12 環境に関わる問題

12.1 省エネルギーについて

岡崎3 機関では、事務センター施設課が中心となって、電気・ガス・水道の使用量の把握し、その状況や省エネ目標を所員に通知し、節減の取組みを行っている。年度末には環境報告書をまとめて、省エネ対策を行っている。さらに、生理研では、『温室ガスの排出抑制のために実行すべき措置に関する計画』への取り組みとして(1) 冷暖房温度の適切な調整、(2) 昼休みの一斉消灯、(3) OA 機器等の不使用時のシャットダウン、(4) エレベータ使用の削減等を日常的に行うようにしている。今年度は特に、山手地区の大型エレベーターの使用制限を徹底した。2007 年度からは、夏季に節電休暇日を設けている。今年度も、お盆休み時期の8 月12日(水)、13日(木) を定時退所日、14日(金) を節電休暇日と設定し、職員の協力の下、省エネにとりくんだ。その結果、8 月14日(金) の電力消費量は、平日の平均値に比し、生理学研究所実験研究棟で約8.6%削減、山手地区生理研関連エリアで約7.8%削減され、ある程度の節電効果が得られた。山手地区の研究室単位のデータを見ると、研究室により節減の程度に大きなばらつきがあったため、来年度以降も、さらなる努力が必要と考えられた。

12.2 ゴミ箱

岡崎3機関では、排出されるゴミの処理を業者に委託しているが、研究所ごとにゴミの分別方法が違う等、これまでは十分な対策が行われていない部分があった。また分別しようとしても分別の判断が容易でないこともしばしばあった。このような現状を改善するために、今年度、事務センターが中心となって、ゴミ分別の統一化が図られ、分別基準を周知するとともに、山手・明大寺に共通のゴミ箱を設置した。実験廃棄プラスチック・感染性廃棄物の処理については、安全な分別処理をするように徹底した。

12.3 駐車問題

駐車問題は、岡崎地区の3研究所共通の(そして全国の大学においても)最も頭の痛い問題の1つである。特にこの数年間の生理研周辺(明大寺地区)の違反駐車は目に余るものがあった。もちろん、研究者や研究職員の増加に伴う車両数の増加は仕方の無い部分はあるが、それ以上に、モラルの低下による違反駐車が目立っていた。すなわち、やや遠距離とはなるものの、分子研周辺や三島ロッジ地区には余裕がある時間帯でさえ、生理研の近くに平気で違反駐車する車両が目立っていたのである。人身事故の防止や、火災時に消防車が容易に進入できるようにするためには、これらの違反駐車車両は速やかに排除しなければならない。昨年度より「駐車場のワーキンググループ」で駐車問題が熱心に検討された。さらに、駐車問題の重要性を考慮し、今年度からは「駐車場のワーキンググループ」は「岡崎3機関構内交通規制管理運営委員会」と名称を改めて(格上げされて)活動を行っている。その結果、駐車スペースの増加が図られ、同時に規則の再確認と見回りの徹底、さらに罰則の実施が行われてきた。そうした努力の結果、今年度の違反駐車は目に見えて減少してきた。しかし、駐車問題は永遠の課題であり、今後もいっそうの努力が必要であることは言うまでもない。

12.4 防犯一般

岡崎3 機関では、1998年10月に研究室でアジ化ナトリウム混入事件が起きたことから、機構内および研究所内への不審者の侵入を防止する目的で、機構内関係者全員にネームカードの着用を義務づけてきた。ネームカードの着用率はあまり高くなかったが、次第に着用者が増えてきている。特に山手地区では、カードキーシステムが採用されているため、明大寺地区に比較してネームカードの着用率が高いようである。一方、明大寺地区では、玄関の防犯カメラを設置し、稼働させている。2009年7月には、生理研に不審者が侵入し、警察へ引き渡すという事態が発生している。今後、ネームプレートの着用の呼びかけを進めるとともに、明大寺地区のセキュリティ対策をさらに検討する必要がある。