、<ins>前駆細胞の頂端部に残ったaPKCが、幹細胞の異常増殖を促進するシグナルの発生に関与している</ins>と考えられます。<br />
<br />
　さらに詳しく調べた結果、前駆細胞の頂端部に残ったaPKCが、細胞増殖を調節する因子Kibra<sup>注４</sup>の機能を阻害していることが分かりました。Kibraは、細胞増殖を抑える働きを持つため、aPKCによってその働きが弱められることで、細胞増殖を促進するシグナルが活性化されると考えられます（図４）。<br />
<br />
　以上の結果から、分化中の前駆細胞では、<ins>細胞接着構造を構成するsSJ構成タンパク質がaPKCを頂端部から排除し、Kibraの機能を維持することで、幹細胞の増殖を適切に調節している</ins>ことが明らかになりました。<br />
<br />
　泉准教授は「今回の研究では、分化の途中にある前駆細胞が、細胞間接着分子を介して幹細胞の増殖を調節する新たな仕組みを明らかにしました。これは、細胞間接着分子のこれまで知られていなかった役割を示す発見であり、組織の恒常性が維持される仕組みの理解を深める成果です。本成果はショウジョウバエをモデルとして得られたものですが、将来的にはヒトにおける組織の維持や、がんの発生機構の理解にも貢献することが期待されます。」と話しています。<br />
<br />
<strong>＜助成金など＞</strong><br />
本研究は文部科学省科学研究費補助金（課題番号19K06650, 22K06229, 25K09638）の補助を受けて行われました。<br />
<br />
<h3>
	&nbsp;今回の発見</h3>
<ol>
	<li>
		ショウジョウバエの腸では、細胞接着に重要なタンパク質（sSJ構成タンパク質）を失うと、前駆細胞の頂端部にaPKCが異常に蓄積することで、幹細胞の過剰増殖が起こることを明らかにしました。</li>
	<li>
		分化過程にある前駆細胞では、sSJ構成タンパク質がaPKCを頂端部から排除することが、腸幹細胞の正常な増殖制御に重要であることを明らかにしました。</li>
	<li>
		分化過程にある前駆細胞において、sSJ構成タンパク質―aPKC―Kibra経路を介して幹細胞の増殖が調節される新たな分子機構を明らかにしました。</li>
</ol>
<br type="_moz" />
<h4>
	用語解説</h4>
<div style="margin-left: 40px;">
	<strong>注1）sSJ構成タンパク質：</strong> ショウジョウバエの腸で、細胞同士をつなぐ細胞間接着構造「スムースセプテートジャンクション（sSJ）」を構成し、腸のバリア機能の維持に重要な役割を果たすタンパク質。<br />
	<strong>注2）前駆細胞：</strong>幹細胞から生み出され、成熟した細胞へと分化する途中段階の細胞。<br />
	<strong>注3）aPKC (atypical protein kinase C)：</strong>種をこえて保存されている細胞の極性形成に関わるタンパク質リン酸化酵素。ショウジョウバエ、哺乳類を問わず様々な組織において細胞増殖に関わる。<br />
	<strong>注4）Kibra：</strong>細胞の増殖や組織の大きさを適切に保つシグナル伝達経路「Hippo経路」の働きを促進し、細胞の過剰な増殖を抑える調節因子。<br />
	&nbsp;</div>
<h4>
	図１　sSJ構成タンパク質を失うと、前駆細胞の頂端部にaPKCが残存し、幹細胞が異常増殖する。</h4>
<img alt="20260728izumi-1.png" class="mt-image-center" height="393" src="https://www.nips.ac.jp/release/20260728izumi-1.png" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" width="612" />
<div style="margin-left: 40px;">
	正常な腸では、前駆細胞の頂端部においてsSJ構成タンパク質の局在が増加するのに伴い、aPKCは減少しました。一方、sSJ構成タンパク質を失った腸では、分化後期に達した前駆細胞においても、頂端部にaPKCが残存する細胞が多数観察されました。これらの結果から、前駆細胞の分化後期において、sSJ構成タンパク質はaPKCを頂端部から排除する役割を担うことが示唆されました。</div>
<br />
<h4>
	図２　正常な腸では、分化過程の前駆細胞の頂端部にsSJ構成タンパク質が集まるのに伴い、aPKCが減少する。</h4>
&nbsp;<img alt="20260728izumi-2.png" class="mt-image-center" height="291" src="https://www.nips.ac.jp/release/20260728izumi-2.png" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" width="622" />
<div style="margin-left: 40px;">
	前駆細胞の分化の初期段階では、頂端部にaPKCとsSJ構成タンパク質の両方が局在していましたが、後期段階では、sSJ構成タンパク質の頂端部への局在が増加するのに伴い、aPKCの局在は減少しました。（矢印は前駆細胞の頂端部を指しています。）<br />
	&nbsp;</div>
<h4>
	図３　sSJ構成タンパク質を失った腸では、分化後期にもかかわらず頂端部にaPKCが残ったままの前駆細胞が多く観察される。</h4>
<img alt="20260728izumi-3.png" class="mt-image-center" height="188" src="https://www.nips.ac.jp/release/20260728izumi-3.png" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" width="642" />
<div style="margin-left: 40px;">
	<br />
	sSJ構成タンパク質を失った腸では、分化初期のみならず、分化後期に達した前駆細胞においても、aPKCが頂端部に残存していました（矢印は頂端部に局在するaPKC、点線は細胞の輪郭を示しています）。<br />
	&nbsp;</div>
<h4>
	図４　sSJ構成タンパク質を失った腸で、幹細胞が異常増殖するメカニズム</h4>
<img alt="20260728izumi-4.png" class="mt-image-center" src="https://www.nips.ac.jp/release/20260728izumi-4.png" style="text-align: center; display: block; margin: 0px auto 20px; width: 600px; height: 397px;" />
<div style="margin-left: 40px;">
	頂端部に残存したaPKCはHippo経路の調節因子Kibraの機能を阻害し、その結果、幹細胞増殖シグナルを活性化すると考えられます。</div>
<h3>
	&nbsp;この研究の社会的意義</h3>
　本研究は、組織の恒常性維持に重要な幹細胞の増殖を調節する新たな分子メカニズムを明らかにしたものであり、将来的には幹細胞異常による組織疾患や、がんの発症機構の理解につながることが期待されます。<br />
<br />
<br />
&nbsp;
<h4>
	論文情報</h4>
<div style="margin-left: 40px;">
	<strong>aPKC exclusion from the apical cortex in enteroblasts maintains stem cell homeostasis in <em>Drosophila</em></strong><br />
	Yasushi Izumi &amp; Mikio Furuse.<br />
	Journal of Cell Biology. September 7<sup>th</sup>, 2026<br />
	&nbsp;(Online release date: July 7<sup>th</sup>, 2026)<br />
	Vol. 225 no. 9. DOI: 10.1083/jcb.202509240</div>
&nbsp;
<h3>
	&nbsp;お問い合わせ先</h3>
<strong>＜研究について＞</strong><br />
自然科学研究機構　生理学研究所　細胞構造研究部門<br />
総合研究大学院大学　生理科学コース<br />
准教授　泉 裕士　（イズミ ヤスシ）<br />
email: yizumi@nips.ac.jp<br />
<br />
<strong>＜広報に関すること＞</strong><br />
自然科学研究機構　生理学研究所　研究力強化戦略室<br />
email: pub-adm@nips.ac.jp<br type="_moz" />
]]></description>
            <link>https://www.nips.ac.jp/release/2026/07/post_582.html</link>
            <guid>https://www.nips.ac.jp/release/2026/07/post_582.html</guid>
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">プレスリリース</category>
            
            
            <pubDate>Tue, 28 Jul 2026 14:00:00 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>総合研究大学院大学　生理科学コース  博士論文発表会</title>
            <description><![CDATA[<div>
	<span style="font-size: 1rem; letter-spacing: 0.05rem;">標記の会を下記の通り各日程で開催します。奮ってご参加下さい。</span></div>
<div>
	&nbsp;</div>
<div>
	　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　記<br />
	<br />
	<strong><ins>７月１７日（金）July 17</ins></strong><br />
	■（課程博士）　西嶋　櫻（Nishijima, Sakura）<br />
	１０：００～　<br />
	明大寺地区生理研１階大会議室(Conference Room, 1st floor of NIPS, Myodaiji)<br />
	『Modulation of Brain-Gut Coupling via Transcutaneous Auricular Vagus Nerve Stimulation: A Simultaneous Electroencephalographic and Electrointestinographic Study』<br />
	<br />
	<br />
	<strong><ins>７月２８日（火）July 28</ins></strong><br />
	■（課程博士）　TANG, Xiaokang<br />
	１６：１０～　<br />
	山手地区３号館２階共通セミナー室(Seminar Room, 2nd floor of Building 3, Yamate)<br />
	『Reciprocal Regulation Between Hypoxia-Induced Sulfides Catabolism and Electrophilic Stress in Ischemic Heart Disease』<br />
	<br />
	<br />
	<br />
	※発表終了後は審査に入る為、ご退席願います。<br />
	Please leave the room after the presentation, because the evaluation committee will start.<br />
	<br />
	<br />
	&nbsp;</div>
<div style="text-align: right;">
	国際研究協力課大学院係</div>
]]></description>
            <link>https://www.nips.ac.jp/release/2026/07/post_581.html</link>
            <guid>https://www.nips.ac.jp/release/2026/07/post_581.html</guid>
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">お知らせ</category>
            
            
            <pubDate>Thu, 02 Jul 2026 11:45:27 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>脳が全身の脂肪消費をコントロールする仕組みを解明 ― 生活習慣病の予防につながる新たな代謝制御メカニズムを発見 ―</title>
            <description><![CDATA[<h3>
	概要</h3>
　私たちの体は、食事で得た糖や体に蓄えた脂肪を状況に応じて使い分けています。脳がエネルギー消費量を調節することは知られていましたが、「糖を使うのか、脂肪を使うのか」というエネルギー源の選択をどのように制御しているのかは十分に分かっていませんでした。<br />
　今回の研究で、脳が全身に指令を送り、脂肪をエネルギーとして使う仕組みを調整していることが明らかになりました。本研究成果は、食事や生活リズムと健康の関係を理解する新たな手がかりとなり、将来的には肥満症や糖尿病などの生活習慣病に対する新たな予防・治療法の開発につながることが期待されます。<br />
　なお、本研究成果は2026年6月29日付で国際学術誌「Nature Communications」にてオンライン公開されています。
<h3>
	本研究成果のポイント</h3>
<ul>
	<li>
		&nbsp;脳の視床下部室傍核にあるNos1ニューロンが、単にエネルギー消費を増やすのではなく、全身の脂肪消費を選択的に高めることを発見しました。</li>
	<li>
		&nbsp;Nos1ニューロンは、自律神経の一つである交感神経を通じて、脂肪組織や筋肉などの代謝を調節していました。</li>
	<li>
		&nbsp;Nos1ニューロンは、マウスの休息期である昼間に脂肪消費を高めるリズムをつくっていました。</li>
	<li>
		Nos1ニューロンによる脂肪消費は、マウスが体重を維持するために必要でした。</li>
</ul>
<h3>
	背景</h3>
　私たちの体は、食事・活動・睡眠・寒さ・ストレスなど、さまざまな環境の変化に対応しながら、体内の状態を一定の範囲に保っています。この仕組みは「恒常性」と呼ばれ、エネルギー代謝の恒常性が乱れると、肥満や糖尿病などの発症につながります。<br />
　従来、エネルギー代謝は「どれだけ食べ、どれだけ消費するか」という量の問題として語られることが多くありました。しかし実際には、体がエネルギー源として炭水化物を使うのか、脂肪（脂質）を使うのかという「エネルギー燃料（基質）の選び方」も非常に重要です。例えば絶食時には、体は食事由来の炭水化物から、体内に蓄えた脂肪へとエネルギー基質を切り替えます。また、多くの動物では、活動期には炭水化物の利用が高まり、休息期には脂質の利用が高まることが知られています。このようなエネルギー基質の切り替えがうまくいかないと、高血糖、脂質異常、脂肪肝などの異所性脂肪蓄積につながる可能性があります。<br />
　恒常性を一定に保つためには、筋肉、脂肪、肝臓などのさまざまな臓器や組織が、ばらばらに働くのではなく、互いに協調して働く必要があります。その調整役、いわば「司令塔」として働くのが脳です。脳と全身の組織は自律神経系(*1)という神経のネットワークでつながっており、脳はこの経路を通じて各組織に指令を送り、エネルギーの使い方を調節しています。しかし、脳がどのように全身の組織へ指令を出し、炭水化物と脂質の使い分けを調節しているのかは、わかっていませんでした。
<h3>
	研究成果の内容</h3>
<strong>1. 脳視床下部から脂肪組織・筋肉へ向かう神経回路をたどった</strong><br />
視床下部は、食欲、体温、ホルモン分泌など、生命維持に関わる機能を調節する脳の重要な領域です。研究グループは、神経回路を逆行的にたどることができる仮性狂犬病ウイルス(*2)を用いて、脂肪組織や骨格筋などの末梢組織とつながる視床下部の神経細胞を調べました。その結果、視床下部の中の室傍核(*3)と呼ばれる領域に存在する、Nos1(*4)と呼ばれる遺伝子を発現する神経細胞（Nos1ニューロン）が、骨格筋や脂肪組織など、エネルギー代謝に関わる末梢組織と自律神経系を介してつながっていることがわかりました（図１）。<br />
<img alt="202606minokoshi-1.png" class="mt-image-center" src="https://www.nips.ac.jp/release/202606minokoshi-1.png" style="text-align: center; display: block; margin: 0px auto 20px; width: 700px; height: 291px;" /><br />
<strong>2. Nos1ニューロンを活性化すると、体は脂肪を使いやすくなった</strong><br />
次に、マウスのNos1ニューロンの活動を人工的に高め、その後の代謝を調べました。すると、全身の脂肪消費が6時間以上にわたって大きく増加しました。一方で、炭水化物の消費は低下しました。重要なのは、この変化が総エネルギー消費量の増加がなくなった後でも続いており、「消費エネルギー全体が増えたから脂肪も多く使われた」という単純な現象ではなかった点です。Nos1ニューロンは、体内のエネルギー基質を、炭水化物から脂肪へと切り替える方向に働いていました。さらに、Nos1ニューロンは交感神経を介して脂肪組織での脂肪分解を促して脂肪酸を供給し、筋肉などでの脂肪酸の利用を高めることが示されました。つまり、Nos1ニューロンが、交感神経を通じて全身の脂質代謝を協調的に動かしていることがわかりました（図２）。<br />
<img alt="202606minokoshi-2.png" class="mt-image-center" src="https://www.nips.ac.jp/release/202606minokoshi-2.png" style="text-align: center; display: block; margin: 0px auto 20px; width: 700px; height: 303px;" /><br />
<strong>3. Nos1ニューロンは、休息期に脂肪を使うリズムをつくっていた</strong><br />
脂質と炭水化物の利用には、1日の中で変化するリズムがあります。夜行性のマウスでは、活動期である夜間には炭水化物の利用が高まり、休息期である昼間には脂肪の利用が高まります。研究グループがNos1ニューロンの働きを抑えたマウスを調べると、この脂肪利用のリズムが失われ、脂質消費は常に低い状態になりました。一方で、夜間に活動量や摂食量が増えるという基本的な1日のリズムは保たれていました。さらに、Nos1ニューロン自身の活動は昼間に高まっていました。これらの結果から、Nos1ニューロンは、休息期に脂肪を使いやすくするための脳内スイッチとして働いていると考えられます（図３）。<br />
<strong>4. 寒さやストレス時の脂肪利用、体重増加にも関わっていた</strong><br />
<img alt="202606minokoshi-3.png" class="mt-image-center" src="https://www.nips.ac.jp/release/202606minokoshi-3.png" style="text-align: center; display: block; margin: 0px auto 20px; width: 700px; height: 478px;" />Nos1ニューロンの働きを抑えたマウスでは、寒い環境で体温を維持する能力や、ストレスに応じて脂肪消費を高める反応が低下していました。また、Nos1ニューロンが働かない状態で長期間飼育すると、通常のマウスと同じ量のエサを食べていても体重が増加しました。この傾向は脂肪の多い食事でより顕著で、複数の末梢組織に脂肪が蓄積しました。このことは、Nos1ニューロンによる脂肪消費の制御が、長期的な体重維持や健康にも関わることを示しています（図３）。
<h3>
	今後の展開・意義</h3>
　本研究は、脳が全身の消費エネルギー量だけでなく、「炭水化物を使うか、脂肪を使うか」というエネルギー基質の選択を調節していることを示しました。特に、視床下部室傍核のNos1ニューロンが、交感神経を介して脂肪消費を高める仕組みを明らかにした点が大きな成果です。<br />
　今後、この神経回路の詳しい働きが明らかになれば、脂肪の蓄積を抑える新しい方法や、肥満症・糖尿病などの生活習慣病に対する新たな予防・治療戦略につながる可能性があります。また、脂肪の消費は睡眠・休息の時間帯に高まりやすいことから、食事の時間帯と健康の関係を理解するうえでも重要な手がかりになります。本研究を足がかりとして、「何を食べるか」だけでなく、「いつ食べるか」が代謝に与える影響の理解がさらに進むことが期待されます。<br />
<br />
<br />
<h4>
	用語解説</h4>
<div style="margin-left: 40px;">
	<strong>*1 自律神経系</strong><br />
	脳からの指令を受けて、全身の末梢組織にシグナルを伝達する神経回路。主に「交感神経」と「副交感神経」の2つで構成され、呼吸、心拍、体温調節、消化など、生命維持に欠かせない生理機能を調節する。<br />
	<br />
	<strong>*2仮性狂犬病ウイルス</strong><br />
	神経回路の中では、神経細胞はシナプス結合を介して、隣の神経細胞に情報を伝えている。仮性狂犬病ウイルスは神経細胞に感染したのち、シナプス結合を介して特異的に他の神経細胞へ輸送される性質を持つ。特に、本研究で用いた仮性狂犬病ウイルスBartha株は情報の流れと逆方向にのみ移動するため、ウイルスを感染させた末梢組織に情報を伝える脳の神経細胞に感染する。この特性を用いて、脳や脊髄の神経ネットワーク（神経回路）をマッピングするためのツールとして、脳科学や神経生物学の分野で広く利用されている。<br />
	<br />
	<strong>*3 視床下部室傍核</strong><br />
	視床下部前方の背側、第三脳室壁の近くにある脳領域。さまざまなホルモンの分泌のコントロールを行う神経細胞や、自律神経系を制御する神経細胞が存在することが知られている。<br />
	<br />
	<strong>*4 Nos1 (Nitric Oxide Synthase 1)</strong><br />
	主に脳や神経系で一酸化窒素（NO）を合成する酵素、およびそれをコードする遺伝子。神経細胞内で産生されるNOは、神経伝達の調節、学習、記憶などに関与する。ただし、今回の実験ではNos1タンパク質の発現を阻害しても脂質代謝には影響がなかった。このことから、NOではなくNosニューロンの神経活動が今回見つけた現象に関わる可能性がある。</div>
<h4>
	論文情報</h4>
<div style="margin-left: 40px;">
	●題目：Nos1 neurons in the paraventricular hypothalamic area modulate lipid metabolism via the sympathetic nervous system in male mice<br />
	●著者：近藤邦生1,2,*、橋内咲実3,4、稲葉有香3,4、井上啓3,4、山田芹華5、宮道和成5、吉村祐貴2、中島健一朗1,6、檜山武史2、箕越靖彦1,7,*<br />
	1 自然科学研究機構　生理学研究所　生殖・内分泌系発達機構研究部門<br />
	2 鳥取大学　医学部　統合生理学分野<br />
	3 金沢大学　大学院医薬保健学総合研究科<br />
	4 金沢大学　新学術創成研究機構<br />
	5 理化学研究所生命機能科学研究センター　比較コネクトミクス研究チーム&nbsp;<br />
	6 名古屋大学大学院生命農学研究科<br />
	7 椙山女学園大学 生活科学部 管理栄養学科<br />
	* 責任著者<br />
	●掲載誌：Nature Communications<br />
	●DOI：10.1038/s41467-026-74362-9</div>
<br />
<h3>
	研究支援</h3>
　本研究は、日本学術振興会科学研究費助成事業（科研費）（18K08494; 20H03736; 21H03387; 23H02965; 25K03065）、科学技術振興機構（JST）戦略的創造研究推進事業（さきがけ）（JPMJPR1784; JPMJPR21S5）、日本肥満学会およびノボ・ノルディスクファーマ株式会社、ノバルティス科学振興財団、小野医学研究財団、武田科学振興財団、堀科学芸術振興財団、稲盛財団からの研究助成金の支援を受けて実施されました。<br />
<h3>
	お問い合わせ先</h3>
<strong>＜研究に関すること＞</strong><br />
鳥取大学医学部統合生理学分野　准教授<br />
近藤邦生<br />
E-mail: kkondoh@tottori-u.ac.jp<br />
<br />
椙山女学園大学　生活科学部管理栄養学科　教授<br />
自然科学研究機構　生理学研究所　名誉教授<br />
箕越靖彦&nbsp;<br />
E-mail: minokosh@sugiyama-u.ac.jp<br />
<br />
<strong>＜取材担当＞</strong><br />
鳥取大学米子地区事務部総務課広報係<br />
E-mail: me-kouhou@ml.adm.tottori-u.ac.jp<br />
<br />
名古屋大学 総務部広報課<br />
E-mail：nu_research@t.mail.nagoya-u.ac.jp<br />
<br type="_moz" />
]]></description>
            <link>https://www.nips.ac.jp/release/2026/07/post_580.html</link>
            <guid>https://www.nips.ac.jp/release/2026/07/post_580.html</guid>
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">プレスリリース</category>
            
            
            <pubDate>Wed, 01 Jul 2026 11:00:00 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>国内最大級のスマートクラウドラボ「iLIS」を岡崎に整備 ～全国の研究者が時間や場所を超えて最先端実験にアクセスできる研究環境へ～</title>
            <description><![CDATA[　大学共同利用機関法人自然科学研究機構（機構長：川合眞紀）は、AIとロボットを活用して実験の設計、実行、解析、データ蓄積を一体化する大規模スマートクラウドラボ「iLIS」を、自然科学研究機構岡崎地区（愛知県岡崎市）を中心に整備します。本事業は、日本独自の研究基盤システムである『大学共同利用機関<sup>※1</sup>』をデジタル時代に合わせて抜本的に強化するものです。文部科学省の令和8年度「共同利用・共同研究システム形成事業〜大規模集積研究システム形成先導プログラム〜<sup>※2</sup>」に採択され、令和8〜11年度の4年間、総事業費約95億円で実施予定です。総面積約1万1,600平方メートルにおよぶ国内最大級<sup>※3</sup>の共同利用型スマートクラウドラボ<sup>※4</sup>として、令和8〜9年度に施設・装置・データ基盤を整備し、令和10年度から全国の研究者への本格供用を開始する予定です。利用方法や公募時期、データ・知財の取扱いは、整備状況に応じて順次公表します。<br />
<br />
<strong>※1　大学共同利用機関</strong><br />
<div style="margin-left: 40px;">
	個別の大学では整備・維持が困難な大型の研究施設や設備、膨大な学術データなどを、全国の国公私立大学の研究者が共同で利用するために設置された、日本独自の研究基盤システム。本事業では、このシステムをさらに強化し、時間や場所の制約を超えて最先端の実験環境にアクセスできる「スマートクラウドラボ」を構築することで、日本の「科学の再興」を貢献する次世代型の研究環境を提供。</div>
<strong>※2　共同利用・共同研究システム形成事業　～大規模集積研究システム形成先導プログラム～</strong><br />
<div style="margin-left: 40px;">
	全国の意欲ある研究者が時間・場所を問わず高度な研究環境にアクセスできるよう、AI for Science を活用した研究システムの抜本的改革を目指すプログラム。令和8年度から4年間の事業として開始。研究設備の自動化・自律化・遠隔化により、高品質な研究データを大量生成し、日本の「科学の再興」を実現することを目標とする。具体的には、①オートメーション/クラウドラボの構築、②研究データの創出・活用基盤の構築、③人材育成、を実施する。</div>
<strong>※3　国内最大級</strong><br />
<div style="margin-left: 40px;">
	本事業は、総面積約1万1,600平方メートルの敷地の中に、自動合成、液体ハンドリング、MRI、放射光、クライオ電子顕微鏡、次世代シーケンサー、質量分析装置などを分野横断的にネットワーク化する共同利用型スマートクラウドラボとして研究基盤が整備されるという、「国内最大級」の規模のプラットフォームとなります。</div>
<strong>※4　スマートクラウドラボ</strong><br />
<div style="margin-left: 40px;">
	自動化・遠隔化された実験装置、ロボット、データ基盤、AI解析環境をネットワークで統合し、研究者が場所や時間に制約されずに実験や解析を行える研究施設。&emsp;<br />
	&nbsp;</div>
<h3>
	発表のポイント</h3>
<div style="margin-left: 40px;">
	●&nbsp; &nbsp; 文部科学省の令和8年度「大規模集積研究システム形成先導プログラム」に採択。令和8〜11年度の4年間、総事業費約95億円で、国内最大級のスマートクラウドラボ「iLIS」を岡崎に整備する。<br />
	●&nbsp; &nbsp; 自然科学研究機構岡崎地区（愛知県岡崎市、山手キャンパス・明大寺キャンパス）を中心に令和8〜9年度に整備を進め、令和10年度から全国の研究者への本格的な供用を開始する。<br />
	●&nbsp; &nbsp; 自動有機・無機合成システム、液体ハンドリングロボット、MRI、放射光施設、クライオ電子顕微鏡、次世代シーケンサー、質量分析装置などをネットワーク化し、化学・材料科学・生命科学のデータ標準化を推進する。</div>
<br />
<h3>
	事業規模とスケジュール</h3>
<strong>事業期間：</strong>令和8〜11年度（4年間）　／　<strong>総事業費：</strong>約95億円（うち令和8年度予算 43.6億円）<br />
<table border="1" cellpadding="1" cellspacing="1" class="original1" style="width: 700px">
	<tbody>
		<tr>
			<td style="background-color: rgb(0, 0, 0);">
				<span style="color:#ffffff;">時期</span></td>
			<td style="background-color: rgb(0, 0, 0);">
				<span style="color:#ffffff;">主な取組</span></td>
		</tr>
		<tr>
			<td style="background-color: rgb(204, 204, 204);">
				令和8〜9年度（2026〜2027）</td>
			<td>
				整備期間。コアファシリティへの自動合成・分注装置等の集中整備、各機関の中核研究装置の高速ネットワーク接続、AI-ready データ<sup>※5</sup>基盤の構築・試験運用を進める。</td>
		</tr>
		<tr>
			<td style="background-color: rgb(204, 204, 204);">
				令和10年度（2028）〜</td>
			<td>
				全国の研究者への本格的な供用・遠隔利用の提供を開始。自律的研究サイクルの運用とデータ蓄積を本格化する。</td>
		</tr>
	</tbody>
</table>
<h3>
	事業名・計画名称・ラボ名称</h3>
<strong>事業名：</strong>共同利用・共同研究システム形成事業～大規模集積研究システム形成先導プログラム～<br />
<strong>計画名称：</strong>⼤規模スマートクラウドラボを基盤とするケミ・マテリアル・ライフサイエンスの変革<br />
<strong>ラボ名称：</strong>「革新的科学のためのインテグレーテッドスマートクラウドラボ／Integrated smart cloud Laboratory for Innovative Science（iLIS）」<br />
<br />
<img alt="20260615daikibo-1.png" class="mt-image-center" height="342" src="https://www.nips.ac.jp/release/20260615daikibo-1.png" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" width="571" />
<div style="text-align: center;">
	<strong>図1.　 革新的科学のためのインテグレーテッドスマートクラウドラボ「iLIS」</strong></div>
<br />
<h3>
	概要</h3>
　近年、世界ではAIを科学研究に活用する「AI for Science（AIfS）<sup>※6</sup>」が急速に進展しています。実験の自動化、データの大規模取得、AIによる解析・予測・設計を組み合わせることで、従来の研究者個人の経験や試行錯誤に大きく依存していた研究プロセスは、大きな転換点を迎えています。一方で、日本の科学研究は、研究時間の減少、研究開発費の伸び悩み、若手研究者数の停滞など、構造的課題に直面しています。こうした状況を打開し、日本が基礎研究における国際的優位性を再び確立するためには、AI・ロボティクス・データ基盤を一体化した次世代型の研究環境を整備し、高品質なデータを継続的に創出・活用する体制が不可欠です。<br />
　本事業では、こうした課題に対応するため、自然科学研究機構、情報・システム研究機構、高エネルギー加速器研究機構、東京科学大学、総合研究大学院大学、日本電気株式会社などが連携し、自動化・遠隔化に対応した分野横断型の大規模スマートクラウドラボを整備します。ケミカルサイエンス、マテリアルサイエンス、ライフサイエンスを中核領域とし、電子状態から分子、細胞、組織、個体レベルに至る多階層のデータを統合的に扱うことで、これまで個別分野では到達が難しかった新たな科学的発見を目指します。<br />
<br />
<h3>
	背景</h3>
　日本は、化学、材料科学、生命科学の各分野において、長年にわたり世界的に高い研究水準を維持してきました。しかし、近年は研究現場における人的・時間的制約が増大し、研究者が創造的な思考や挑戦的研究に充てられる時間が減少しています。同時に、世界では英国のMaterials Innovation Factoryや米国のEmerald Cloud Labに代表される、自動化・自律化・遠隔化された研究プラットフォームの整備が進んでいます。AIが実験条件を提案し、ロボットが実験を実行し、得られたデータを再びAIが学習する「自律的研究サイクル」といったAIfSは、科学研究の進め方を根本から変えつつあります。こうした世界的潮流の中で、大学共同利用機関という日本独自の研究基盤システムを強化し、日本発のAIfS研究環境基盤の形成が喫緊の課題となっています。<br />
<br />
<h3>
	大規模スマートクラウドラボの特徴</h3>
　iLISは、自動実験装置を集中的に整備する中核施設「スマートコア」と、各機関が保有する高機能研究装置群を高速ネットワークで接続した研究基盤で構成されます。<br />
<br />
<ol>
	<li>
		<strong>&nbsp; 自動化・自律化・遠隔化に対応した大規模スマートクラウドラボ</strong><br />
		自動有機合成ユニット、自動無機合成ユニット、液体ハンドリングロボットなどをスマートコアに集中整備し、「つくる」「はかる」「わかる」「つなぐ」という研究プロセスをワンフロアで一気通貫に実行できる実験環境を構築。あわせて、各機関が保有する強磁場MRI装置、磁気共鳴装置群、放射光施設、クライオ電子顕微鏡、各種顕微鏡、次世代シーケンサー、質量分析装置などの高機能中核研究装置を高速ネットワークで接続し、遠隔利用やデータ連携に対応した統合研究環境として運用する。利用申込から実験の実行・データ取得までを束ねるポータルおよびオーケストレーションシステムを通じて、全国の研究者が遠隔から一連の研究プロセスを実行できる環境を提供する。</li>
	<li>
		<strong>　AI-readyなマルチモーダルデータ<sup>※7</sup>基盤の構築</strong><br />
		AIによる科学的発見を支えるため、実験データそのものだけでなく、サンプルの由来、測定条件、解析条件、実験プロセスなどを含むメタデータを体系的に収集・管理。分野横断的に統一されたIDをサンプルに付与し、実験、測定、解析の全過程を追跡可能とすることにより、化学構造、物性、イメージング、生体機能、遺伝情報などの異種データを、同一サンプルを軸に統合し、AIが学習可能な高品質マルチモーダルデータとして蓄積。</li>
	<li>
		&nbsp; <strong>AIとロボティクスによる自律的研究サイクル</strong><br />
		実験プロセスの自動化・ハイスループット化により、従来の手作業に比べて実験効率を大幅に向上させることを目指す。AIが実験条件を最適化し、ロボットが実験を実行し、得られたデータをAIが解析し、次の実験設計へ反映する「自律的研究サイクル」の構築を推進する。このシステムにより、研究者は膨大な探索空間の中から有望な条件を効率的に見いだすことが可能となり、例えば、有機・無機触媒によるグリーンケミストリー、データ駆動型材料開発、バイオセンサーチップ開発、生体プローブ分子の設計、疾病治療薬のリポジショニング<sup>※8</sup>など、社会的要請の高い研究テーマの推進が期待される。</li>
	<li>
		&nbsp; <strong>全国の研究者に開かれたインクルーシブサイエンス<sup>※9</sup></strong><br />
		特定の機関に閉じた実験施設ではなく、全国の研究者がクラウドを通じて高度な研究環境にアクセスできる共用基盤として運用。これにより、大型装置を自機関で保有していない大学・高専の研究者、地方の研究者、中小企業やスタートアップの研究者も、最先端の実験設備とデータ基盤を活用できるようになり、また、子育てや介護などにより長時間研究室に滞在することが難しい研究者に対しても、遠隔から研究に参加できる環境を提供。さらに、理論科学者や情報科学者が、実験分野の専門的設備を遠隔で利用できる環境を整えることで、異分野融合研究への参入障壁を低減。</li>
	<li>
		<strong>&nbsp; 日本発のオープンでベンダーフリーな研究機器エコシステム</strong><br />
		日本分析機器工業会（JAIMA）との協力を通じて、分析機器のデータ、制御、運用の標準化と相互運用性の向上を推進。具体的には、分析・実験データの機械可読化に対応するMaiML<sup>※10</sup>や、分析機器・ロボット制御のためのLADS OPC-UA<sup>※11</sup>などの標準技術を活用し、メーカー横断・ベンダーフリーな実験環境の実現を目指す。これにより、特定ベンダーに過度に依存しないオープンな研究機器エコシステムを構築し、国内外の装置・ソフトウェアを柔軟に連携できる環境を目指す。なお、本事業に協力機関として参画するアマゾン・ウェブ・サービスジャパン合同会社は、クラウド活用に関する技術的な助言を行う。</li>
	<br />
	<br />
</ol>
<h3>
	期待される効果と主な目標</h3>
<ol>
	<li>
		<strong>&nbsp; 研究生産性の飛躍的向上</strong><br />
		実験・解析自動化パイプラインの整備 5件以上、本事業の設備・データ基盤を活用した関連論文数 150報</li>
	<li>
		&nbsp;<strong> AI駆動型研究（AI for Science）の加速</strong><br />
		本事業における共同利用課題数 累計300件、蓄積・共有データ量 4.0 PB</li>
	<li>
		&nbsp;<strong> インクルーシブサイエンスの推進</strong><br />
		外部利用者数 年間300名</li>
	<li>
		&nbsp; <strong>次世代ハイブリッド人材の育成</strong><br />
		分野横断型専門人材（AI&times;専門分野）の輩出数 累計50名、教育プログラム参加人数 累計1,000名</li>
	<li>
		&nbsp;<strong> 産業界への波及と国際競争力強化</strong><br />
		標準化規格の実装機器数 20台以上、新しい標準化規格に向けた参画企業数 4社以上</li>
</ol>
<br />
<h4>
	参画機関</h4>
<table border="1" cellpadding="1" cellspacing="1" class="original1" style="width: 700px">
	<tbody>
		<tr>
			<td style="width: 100px;">
				<strong>中核機関</strong></td>
			<td>
				分子科学研究所（自然科学研究機構）</td>
		</tr>
		<tr>
			<td>
				<strong>連携機関</strong></td>
			<td>
				生理学研究所、基礎生物学研究所、生命創成探究センター（以上 自然科学研究機構）、国立情報学研究所、国立遺伝学研究所、統計数理研究所（以上 情報・システム研究機構）、物質構造科学研究所（高エネルギー加速器研究機構）、東京科学大学（ロボット未来創造センター）、総合研究大学院大学、日本電気株式会社 [クラウドラボのポータル・オーケストレーションシステムの開発]</td>
		</tr>
		<tr>
			<td>
				<strong>協力機関</strong></td>
			<td>
				北海道大学（創薬科学研究教育センター）、筑波大学、豊橋技術科学大学、名古屋大学、岐阜大学、名古屋工業大学、名古屋市立大学、藤田医科大学、中部大学、三重大学、立命館大学、奈良先端科学技術大学院大学、豊田工業高等専門学校、大阪大学（蛋白質研究所）、理化学研究所（生命機能科学研究センター）、九州工業大学、日本分析機器工業会、アマゾン・ウェブ・サービスジャパン合同会社</td>
		</tr>
	</tbody>
</table>
<br />
<h4>
	用語解説</h4>
<div style="margin-left: 40px;">
	<strong>※5　AI-readyデータ</strong><br />
	AIが学習・解析に利用しやすいよう、形式、メタデータ、測定条件、サンプルIDなどが整理されたデータ。<br />
	<strong>※6　AI for Science（AIfS）</strong><br />
	AIを科学研究の設計、実験、解析、予測、仮説生成などに活用する取り組み。膨大なデータとAIを組み合わせることで、従来よりも高速かつ高精度な科学的発見を目指す。<br />
	<strong>※7　マルチモーダルデータ</strong><br />
	化学構造、物性、画像、遺伝情報、生体機能など、異なる種類・形式のデータ。<br />
	<strong>※8&nbsp; リポジショニング</strong><br />
	すでに承認されている薬や、開発途中で別の用途では成功しなかった薬について、新たな疾患への有効性を見出して開発・実用化する手法。<br />
	<strong>※9　インクルーシブサイエンス</strong><br />
	所属機関、地域、ライフステージ、研究分野にかかわらず、意欲ある研究者が先端的な研究環境を利用できる科学のあり方。<br />
	<strong>※10　MaiML</strong><br />
	分析機器が出力するデータを、メーカーに依存しない共通形式で記述・交換するための標準規格。データの機械可読化と再利用を可能にする。<br />
	<strong>※11　LADS OPC-UA</strong><br />
	ラボの分析機器やロボットを、メーカーを問わず共通の通信規格で制御・連携するための標準仕様。</div>
<br />
<h3>
	報道関係の皆様へ</h3>
・本事業に関する取材は、研究内容を説明できる担当者へ広報担当よりお取り次ぎいたします。<br />
・報道用の写真・図版（施設イメージ、装置写真、概念図等）をご用意しています。ご希望の際は下記広報担当までご連絡ください。<br />
<br />
<h3>
	お問い合わせ先</h3>
<strong>＜本事業に関するお問い合わせ先＞</strong><br />
大学共同利用機関法人 自然科学研究機構（NINS)　事務局 研究協力課 課長　石橋 和哉<br />
E-mail：nins-kenkyu@nins.ac.jp<br />
<strong>＜広報に関するお問い合わせ先＞</strong><br />
大学共同利用機関法人 自然科学研究機構（NINS)　共創戦略統括本部（広報）　日下部 展彦<br />
&nbsp;E-mail：nins-pr@nins.ac.jp&emsp;<br />
<br />
<h4>
	関係者コメント</h4>
<table border="1" cellpadding="1" cellspacing="1" class="original1" style="width: 700px">
	<tbody>
		<tr>
			<td>
				<img alt="kawai.jpg" class="mt-image-right" height="149" src="https://www.nips.ac.jp/release/kawai.jpg" style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" width="136" /><strong>自然科学研究機構 機構長 川合眞紀：&nbsp;</strong><br />
				大規模集積研究システム形成先導プログラムに採択されたことは，大学共同利用機関法人がその本来のミッションに応える上で大きな力となります．先鋭的な自動化システムや人工知能のシステムを導入することで，共同利用共同研究の質と量をさらに強化し，国内外の学際研究の発展に貢献してまいります。<br />
				&nbsp;</td>
		</tr>
	</tbody>
</table>
<br />
<br />
<h4>
	中核機関</h4>
<table border="1" cellpadding="1" cellspacing="1" class="original1" style="width: 700px">
	<tbody>
		<tr>
			<td>
				<img alt="watanabe.jpg" class="mt-image-right" height="142" src="https://www.nips.ac.jp/release/watanabe.jpg" style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" width="136" /><strong>自然科学研究機構 分子科学研究所　所長　渡辺芳人：</strong><br />
				本プロジェクトの中核機関として、分子科学研究所はAIを活用する有機分子の自動合成から単離・構造決定、無機薄膜の作製や自動計測による構造や物性評価、UVSORにおける自動計測技術の開発など物質開発に関連する研究の自動化、自律化を目指して参ります。</td>
		</tr>
	</tbody>
</table>
<br />
<br />
<br />
<br />
<h4>
	連携機関</h4>
<table border="1" cellpadding="1" cellspacing="1" class="original1" style="width: 700px">
	<tbody>
		<tr>
			<td>
				<img alt="isa.png" class="mt-image-right" src="https://www.nips.ac.jp/release/isa.png" style="float: right; margin: 0px 0px 20px 20px; width: 100px; height: 125px;" /><strong>自然科学研究機構<br />
				生理学研究所　所長　伊佐 正：</strong><br />
				生理学研究所としては、今回のプログラムによる基盤整備を通じて、電子顕微鏡やMRIなどの共同利用研究の自動化と 取得されたデータの利活用のハイスループット化を促進し、日本のどこにいても我々のリソースにアクセスできる体制を構築してAI時代のライフサイエンスを先導します。<br />
				&nbsp;</td>
			<td>
				<img alt="kato.png" class="mt-image-right" src="https://www.nips.ac.jp/release/kato.png" style="float: right; margin: 0px 0px 20px 20px; width: 100px; height: 125px;" /><strong>自然科学研究機構<br />
				生命創成探究センター　センター長　加藤晃一：</strong><br />
				本先導プログラムにおいて生命創成探究センターは、ロボティクスを基軸としたラボオートメーションを高度化し、高品質な生命科学データの創出を通じてAI時代の生命科学研究基盤の構築に貢献します。<br />
				&nbsp;</td>
		</tr>
		<tr>
			<td>
				<img alt="miura.png" class="mt-image-right" src="https://www.nips.ac.jp/release/miura.png" style="float: right; margin: 0px 0px 20px 20px; width: 100px; height: 125px;" /><strong>自然科学研究機構<br />
				基礎生物学研究所　所長　三浦 正幸：</strong><br />
				本先導プログラムにおいて基礎生物学研究所は、自動化による高品質データの蓄積・共有と、AIを用いた高効率解析によって、生物の多様で魅力的な現象の解明をインクルーシブに進める環境を構築していきます。<br />
				&nbsp;</td>
			<td>
				<img alt="kurohashi.png" class="mt-image-right" src="https://www.nips.ac.jp/release/kurohashi.png" style="float: right; margin: 0px 0px 20px 20px; width: 100px; height: 125px;" /><strong>情報・システム研究機構　国立情報学研究所<br />
				所長　黒橋 禎夫：</strong><br />
				国立情報学研究所（NII）では、国内の大学や研究機関に、広く共通の情報基盤を提供するとともに、最先端のAI研究開発・利活用を強力に推進しています。自然科学研究機構が構築するiLISをNIIの基盤と連携させるための、先端的な研究基盤を開発し、国内のAIfSをけん引する環境の構築を目指します。</td>
		</tr>
		<tr>
			<td>
				<img alt="kondo.png" class="mt-image-right" src="https://www.nips.ac.jp/release/kondo.png" style="float: right; margin: 0px 0px 20px 20px; width: 100px; height: 125px;" /><strong>情報・システム研究機構　国立遺伝学研究所<br />
				所長　近藤　滋：</strong><br />
				国立遺伝学研究所は本先導プログラムにおいて、塩基配列データの標準化から登録、メタデータ整備、公開までを一貫して支える研究データ基盤を構築し、マルチモーダルデータ統合やAPI整備を通じて、AIを活用した仮説生成型研究を先導します。<br />
				&nbsp;</td>
			<td>
				<img alt="nagata.png" class="mt-image-right" src="https://www.nips.ac.jp/release/nagata.png" style="float: right; margin: 0px 0px 20px 20px; width: 100px; height: 125px;" /><strong>総合研究大学院大学　<br />
				学長　永田 敬：</strong><br />
				総合研究大学院大学SOKENDAIは、本プログラムの連携機関として、大学共同利用機関を基盤とする大学院教育を通じて分野専門性とAIスキルを併せもつ次世代の高度専門人材の育成に貢献します。</td>
		</tr>
		<tr>
			<td>
				<img alt="yamashita.png" class="mt-image-right" src="https://www.nips.ac.jp/release/yamashita.png" style="float: right; margin: 0px 0px 20px 20px; width: 100px; height: 125px;" /><strong>情報・システム研究機構　統計数理研究所　<br />
				所長　山下 智志：</strong><br />
				統計数理研究所マテリアルズインフォマティクス研究推進センターは、独自の材料データベース、材料・化学分野向けAI基盤モデル、機械学習ソフトウェア、人材育成プログラムの提供を通じて、スマートラボの構築・運営に貢献します。</td>
			<td>
				<img alt="nakayama.png" class="mt-image-right" src="https://www.nips.ac.jp/release/nakayama.png" style="float: right; margin: 0px 0px 20px 20px; width: 100px; height: 125px;" /><strong>東京科学大学　ロボット未来創造センター<br />
				センター長　中山 敬一：</strong><br />
				AI・ロボットによる科学研究の自動化は、日本の強みを最大限に生かし、我が国が再び世界トップレベルの科学力を取り戻すために不可欠です。本学は、その実現に向けて責任を持って技術開発に邁進します。<br />
				<br />
				&nbsp;</td>
		</tr>
		<tr>
			<td>
				<img alt="funamori.png" class="mt-image-right" src="https://www.nips.ac.jp/release/funamori.png" style="float: right; margin: 0px 0px 20px 20px; width: 100px; height: 125px;" /><strong>高エネルギー加速器研究機構　物質構造科学研究所<br />
				所長　船守 展正：</strong><br />
				物質構造科学研究所は、分子科学研究所等と進めてきた放射光マルチビーム研究を更に発展させ、AI時代に相応しい量子ビーム設備の開発運用と人材育成を進めて参ります。この取り組みが、量子マルチビーム共創拠点の実現に向けた大きな一歩になることを期待しています。</td>
			<td>
				<img alt="hirose.png" class="mt-image-right" src="https://www.nips.ac.jp/release/hirose.png" style="float: right; margin: 0px 0px 20px 20px; width: 100px; height: 125px;" /><strong>日本電気株式会社　コンピュート統括部<br />
				統括部長　廣瀬　剛司：</strong><br />
				日本電気株式会社は、本先導プログラムにおけるクラウドラボのポータル・オーケストレーションシステムの開発を通じ、AIと実験・データを統合した次世代研究環境の実現に貢献してまいります。あわせて研究プロセスの高度化を支え、新たな科学的成果の創出に寄与してまいります。<br />
				<br />
				&nbsp;</td>
		</tr>
	</tbody>
</table>
<br type="_moz" />
]]></description>
            <link>https://www.nips.ac.jp/release/2026/06/ilis.html</link>
            <guid>https://www.nips.ac.jp/release/2026/06/ilis.html</guid>
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">プレスリリース</category>
            
            
            <pubDate>Mon, 15 Jun 2026 13:00:00 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>非麻痺手への刺激が明らかにした脊髄損傷後の脳の再構築--手の運動回復との関連を発見</title>
            <description><![CDATA[<h3 style="letter-spacing: 0.8px;">
	概要</h3>
<div>
	<div>
		本研究では、脊髄損傷後の回復過程における感覚運動システム再構築の重要な特徴を明らかにしました。脊髄の片側に損傷を受けたサルを対象に、把握運動の変化を評価するとともに、脳全体の活動および領域間の結合性を計測できる機能的MRIを用いて、長期間にわたり脳機能の変化を追跡しました。その結果、非麻痺手への刺激に対する脳応答の変化が回復過程における感覚運動システムの再構築を反映することを明らかにしました。本研究成果は、国際学術誌「Scientific Reports」に掲載されました。</div>
</div>
<h3 style="letter-spacing: 0.8px;">
	研究成果</h3>
<div style="letter-spacing: 0.8px;">
	<div>
		<div>
			脳は両手からの感覚入力を処理しています。しかし、脊髄の片側が損傷された場合、この情報処理の過程の変化は十分明らかにされておらず、手の運動回復に寄与するのかどうか分かっていませんでした。<br />
			&nbsp;</div>
		<div>
			本研究では、片側性脊髄損傷を受けた５頭のサルを対象に把握運動の回復過程を調べるとともに、長期間・高頻度で機能的MRIを用いて脳活動と結合性の変化を追跡しました。</div>
		<div>
			その結果、把握運動が良好に回復した４頭では、麻痺側の手を刺激しても感覚運動野の手の領域の応答に大きな変化は認められませんでした。一方で、非麻痺手への刺激に対して、損傷後２〜５週間にかけて両側の感覚運動野の応答が増強し、その後徐々に減弱する動的な変化が観察されました。この変化は運動前野と補足運動野を含む脳全体にわたる運動ネットワークの再編を伴っていました。さらに、損傷と同じ側の感覚運動野の応答変化のパターンは、把握運動の変化と逆相関を示しました。つまり、強い応答と回復が十分でない状態に関連性が認められました。実際、回復不良の個体では、非麻痺手への刺激に対して広範囲の脳応答が持続しパフォーマンスの低下と関連していました。</div>
		<div>
			これらの結果から、損傷後初期に見られる脳活動の増強は抑制コントロールの低下（脱抑制）を反映しており、これは運動ネットワークの大規模な再編に関与すると考えられます。その後、この脱抑制が減弱すると長期に渡って回復が見込める可能性が示されました。<br />
			&nbsp;</div>
		<div>
			本研究は、これまで主に麻痺側の手の脳活動に焦点を当ててきた従来研究とは異なり、非麻痺手への刺激応答という新たな視点から、脊髄損傷後の脳の適応メカニズムを明らかにしました。これにより、部分的脊髄損傷後の脳の再編様式に関する新しい理解が得られるとともに、将来的なリハビリテーション戦略の改善にもつながる可能性があります。</div>
		<div>
			&nbsp;</div>
	</div>
	<img alt="Fig_JPN_no_cha.jpg" class="mt-image-center" src="http://www.nips.ac.jp/nips_research/Fig_JPN_no_cha.jpg" style="text-align: center; display: block; margin: 0px auto 20px; width: 750px; height: 467px;" /><br />
	<em>これらの図は、損傷前（健常）、回復初期、回復後期における手の触覚刺激に対する脳応答および運動ネットワークの変化を示します。健常時には、感覚運動野（水色と緑の球）が反対の手から感覚入力を受け、運動出力（黒矢印で片側表示）を送っています。片側脊髄損傷（赤い三角）後、回復初期には損傷側の手が麻痺します（斜線付きの手）。この時期、非麻痺手への刺激に対して両側の感覚運動野の応答が増強します（水色の上向き矢印）。この増強は、運動前野（小さい双円錐）および補足運動野（大きい双円錐）を含む脳全体にわたる運動ネットワークの関与を伴います（同色でペアを表示）。また、感覚運動野の応答増強は把握運動タスクのパフォーマンスの低下と関連しています（黒い下向き矢印）。回復後期では、これらの増加した応答は運動機能の回復とともに減弱し、運動ネットワークの関与も変化します（上向きと下向きの矢印で表示）。</em></div>
<h3 style="letter-spacing: 0.8px;">
	研究者・共同研究者情報</h3>
<div>
	<div>
		當山峰道（生理学研究所 生体機能情報解析室、藤田医科大学医学部 リハビリテーション医学講座）</div>
	<div>
		山口玲欧奈（京都大学 高等研究院 ヒト生物学高等研究拠点、京都大学 大学院医学研究科 神経生物学分野）</div>
	<div>
		郷田直一（生理学研究所 生体機能情報解析室、自然科学研究機構 岡崎連携プラットフォーム スピン生命科学コア、総合研究大学院大学 先端学術院 生理学コース）</div>
	<div>
		山本哲也（生理学研究所 生体機能情報解析室、自然科学研究機構 岡崎連携プラットフォーム スピン生命科学コア、立命館大学 総合科学技術研究機構）</div>
	<div>
		定藤規弘（自然科学研究機構 岡崎連携プラットフォーム スピン生命科学コア、立命館大学 総合科学技術研究機構、生理学研究所 学術研究支援室）</div>
	<div>
		伊佐正（京都大学 高等研究院 ヒト生物学高等研究拠点、京都大学 大学院医学研究科 神経生物学分野、自然科学研究機構 岡崎連携プラットフォーム スピン生命科学コア、生理学研究所 先端プロジェクト推進室）</div>
	<div>
		福永雅喜（生理学研究所 生体機能情報解析室、自然科学研究機構 岡崎連携プラットフォーム スピン生命科学コア、総合研究大学院大学 先端学術院 生理学コース）</div>
</div>
<h3 style="letter-spacing: 0.8px;">
	科研費や補助金、助成金など</h3>
<div>
	<div>
		国立研究開発法人日本医療研究開発機構・脳科学研究戦略推進プログラム（JP17dm0107118）（福永雅喜）</div>
	<div>
		国立研究開発法人日本医療研究開発機構・脳神経科学統合プログラム（JP24wm0625001）（福永雅喜）</div>
	<div>
		国立研究開発法人日本医療研究開発機構・戦略的国際脳科学研究推進プログラム（JP18dm0307005）（定藤規弘）</div>
	<div>
		国立研究開発法人日本医療研究開発機構・戦略的国際脳科学研究推進プログラム（JP18dm0307005）（伊佐正）</div>
	<div>
		科学研究費助成事業・挑戦的研究（萌芽）（JP19K22985）（福永雅喜）</div>
	<div>
		科学研究費助成事業・基盤研究（B）（JP23K25200）（福永雅喜）</div>
	<div>
		科学研究費助成事業・若手研究（JP22K15624）（當山峰道）</div>
	<div>
		科学研究費助成事業・基盤研究（S）（JP22H04992）（伊佐正）</div>
</div>
<h3 style="letter-spacing: 0.8px;">
	論文情報</h3>
<div>
	<div>
		Title: Enhanced sensorimotor cortex responsiveness to nonplegic hand stimulation and motor network assembly during recovery after spinal cord injury in primates</div>
	<div>
		Authors: Takamichi Tohyama, Reona Yamaguchi, Naokazu Goda, Tetsuya Yamamoto, Norihiro Sadato, Tadashi Isa and Masaki Fukunaga</div>
	<div>
		Journal: Scientific Reports</div>
	<div>
		Date: 27 May 2026</div>
	<div>
		URL (abstract): <a href="https://www.nature.com/articles/s41598-026-54528-7">https://www.nature.com/articles/s41598-026-54528-7</a></div>
	<div>
		DOI: <a href="https://www.nature.com/articles/s41598-026-54528-7">10.1038/s41598-026-54528-7</a></div>
	<div>
		&nbsp;</div>
</div>
<div>
	&nbsp;</div>
]]></description>
            <link>http://www.nips.ac.jp/nips_research/2026/06/--_1.html</link>
            <guid>http://www.nips.ac.jp/nips_research/2026/06/--_1.html</guid>
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">研究報告</category>
            
            
            <pubDate>Fri, 05 Jun 2026 11:44:55 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>第37回　生理科学実験技術トレーニングコース開催のご案内</title>
            <description><![CDATA[<h4>
	第37回　生理科学実験技術トレーニングコース開催のお知らせです。</h4>
<div style="margin-left: 40px;">
	開催日程：2026年8月3日（月）～7日（金）<br />
	<br />
	開催場所：1)　自然科学研究機構　生理学研究所（現地開催）<br />
	　　　　または　<br />
	　　　　　2)　オンライン開催(実習コース０１のみ)<br />
	　　<br />
	応募期間: 5月7日（木）正午　～6月15日（月）正午　締切り厳守<br />
	詳しくは<a href="https://www.nips.ac.jp/training/2026/index.html">こちら</a>をご覧ください。<br />
	<br />
	<a href="https://www.nips.ac.jp/release/2026TC.png"><img alt="TC2026poster.jpg" class="mt-image-none" src="https://www.nips.ac.jp/release/2026TC.png" style="width: 500px; height: 702px;" /></a></div>
]]></description>
            <link>https://www.nips.ac.jp/release/2026/06/37_2.html</link>
            <guid>https://www.nips.ac.jp/release/2026/06/37_2.html</guid>
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">イベント</category>
            
            
            <pubDate>Thu, 04 Jun 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>2026年度 生理学研究所　第2回　オープンキャンパス 受付中‼　（オンライン開催） </title>
            <description><![CDATA[開催日時：2026年9月5日（土）13:00～<br />
場所： Zoomを用いてオンラインで開催します。<br />
<br />
詳しくは<a href="https://www.nips.ac.jp/graduate/fair.html"><strong>こちら</strong></a>をご覧ください。<br type="_moz" />
]]></description>
            <link>https://www.nips.ac.jp/release/2026/06/2026_2.html</link>
            <guid>https://www.nips.ac.jp/release/2026/06/2026_2.html</guid>
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">お知らせ</category>
            
            
            <pubDate>Tue, 02 Jun 2026 11:21:12 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>光は「細胞内の不均一構造」をどのようにして伝わるのか？ 〜屈折率の揺らぎと光の減衰を同時に再構成し、生体組織における光学相反性を実験的に検証〜</title>
            <description><![CDATA[　大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 生命創成探究センター（ExCELLS）／基礎生物学研究所の渡部 匡己特任准教授と、ExCELLS／生理学研究所の坂本 丞特任助教（当時）らは、細胞など場所によって光の通りやすさが不均一な物質の内部における、光の屈折と減衰を統合して計算できる輸送モデルを導き出すことに成功しました。この新しい理論モデルでは、屈折率の局所的な揺らぎと光の弱まり方を従来の近似（線形化や弱吸収近似）に頼らずに同時に求めることができ、さらに測定が成立する物理的条件（妥当性境界）の範囲も明確に示すことができます。実験では、マイクロレンズアレイとHeLa細胞を用いてこの光輸送モデルを検証し、「光のルートは逆向きにしても、光の伝わり方は変わらない」、すなわち光学相反性が、生体組織内でも光学的厚さで3桁にわたる（約1万倍の幅を持つ）広い範囲の条件下で保たれていることを実証しました。<br />
　本研究成果は、米国物理学会の国際科学雑誌「Physical Review A」（2026年5月18日付）に掲載されました。<br />
&nbsp;<br />
<br />
<h3>
	発表のポイント</h3>
<ul>
	<li>
		細胞などの不均一な光媒質<sup>*1</sup>の内部で、光の屈折と減衰を結合した輸送モデルを導出。屈折率の揺らぎ<sup>*2</sup>（&Delta;n）と光の減衰係数<sup>*3</sup>（&mu;）を、これまで必要だった近似（線形化や弱吸収近似）を用いずに同時に再構成できる。</li>
	<li>
		本枠組みから、測定が物理的に成立するパラメータ範囲（妥当性境界）を明示的に導出。実験を行う前に、ある光学系で「どこまで何が測れるか」を見積もることが可能になった。</li>
	<li>
		マイクロレンズアレイ<sup>*4</sup>およびHeLa細胞<sup>*5</sup>を用いた実験により、生体組織の光の進行モードと後退モードの非対称性（減衰非対称性 A&kappa;）が、光学的厚さ<sup>*6</sup>約3桁にわたってゼロと一致することを確認。生体媒質においても光学相反性<sup>*7</sup>が保持されることを定量的に検証した。</li>
</ul>
<h3>
	研究の背景</h3>
　細胞や組織の内部を、染色剤などのラベルを使わずに観察したい――この素朴な要求に応える代表的な手法のひとつが、定量位相イメージング<sup>*8</sup>です。光が試料を通るとき、その位相（波の山と谷のずれ）は、屈折率の分布に応じて変化します。レンズや干渉計を使わず、焦点位置を少しずつ変えた強度画像（焦点・上下）だけからこの位相情報を引き出す方程式が、1983年にTeagueによって提案された強度輸送方程式（TIE：Transport of Intensity Equation）<sup>*9</sup>です。<br />
　ただし従来のTIEは、試料が「光を屈折させるが吸収・散乱しない」という仮定の下で成立する方程式でした。一方、実際の生体試料は屈折率の不均一性と、吸収・散乱による減衰を併せ持ちます。両方が同時に存在すると、強度の変化が位相からのものなのか、吸収によるものなのか区別できなくなり、再構成は容易ではありません。これまでにも、両者を分離する近似的なアプローチ（弱吸収近似や線形化）が提案されてきましたが、いずれも適用範囲が暗黙的で、「どの試料・どの光学系でその近似が成り立つのか」を事前に判定する基準が存在しないという問題が残されていました。<br />
<h3>
	本研究の内容</h3>
　研究グループは、近軸波動方程式に複素光学ポテンシャル<sup>*10</sup>を導入したうえで、屈折率場を空間的に一様な平均場 n₀ と局所的な揺らぎ場 &Delta;n に分解する手法（レイノルズ分解<sup>*11</sup>）を採用しました。これは流体力学で乱流場を平均流と揺らぎに分けるのと同じ考え方で、屈折率の「背景値」と「局所的なゆらぎ」を切り分けて扱う点に本質があります。<br />
　この分解により、光の振幅と位相がそれぞれ満たすべき式が、互いに結合した2本の輸送方程式として得られます。すなわち、強度の伝播を司る一般化TIEと、位相の伝播を司る位相輸送方程式（TPE：Transport of Phase Equation）<sup>*12</sup>の組（本論文では「結合TIE-TPEフレームワーク」と呼ぶ）となります。両者は同一の複素光学ポテンシャルを介して結合しているため、屈折率の揺らぎ &Delta;n と減衰係数 &mu; を独立にではなく同時に再構成することが可能となります。<br />
　さらに本枠組みは、|&Delta;n| &lt; 1 という物理的条件と、光子計数の統計および回折限界から導かれる下限とを組み合わせることで、「ある実験設定でどの範囲の&Delta;nと&mu;が測定可能か」を表す妥当性境界を陽に与えます。これは従来の弱吸収近似や線形化に基づく手法と異なり、近似の有効範囲が暗黙ではなく明示されている点が特徴です。<br />
　実験的検証として、（i）幾何形状が既知のマイクロレンズアレイ（NA=0.45）、（ii）培養HeLa細胞（NA=1.20）、（iii）HeLa細胞膜（油浸対物レンズ、NA=1.49）、という光学的性質の異なる3種の試料で再構成を行いました。いずれの場合も、再構成された&Delta;nと&mu;の分布は本枠組みが予測する妥当性境界の内側に収まり、約75〜99.8%のピクセルがその範囲に含まれることが確認されました。<br />
　加えて研究グループは、光の進行モード（前進）と後退モード（後進）の確率の非対称性を表す減衰非対称性パラメータ A&kappa;を導入し、これを光学的厚さ |&mu;&Delta;z| の関数として測定しました。その結果、A&kappa; は光学的厚さの3桁にわたる範囲（おおむね 10⁻⁴ から 10⁰）で統計的にゼロと一致することが明らかとなりました。これは、光が前向きに進むときと、向きを反転させたときとで媒質の応答が変わらないという光学相反性の保存を、不均一な生体組織において初めて定量的に検証したものです。高NA光学系に由来する系統誤差を見積もっても、A&kappa;の系統誤差は統計誤差の1割以下にとどまり、結論の頑健性が示されました。<br />
本研究の発見の意義<br />
　本研究は、屈折と減衰が共存する不均一光媒質中の波動伝播を、近似に頼らずに記述する輸送モデルを提示しました。一見すると技術的拡張に見えますが、本質は次の3点にあります。<br />
・第一に、強度と位相の輸送を、複素光学ポテンシャルを介して結合した非発散な方程式系として閉じた形で書き下した点。これは、従来「ひとつの方程式（TIE）と補助的な仮定」で扱われてきた問題を、「ふたつの結合方程式」として再構成し直したものである。<br />
・第二に、再構成が物理的に成立する範囲を陽に与えた点。数学的に「測れる」範囲と「測れない」範囲の境界が事前にわかるため、実験条件（焦点間距離、開口数、照明波長など）を、目的のサンプルに合わせて合理的に設計できる。<br />
・第三に、光学相反性という波動伝播の根源的な対称性が、構造的に不均一な生体媒質中でもマクロには破れていないことを、定量的かつ多数の試料・光学系で確認した点。これは、双方向計測や反射型イメージングの基礎となる重要な性質である。<br />
<h3>
	本研究の今後の展望</h3>
　本モデルが与える妥当性境界は、定量位相イメージングにおける実験設計の指針として機能します。今後は、（1）部分コヒーレント照明や広帯域光源への拡張、（2）角度多様性を組み合わせた三次元トモグラフィー再構成、（3）厚い組織への適用と減衰非対称性 A&kappa; を用いた自己整合性検証、といった方向への発展が期待されます。とくに、本枠組みによって得られる屈折率揺らぎや減衰係数の空間分布は、細胞内流体の粘性・密度や局所的な温度といった物理特性へと変換しうる情報を内包しており、光学計測を通じて細胞内環境そのものを定量的に読み解く新たな道筋を切り拓くものとなります。<br />
&nbsp;<br />
<img alt="20260601sakamoto.png" class="mt-image-center" height="353" src="https://www.nips.ac.jp/release/20260601sakamoto.png" style="text-align: center; display: block; margin: 0 auto 20px;" width="643" /><br />
<strong>図. HeLa細胞の解析結果</strong><br />
（a）広視野顕微鏡を用いた明視野撮像系の光路図。（b）3枚の強度分布 I(r&perp;, z₀ &minus; &Delta;z), I(r&perp;, z₀), I(r&perp;, z₀ + &Delta;z)。（c）これらの3枚の蛍光細胞画像から再構成された位相分布。（d）再構成された屈折率揺らぎ &Delta;n の空間分布、ならびに（e）減衰係数 &mu; の空間分布。（f）&Delta;n(r&perp;, z₀) と &mu;(r&perp;, z₀) の相関パターン。黒実線は 3&sigma; 信頼水準を表し、緑色の領域は本文中の妥当性条件式によって与えられる物理的パラメータ境界（妥当性領域）を示す。本サンプルでは 65,055 イベント（24.82%）が緑色の領域の外側に分布している。（g）光学的厚さ log₁₀|&mu;&Delta;z| に対する減衰非対称性 A&kappa; の依存性。青実線と青帯はそれぞれ A&kappa; の統計平均と二乗平均平方根（RMS）を、破線は A&kappa; = 0 を表す。<br />
<br />
<h4>
	用語説明</h4>
<div style="margin-left: 40px;">
	<strong>*1　不均一な光媒質</strong><br />
	空間的に屈折率や吸収係数が一様でない媒質。生体細胞や組織は、内部の小器官・タンパク質濃度・水分量などが場所ごとに異なるため、典型的な不均一光媒質である。<br />
	<strong>*2　屈折率の揺らぎ（&Delta;n）</strong><br />
	試料中の屈折率を、空間的に一様な平均値 n₀ と、それからの局所的なずれ &Delta;n(r) に分解したときの後者の成分。生体試料ではおおむね |&Delta;n| が0.05以下と小さく、本枠組みはこの領域で機能する。<br />
	<strong>*3　減衰係数（&mu;）</strong><br />
	光が媒質中を進む際に、吸収や散乱によって単位長さあたりにどれだけ強度が減るかを表す量。次元は 1/長さ（例：1/m）。本研究では、吸収と散乱の両方を含む実効的な減衰量として扱う。<br />
	*<strong>4　マイクロレンズアレイ</strong><br />
	微小なレンズを規則正しく並べた光学素子。形状が精密に既知であるため、光学計測手法の検証用標準試料として用いられる。<br />
	<strong>*5　HeLa細胞</strong><br />
	世界で最も広く用いられているヒト由来培養細胞株のひとつで、子宮頸がんの組織から1951年に樹立された。生体光学計測の標準的なサンプルとして広く使われている。<br />
	<strong>*6　光学的厚さ</strong><br />
	試料を通過する間に光がどれだけ減衰するかを示す無次元量で、減衰係数 &mu; と光路長 &Delta;z の積 |&mu;&Delta;z| で表される。本研究では、約10⁻⁴〜10⁰ の3桁にわたる範囲で測定を実施した。<br />
	<strong>*7　光学相反性</strong><br />
	光がある経路を一方向に進む場合と、同じ経路を逆向きに進む場合とで、媒質を介した応答（透過率や位相変化）が等しくなるという、電磁気学・波動光学の基本的な対称性。本研究では、これを生体組織において直接的・定量的に検証した。<br />
	<strong>*8　定量位相イメージング</strong><br />
	試料の屈折率分布などに由来する位相情報を、染色等のラベルなしに、数値として取り出すイメージング手法の総称。ラベルフリーで細胞の構造や乾燥質量などを評価できる。<br />
	<strong>*9　強度輸送方程式（TIE：Transport of Intensity Equation）</strong><br />
	1983年にTeagueにより導入された方程式で、焦点位置を僅かに前後させた強度画像から、干渉計を用いずに位相分布を一意に決定できる枠組み。本研究はこれを、減衰を含む媒質に拡張した。<br />
	<strong>*10　複素光学ポテンシャル</strong><br />
	屈折率の実部と虚部（吸収・散乱に対応）を統一的に扱うために、屈折率を複素数として表したもの。本研究の枠組みは、この複素ポテンシャルから出発して波動方程式を導出する点に特徴がある。<br />
	<strong>*11　レイノルズ分解</strong><br />
	流体力学において、乱流場を時間・空間平均と、それからの揺らぎとに分解する手法。本研究では、屈折率の場をこの考え方に倣って平均場 n₀ と揺らぎ場 &Delta;n(r) に分解することで、近似なしで両者を扱える定式化を実現した。<br />
	<strong>*12　位相輸送方程式（TPE：Transport of Phase Equation）</strong><br />
	複素光学ポテンシャルを含む近軸波動方程式を振幅と位相に分解した際、その実部から導かれる方程式。強度（振幅の二乗）の伝播を記述する強度輸送方程式（TIE）と対をなし、位相そのものの軸方向への伝播を記述する。光路長の変化に伴う直接的な位相蓄積、波面の自己補正、強度と位相の結合という3つの寄与からなる。本研究では、TIEとTPEを結合した方程式系として扱うことで、屈折率揺らぎと減衰係数を同時に再構成することを可能にした。</div>
<h4>
	論文情報</h4>
<div style="margin-left: 40px;">
	論文名：Coupled amplitude-phase transport in heterogeneous optical media<br />
	雑誌名：Physical Review A 113, 053522 (2026)（米国物理学会）<br />
	著者：Masaki Watabe*&dagger;, Joe Sakamoto*, Hideaki Yoshimura, Tomomi Nemoto, Kazunari Kaizu （*共同筆頭著者／&dagger;責任著者）<br />
	DOI：10.1103/zjh7-3bdb<br />
	掲載URL：https://journals.aps.org/pra/abstract/10.1103/zjh7-3bdb</div>
&nbsp;
<h3>
	研究サポート</h3>
　本研究は、日本学術振興会（JSPS）科学研究費助成事業（KAKENHI）（課題番号：JP20H05891、JP20K21836、JP21H05605、JP22H04926、JP23K17364、JP23K26795）、公益財団法人 旭硝子財団 研究助成、自然科学研究機構 先端光科学研究分野プロジェクト（助成番号：01212504）、ならびに ExCELLS 若手奨励研究（24-Y9, 25-Y12） の支援を受けて実施されました。<br />
また、論文の計算および原稿作成の補助として AI ツール（Claude／Anthropic、ChatGPT／OpenAI）を活用しました。<br />
<h3>
	お問い合わせ先</h3>
<strong>＜研究に関するお問い合わせ＞</strong><br />
自然科学研究機構 生命創成探究センター／基礎生物学研究所<br />
特任准教授　渡部 匡己（わたべ まさき）<br />
E-mail：m-watabe_at_nibb.ac.jp<br />
&nbsp;<br />
自然科学研究機構 生命創成探究センター／生理学研究所　特任助教（研究当時）<br />
坂本 丞（さかもと じょう）<br />
（現：浜松医科大学 医学部医学科 薬理学講座　助教）<br />
E-mail：joesaka_at_hama-med.ac.jp<br />
<br />
<strong>＜広報に関するお問い合わせ＞</strong><br />
自然科学研究機構　生命創成探究センター（ExCELLS）研究力強化戦略室<br />
E-mail：press_at_excells.orion.ac.jp<br />
&nbsp;<br />
自然科学研究機構　基礎生物学研究所　広報室<br />
E-mail：press_at_nibb.ac.jp<br />
&nbsp;<br />
自然科学研究機構　生理学研究所　研究力強化戦略室<br />
E-mail：pub-adm_at_nips.ac.jp<br />
<br />
※_at_を@に変換してください。<br />
]]></description>
            <link>https://www.nips.ac.jp/release/2026/06/post_578.html</link>
            <guid>https://www.nips.ac.jp/release/2026/06/post_578.html</guid>
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">プレスリリース</category>
            
            
            <pubDate>Mon, 01 Jun 2026 15:00:00 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>会話中の脳は「伝える」と「思い浮かべる」を切り替えていた ～脳ネットワークの連携は役割に応じて変化する～</title>
            <description><![CDATA[<h3>
	本研究のポイント</h3>
<ul>
	<li>
		２台のMRI装置を用いて対話中の２者の脳活動を同時に計測する「ハイパースキャニングfMRI<sup>注１</sup>）」を用い、「話し手」と「聞き手」という二つの役割における脳内メカニズムを調べた。</li>
	<li>
		脳活動の解析により、話し手と聞き手に共通して活動するコアネットワークを同定するとともに、話し手・聞き手の役割ごとに特徴的に活動する領域を明らかにした。</li>
	<li>
		さらに、コア領域間の影響関係を解析した結果、脳領域間の連携の仕方が話し手と聞き手で動的に切り替わっていることが示された。また、こうした領域間の連携は、伝達する情報量によっても変化した。</li>
	<li>
		本研究は、「見たものを言葉にする過程」と「言葉からイメージを構築する過程」が、共通する神経基盤の上で相補的に機能していることを示すものであり、視覚・言語・認知制御の各システムが協調して働く、人間の柔軟なコミュニケーションの神経基盤を理解するための新たな枠組みを提供するものである。</li>
</ul>
<h3>
	研究概要</h3>
<table border="1" cellpadding="1" cellspacing="1" center="" class="frame2" style="width: 700px center">
	<tbody>
		<tr>
			<td>
				　名古屋大学大学院情報学研究科の沈 鈺蕾（シェン ユーレイ）博士後期課程学生（研究当時）と田邊 宏樹 教授の研究グループは、理化学研究所 脳神経科学研究センターの小池 耕彦 ユニットリーダー、生理学研究所および立命館大学総合科学技術研究機構の定藤 規弘 教授らとの共同研究により、<ins>対話している二人の脳活動を同時に計測することで、自分が見たものを言葉で相手に伝える時と、その言葉からイメージを思い浮かべる時の脳の働きの一端を明らかにしました。</ins><br />
				これまで、「話す」と「イメージする」という過程に関わる脳領域はそれぞれ個別に研究されてきており、実際の対話の中で、それらの脳領域がどのように連携して働くのかについては十分に分かっていませんでした。<br />
				　そこで本研究では、２台のMRIを接続し、リアルタイムの会話中における「話し手」と「聞き手」の脳活動を同時に計測しました。対話課題を遂行中の両者の脳活動を比較した結果、役割ごとに特徴的に活動する脳領域に加えて、両方の役割で共通して活動するコア領域（下前頭回、頭頂間溝、紡錘状回顔領域）の存在が明らかとなりました。さらに、これらのコア領域同士の影響関係を解析したところ、脳領域間の連携の仕方が話し手と聞き手で動的に切り替わっていることが示されました。これは、視覚・言語・認知制御に関わる脳システムが、コミュニケーションの役割に応じて柔軟に再構成されることを示唆しています。<br />
				　本研究は、人と人との自然なコミュニケーションを支える脳の仕組みの理解を深めるものであり、視覚と言語の橋渡しに困難を伴うさまざまな疾患の理解や、ヒトのコミュニケーションを支援するブレイン・コンピュータ・インタフェースの開発への応用が期待されます。本研究成果は、2026年5月12日（日本時間）付で、国際学術雑誌『Human Brain Mapping』に掲載されました。</td>
		</tr>
	</tbody>
</table>
<br />
<h3>
	研究背景と内容</h3>
　見たものを言葉で説明したり、相手の言葉から情景を思い浮かべたりする能力は、私たちが他者と意思を通わせる上で欠かせない、コミュニケーションの基本的な働きです。話し手は視覚的な経験を言葉へと変換し、聞き手はその言葉をもとに頭の中でイメージを構築しています。このような「視覚と言語の橋渡し」がうまく機能することで、私たちは経験や考えを共有することができます。<br />
　これまでの脳機能イメージング研究では、「見たものを言葉に変換する過程」と「言葉から心的イメージを生成する過程」は、それぞれ別々の課題として研究されてきました。一方、実際のコミュニケーションでは、人は会話の中で「話す」「聞く」という役割を素早く切り替えながら相互作用しています。こうした自然な対話の中で、脳がこれら二つの過程をどのように使い分けているのかは、これまで十分に分かっていませんでした。<br />
そこで本研究では、２台のMRI装置を接続した「ハイパースキャニングfMRI」を用い、リアルタイムで会話している二人の脳活動を同時に計測しました（図1）。参加者は、顔写真の特徴を相手に説明する「話し手」と、相手の説明だけを頼りに顔を頭の中に思い描く「聞き手」を交互に担当しました。また、伝える情報量についても「少ない条件」と「多い条件」の２段階を設定しました。<br />
<br />
<br />
<img alt="20260528sadato-1.png" class="mt-image-center" src="https://www.nips.ac.jp/release/20260528sadato-1.png" style="text-align: center; display: block; margin: 0px auto 20px; width: 600px; height: 402px;" />
<div style="text-align: center;">
	図1 ハイパースキャニングfMRI実験のイメージ図</div>
<br />
<br />
　脳活動解析の結果、下前頭回（IFG）、頭頂間溝（IPS）、紡錘状回顔領域（FFA）を含む前頭・頭頂・腹側視覚系ネットワークが、話し手と聞き手の両方で共通して活動することが明らかになりました。一方で、話し手では視覚領域や前補足運動野など、聞き手では下頭頂小葉や楔前部などが、それぞれ役割に応じて強く活動していました。<br />
　さらに、共通して活動していたIFG・IPS・FFAの3領域について、それぞれの領域が互いにどのように影響し合っているかを、動的因果モデリング（DCM）<sup>注２</sup>）を用いて解析しました。その結果、話し手では、視覚に関わるFFAと言語や注意、空間表象に関わるIFGやIPSとの間で、それぞれ双方向的に連携するパターンがみられました。一方、聞き手では、話し手でみられた領域間の影響関係のパターンが変化するとともに、IFGとIPSの間にも相互作用がみられました（図2）。また、こうした領域間の連携は、伝達する情報量によっても変化していました。<br />
　これらの結果から、コミュニケーションを支える共有ネットワークは固定的なものではなく、話し手と聞き手という役割や状況に応じて柔軟に再構成されることが示されました。<br />
<br />
<br />
<img alt="20260528sadato-2.png" class="mt-image-center" src="https://www.nips.ac.jp/release/20260528sadato-2.png" style="text-align: center; display: block; margin: 0px auto 20px; width: 700px; height: 569px;" />
<div style="text-align: center;">
	図2 動的因果モデリングによる脳領域間連携</div>
<br />
<h3>
	成果の意義</h3>
　私たちは日常会話の中で、「話し手」として見たものを言葉にし、「聞き手」として相手の言葉からイメージを構築するという二つの認知過程を絶えず行き来しています。本研究は、これら二つの過程を同じ参加者が同じ対話文脈の中で行う状況において直接比較した、先駆的研究の一つです。<br />
　本研究により、「見たものを言葉にする過程」と「言葉からイメージを構築する過程」は、完全に独立した別々のシステムではなく、共通する神経基盤の上で相補的に機能していることが示されました。さらに、その脳領域間の連携の仕方は、話し手と聞き手という役割に応じて動的に切り替わっていることも判明しました。<br />
　これらの知見は、視覚・言語・認知制御の各システムが協調して働くことで成り立つ、人間の柔軟なコミュニケーションの神経基盤を理解するための新たな枠組みを提供するものです。また本研究は、自然なコミュニケーションを支える脳の仕組みの理解を深めるだけでなく、失語症、自閉スペクトラム症、心的イメージを生成しにくい特性を持つアファンタジアなど、視覚と言語の橋渡しに困難を伴うさまざまな特性や状態の研究にも新たな視点を提供します。さらに、より生態学的妥当性の高い脳機能研究の方法論や、言語・イメージ機能のリハビリテーション評価、ヒトのコミュニケーションを支援するブレイン・コンピュータ・インタフェース（BCI）の設計などへの応用も期待されます。<br />
<h4>
	用語説明</h4>
<div style="margin-left: 40px;">
	<strong>注1)ハイパースキャニングfMRI：</strong><br />
	２台（またはそれ以上）のMRI装置を用いて、相互作用している複数の参加者の脳活動を同時に計測する手法。リアルタイムの社会的相互作用を行っている最中の脳活動を研究することができる。本研究では、２者間の脳活動同期そのものではなく、コミュニケーション中に各個人の脳内で生じる処理過程に焦点を当てて解析を行った。<br />
	<strong>注2)動的因果モデリング（Dynamic Causal Modeling: DCM）：</strong><br />
	脳領域間の因果的結合<sup>注3</sup>）を推定する代表的な解析手法。神経活動と、それに伴う脳血流変化のモデルを用いて、課題遂行中に脳領域同士がどのように影響し合っているかを統計的に推定する。<br />
	<strong>注3)因果的結合（effective connectivity）：</strong><br />
	ある脳領域の活動が、別の脳領域の活動にどの程度影響を与えるかを表す概念。単に「同時に活動する」ことではなく、脳領域間の影響の方向性や強さを評価する。</div>
<h3>
	論文情報</h3>
雑誌名: Human Brain Mapping<br />
論文タイトル: Neural mechanisms of bidirectional visuo-linguistic transformation in interactive communication<br />
著者: Yulei Shen, Takahiko Koike, Shohei Tsuchimoto, Ayumi Yoshioka, Kanae Ogasawara, Norihiro Sadato, Hiroki C. Tanabe（名古屋大学）<br />
DOI: 10.1002/hbm.70540<br />
URL: <a href="https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/hbm.70540">https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/hbm.70540</a><br />
<h3>
	お問い合わせ先</h3>
<strong>【研究者連絡先】</strong><br />
名古屋大学大学院情報学研究科<br />
教授　田邊 宏樹（たなべ ひろき）<br />
E-mail: htanabe@i.nagoya-u.ac.jp<br />
<br />
生理学研究所研究連携センター 特任教授/<br />
立命館大学総合科学技術研究機構 教授<br />
定藤 規弘（さだとう　のりひろ）&nbsp;<br />
（生理学研究所）E-mail: sadato@nips.ac.jp<br />
（立命館大学）E-mail: sadato@fc.ritsumei.ac.jp<br />
<br />
<strong>【報道連絡先】</strong><br />
名古屋大学総務部広報課<br />
E-mail:nu_research@t.mail.nagoya-u.ac.jp<br />
生理学研究所研究力強化戦略室<br />
E-mail:pub-adm@nips.ac.jp<br />
立命館大学広報課<br />
E-mail: r-koho@st.ritsumei.ac.jp<br />
<br type="_moz" />
]]></description>
            <link>https://www.nips.ac.jp/release/2026/05/20260528sadato.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">プレスリリース</category>
            
            
            <pubDate>Thu, 28 May 2026 13:00:00 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>暗記のコツは「吐く息後半」だった ―覚えるときと答えるときの呼吸タイミングがそろうと、回答スピードが向上―</title>
            <description><![CDATA[　兵庫医科大学（所在地:兵庫県西宮市、学長:鈴木 敬一郎）医学部 生理学生体機能部門 助教　中村 望、関西学院大学（所在地:兵庫県西宮市、学長:森 康俊）生命環境学部 教授　吉野 公三、自然科学研究機構 生理学研究所（所在地:愛知県岡崎市、所長:伊佐 正）特任教授　福永 雅喜らの研究グループは、テストで答えるスピードが「その内容を覚えたときの呼吸のタイミング」に左右されることを初めて明らかにしました。<br />
　本研究成果に関する論文は、2026年4月25日に、国際学術誌「Scientific Reports」の電子版に掲載されました。タイトルは、「Respiratory phase alignment across memory encoding and retrieval improves task efficiency」です。（DOI：https://doi.org/10.1038/s41598-026-50236-4）<br />
&nbsp;<br />
<br />
<img alt="2026.5.12fukunaga-1.png" class="mt-image-center" src="https://www.nips.ac.jp/release/2026.5.12fukunaga-1.png" style="text-align: center; display: block; margin: 0px auto 20px; width: 600px; height: 296px;" />
<div>
	<strong>図1</strong>　回答スピードが最も速くなったのは、覚えるときと答えるときの両方で、呼吸のタイミングが息を吐く後半の場合であった。</div>
<h3>
	研究のポイント　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　</h3>
<ol>
	<li>
		テストで答えるときの呼吸のタイミングが息を吐く後半の場合、回答スピードは最も速くなった。</li>
	<li>
		回答するときの呼吸のタイミングが、たとえ息を吐く後半であっても、覚えるタイミングが息を吸う瞬間（または息を吸う前半）だった場合は、回答スピードは著しく遅くなった。</li>
	<li>
		それに対して、覚えるときの呼吸のタイミングが息を吐く後半であった場合は、回答スピードは速くなった。従って、テストで最も早く答えられるのは、覚えるときと答えるときの両方で、呼吸のタイミングが息を吐く後半となる場合であった（図１）。</li>
	<li>
		声を出して英単語や詩を覚える行為は、息を吐く後半に記憶することにつながるため効果が高く、理に適っているといえる。</li>
</ol>
<h3>
	研究背景　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　</h3>
　せっかく覚えていたのに、テスト時間内に答えられず悔しい思いをした――そのような経験は、誰しも少なからずあるのではないでしょうか。回答したり思い出したりする速さは、テストの成績に大きく影響を及ぼします。一方、課題内容の暗記の仕方も当然ながら成績に大きく影響を与えます。記憶は「覚えるステージ」「定着させるステージ」「思い出すステージ」の3つのステージから成り立ちます。これまで私たちの研究グループは、「覚えるステージ」における呼吸の効果に注目し、そのときの呼吸の仕方が、直接記憶力を強化させたり悪化させたりすることを、遺伝子改変マウス<sup>（※1）</sup>と光遺伝学<sup>（※2）</sup>を用いた脳研究より明らかにしました（Nakamura et al. Nat Commun 2023）。そして今回、対象をヒトに広げて、「覚えるステージ」を中心に呼吸が、記憶課題における正答率や反応速度、注意力にどのような影響を及ぼすかについて調べました。
<h3>
	研究手法と成果　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　</h3>
　実験では、30名の健常被験者を対象に、鼻カニューレ<sup>（※3）</sup>を用いて呼吸を計測しながら、見本合わせ再認記憶課題<sup>（※4）</sup>を行いました（図２）。40枚のオブジェクト画像を覚えてもらい（サンプルブロック）、のちに提示される80枚の画像についての識別をイエス・ノーのボタンで答える（テストブロック）課題を、1人の被験者につき合計10回行いました。正答率は平均90点で、解析では、呼吸位相<sup>（※5）</sup>ごとの反応時間<sup>（※6）</sup>および正答率を算出し、自己回帰移動平均モデル<sup>（※7）</sup>の残差<sup>（※8）</sup>の並べ替え検定<sup>（※9）</sup>などを用いました。<br />
<br />
&nbsp;&nbsp;<br />
<img alt="2026.5.12fukunaga-2.png" class="mt-image-center" src="https://www.nips.ac.jp/release/2026.5.12fukunaga-2.png" style="text-align: center; display: block; margin: 0px auto 20px; width: 600px; height: 356px;" />
<div>
	<strong>図２</strong>　見本合わせ再認記憶課題（a）とサンプルブロックでの鼻カニューレによる呼吸の変化（b）。</div>
<br />
その結果、テストで答えるときの呼吸のタイミングが息を吐く後半であった場合、回答スピードが最も速くなりました。ところが、息を吐く後半のタイミングで回答しても、覚えるときの呼吸のタイミングが息を吸う瞬間（または息を吸う前半）だった場合は、回答スピードが著しく遅くなることが今回はじめてわかりました（図３）。一方、覚えるときの呼吸のタイミングが息を吐く後半であった場合は、回答するスピードは速くなりました。つまり、テストで最も早く答えられるのは、覚えるときと答えるときの両方で、呼吸のタイミングが息を吐く後半である場合となることが示されました。<br />
<br />
今回用いた課題では、平均点が高かったこともあり、正答率に変化はみられませんでした。しかしこの結果により、覚えるときの呼吸のタイミングが「記憶形成に関連する足場」として作用し、テストで回答したり思い出したりするスピードを変えることが考えられます。例えば、声を出しながら英単語や詩を覚える行為は、息を吐く後半に記憶することにつながるため、効果が高く、理に適っているといえます。また専門的には、これらの結果から、呼吸のタイミングが、記憶プロセスにおいて内的なコンテクスト（文脈）成分（※10）としての役割を果たす可能性が考えられます。<br />
<br />
&nbsp;<br />
<img alt="2026.5.12fukunaga-3.png" class="mt-image-center" src="https://www.nips.ac.jp/release/2026.5.12fukunaga-3.png" style="text-align: center; display: block; margin: 0px auto 20px; width: 700px; height: 583px;" /><strong>図3</strong>　覚えるときの呼吸位相を４つに分けて（緑ライン：In1s, In2s, Ex1s, Ex2s）、答えるときの反応時間を呼吸位相に沿って示したもの（a-d）。呼息期後半での反応時間は、覚えるのが吸息期前半のときは長くなり（aとe）、覚えるのが呼息期後半のときは短くなった（dとf）。a-dは、呼吸周期に沿ったzスコアによる反応時間の変化と解析結果、e,fは、自己回帰移動平均モデルの残差の変化と解析結果を示す。一回の呼吸を360度で表記し、赤いラインは吸息開始期、黄色いラインは呼息開始期を示す。<br />
<h3>
	今後の展開　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　</h3>
　これらの成果は、机上の筆記テストにとどまらず、英語のリスニング対策、日常生活における物忘れ対策、スポーツのパフォーマンス、ダンスの振り付け、ドライビング技術の向上など、さまざまな分野への応用が期待されます。今後は、呼吸と認知機能に関わる脳内メカニズムをさらに明らかにするとともに、学習時の呼吸のタイミングをうまく活用する方法の開発など、幅広いパフォーマンス向上への応用を目指していきたいと考えています。
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	研究費の出処　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　</h3>
ひょうご科学技術協会 学術研究助成（2023）<br />
兵庫医科大学 研究推進助成（2024）<br />
兵庫医科大学 Hyogo Innovative Challenge事業（2019）<br />
生理学研究所 生体機能イメージング共同利用実験<br />
<br />
※1 遺伝子改変マウス:特定の遺伝子を人工的に操作したマウス。ここでは抑制性ニューロンのもつvGAT遺伝子の下流にCREリコンビナーゼを発現するように設計された遺伝子改変マウスを用いた。<br />
※2 光遺伝学:主に神経科学で用いられる手法。特定のニューロンに光感受性遺伝子チャネルロドプシンを特異的に発現させ、のちに光を照射することで、直ちにニューロン活動を引き起こすことができる。<br />
※3 鼻力ニューレ:鼻から気流を計測するためのチューブ。<br />
※4 見本合わせ再認記憶課題:最も記憶要求度が高い記憶課題。今回の課題では、最初にオブジェクト画像40枚について1秒間隔で覚えてもらい、およそ20秒後に、覚えたオブジェクト画像（40枚）と新規のオブジェクト画像（40枚）がランダムに提示され、イエス・ノーのボタンで回答した。その試行を1人の被験者あたり10回行った。<br />
※5 呼吸位相:一回の呼吸における時間成分。息を吸ったり吐いたりするそれぞれのタイミングを円グラフの上半分を吸息期、下半分を呼息期で表現したものを用いて、息を吸うタイミングと吐くタイミングについて、それぞれ30区間に分けた。<br />
※6 反応時間:画像が提示されてからボタン押しを行うまでの時間幅。<br />
※7 自己回帰移動平均モデル:過去の値（自己回帰）と過去の予測誤差（移動平均）の両方を用いて将来の値を予測する統計的な時系列モデル。<br />
※8 残差:モデルで予測できずに残った値。呼吸位相など生理学的要因による影響が含まれることが考えられる。<br />
※9 並べ替え検定:ノンパラメトリック検定の一つ。今回は符号のランダムな並べ替えを100,000回行い、FDR多重検定を用いて連続する2区間以上で、偶然にその結果が出るかどうかの確率を算出した。<br />
※10 内的なコンテクスト（文脈）成分:内臓反応など生体内環境の活動における状況や文脈。ここでは、それらを時間情報として捉えている。<br />
<h3>
	お問い合わせ先</h3>
<strong>【研究に関するお問合せ】</strong><br />
兵庫医科大学 助教　中村 望<br />
E-mail　　no-nakamura@hyo-med.ac.jp<br />
<br />
<strong>【報道に関するお問合せ】</strong><br />
学校法人兵庫医科大学 総務部 広報課<br />
E-mail　 kouhou@hyo-med.ac.jp<br />
学校法人関西学院　広報部　企画広報課（担当：中谷、和田）<br />
E-mail　kg-koho@kwansei.ac.jp<br />
自然科学研究機構　生理学研究所　研究力強化戦略室<br />
E-mail　 pub-adm@nips.ac.jp<br />
]]></description>
            <link>https://www.nips.ac.jp/release/2026/05/post_577.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">プレスリリース</category>
            
            
            <pubDate>Tue, 12 May 2026 10:00:00 +0900</pubDate>
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