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生理研・一般公開2011でご紹介し好評だった「おウチで実験!ウズラの卵も大きくなったり小さくなったり」の実験方法です。
なお、実際に、実験したビデオはこちらから。
細胞は、周囲の液の種類や濃さが変わると、それに応じて一瞬大きくなったり小さくなったりします。これは細胞のまわりをかこんでいる膜が,水のような小さい分子は通しますが,大きな分子は通さないという、半透膜の性質を持っているからです。しかし、その後細胞の大きさは直ぐまた元に戻ります。これはその半透膜の中に、チャネルやトランスポーターという、大きな分子を運ぶ蛋白質が埋め込まれていて、それらが細胞の大きさが変わったことを感じ取って働きだすことによるのです。また、それらと同じ蛋白質の働きによって、例え周囲の液が変わっていなくても、細胞は状況に応じてその大きさを自在に変えることができます。私たちの研究室では、そのような蛋白質の働く仕組みについて詳しく研究しています。
そこで、そのような蛋白質の重要性を分かってもらうために、それらが存在しない半透膜だけの場合はどのようなことになるのか、簡単な実験で見てみましょう。殻なし卵の膜(卵殻膜)は、細胞の膜と同じような半透膜の性質を持っているため、周りの液の種類や濃さを変えてやると、水が移動して、殻なし卵が縮んだり大きくなる様子を観察することができます。おウチでウズラの卵で殻なし卵を作って,観察してみましょう!
酢(食酢)(穀物酢で試してうまくいっています。)
ウズラ卵(生)(ニワトリの卵でもできますが、ウズラの方が早くできて簡単です。)
蜂蜜(純粋な蜂蜜でなくても、糖類の加わった安価な蜂蜜加工品で,十分です。)
1.ウズラ卵を食酢につけます。
2.12-24時間くらいでウズラ卵の殻がほとんど溶けます(殻からブクブク泡がでてきます)。浮いてしまうので、ときどきかき混ぜてやるとまんべんなく殻が溶けます。
3.2の後で、残った殻は、水で洗いながらはがしましょう。膜が破けないように注意してください。
1.殻なしのウズラ卵を、蜂蜜につけます。
2.2時間ほどで、大きさや、しわの数がどうなるか観察してみよう!
3.2のあとに、今度は、普通の水につけて30分くらい観察してみよう。卵の様子はどうなるかな?