News & Topics研究成果

光合成反応における電子状態の観測に成功 酸素発生メカニズムの全体像解明へ前進

名古屋大学の小崎慎也 大学院生、三野広幸 准教授らの研究グループは、光合成で酸素を生成するマンガンクラスターのS1状態(最も安定な状態)について、電子状態の解明に成功しました。これは、新しいパルスEPR測定法を用いることで、従来は観測が困難だったスピン状態を検出し、S1状態におけるマンガン原子の電子状態・価数を特定したものです。また、併せて水分子とプロトン(水素イオン)の配置も明らかにされました。本研究結果は、科学雑誌「ACS Physical Chemistry Au」にオンライン公開されました。また、本論文は、米国化学会が発行する専門誌に掲載された多くの論文の中から、特に優れた研究として、“ACS Editors’ Choice(編集者が選ぶ注目論文)”に選ばれ、名古屋大学からプレスリリースされました。

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