メルマガハッシン!<オシロロジー Mail Magazine Vol.13>を発行しました。

「非線形発振現象を基盤としたヒューマンネイチャーの理解(オシロロジー)」 関連の皆様

大変お世話になっております。                                         オシロロジー広報・アウトリーチ委員会です。 今年度から、小林に代わり武山が担当させていただきます。                これまでも広報委員として班員の先生方へのメール連絡等でお世話に なっておりましたが、               引き続きよろしくお願い申し上げます。                                       新年度で新たな環境になられた先生方も多くいらっしゃると思いますが、 ようやくひと息つかれた時期でしょうか。

メルマガVol.13です。発行が遅くなり大変申し訳ありませんでした。                       さっそくですかが、今号の目次です。

==◆オシロロシジー Mail Magazine Vol.13目次◆==

【1】計画班研究代表・公募班の先生方の自己紹介(★注目★) 各班間のさらなる連携を目指して。

【2】2016-2017年度事業実施報告 2016-2017年度に実施された事業について。

【3】その他の行事予定 今後予定されている行事について。

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【1】計画班研究代表・公募班の先生方の自己紹介(★注目★)                            各班間のさらなる交流・連携を目指して、連載中です。                               昨年度の企画として、自己紹介を継続してまいりました。                              今年度も自己紹介をまだされていない先生方の自己紹介を継続したいと思います。                   今回は、

1. 末谷大道 先生(大分大学理工学部自然科学コース、公募班B04班) の1名の先生を                ご紹介させて頂きます(原文通り)。

<< 1. 末谷大道 先生(大分大学理工学部自然科学コース、公募班B04班)>>                     昨年度から公募班として参加している大分大学理工学部自然科学コースの末谷大道です。                  私は、学部では数理工学全般を学び、修士では統計科学、博士では非平衡統計物理の 研究室に在籍しながら、カオス結合系や雑音に誘起された同期現象についての 大偏差的性質(特に同期が安定・不安定化する際の相転移的振る舞い)や、カーネル多変量解析法・多様体学習の枠組みで非線形現象を解析する研究を行ってきました。

また、最近ではロボティクスの研究者と身体運動における筋シナジーにおける数理構造を 正準相関分析の観点で捉える試みや、本領域計画班の北城圭一氏とヒトに雑音的な視覚刺激を提示した際に 脳波活動に生じる非線形現象について共同研究しています。

対象はテーマ毎に変わりますが、カオスを中心とする非線形現象に関心を持ち、力学系的なアプローチと 統計科学・機械学習に基づくデータから帰納的に知識や情報を抽出するアプローチを同時に 進める研究を行ってきました。

公募研究では、ランダム神経回路の学習におけるカオス的なダイナミクスの役割について、 数理的なアプローチから研究を進めています。                                                 この研究自体は箱庭的な数理モデルの解析ですが、脳神経系が自ら生成する(一見「意味」のない)カオス的な ダイナミクスを利用して計算・制御する様の一端でも捉えられればと考えています。                       領域会議その他の機会をいかしながら皆様と交流し、オシロロジー領域の研究推進に 貢献できましたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

末谷大道先生、誠にありがとうございました。

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【2】2016-2017年度事業実施報告                                      2016-2017年度に新たに実施された事業です。

□A04-B03-A05班共同研究

2017年3月16日に、A04班(飛松・他1名)、B03班(山口(裕)・山口(明)・奥田・奈良)、A05班(水原)が 九州大学にて共同研究会を行いました。 回転する蛇錯視時のMEG計測データ」について、山口(裕)が内因性振動に関する現在までの解析結果を 供覧しました。解析手法について活発な討論が行われ、今回提案のあった解析手法を使い、 今後も研究を継続して行きます。

□B03-C02班共同研究

2017年3月21日に、B03班(奥田・他1名)とC02班(神作・他3名)が国立障害者リハビリテーションセンター研究所にて、 「Brain-Machine-Interface」に関する共同研究の打合せを行いました。 障害者を対象としたC02班と、人および動物を対象としたB03班が、研究成果を報告し、 共同研究を進めると同時に、「Brain-Machine-Interface」研究の発展を目指した研究会などを 企画して行くことを検討しました。

□A02-A05-C04班共同研究

2017年3月9日に、A02班(南部・知見・佐野)、A05班(木津川)、C04班(笹岡・他1名)が 新潟大学脳研究所にて、 ドーパミン受容体・NMDA受容体の遺伝子操作マウスを用いた 発振現象解析の共同研究会議を行いました。 また、2017年3月9-10日に新潟大学脳研究所で開催された「第6回 生理研-霊長研-脳研 合同シンポジウム」において 研究発表、討論、研究打合せを行いました。

□B01-A05班共同研究

2017年3月16日に、B01班(郡・他1名)A05班(木津川)が大阪大学生命機能研究所にて、 共同研究の打合せを行いました。 A05班のマウス走行におけるリズム協調的運動の解析について、B01班による数理的解析を、 マウスの運足の解析に適用することについて討論を行いました。B01班でモデルの作成と 解析を進めて行く予定です。

□B01-C03班共同研究

2017年3月3日に、B01班(森田)とC03班(花島)が北里大学において共同研究の打ち合わせを行いました。 定位脳手術における深部電極挿入時に、価値学習・意思決定・認知制御等に関わる心理課題を行って 行動と大脳基底核等からの活動記録を合わせて解析する可能性について、 実際の定位脳手術の(B01班森田による)見学、およびそれを踏まえての議論・検討を行った。

□「第3回領域会議ハンズオンセミナー」成果報告 2017年1月7日                          立命館大学茨木キャンパス  

平成29年1月7日、立命館大学大阪茨木キャンパス いばらきフューチャープラザにて オシロロジー2017年冬の領域会議・ハンズオンセミナー「やってみよう! 実データを用いたハンズオン」 が開催された。

【参加者の概略】                                                午前の部はA03班を中心に京都大学医学部神経内科におけるてんかん発作・脳機能解析の実際を 測定現場のビデオ供覧と実際のデータを用いて行った。参加34人、聴講42人であった。                            午後の部はB02班が担当してPythonによるトランスファーエントロピーの計算と注意点を実習し、参加22人聴講44人であった。                                                    予想以上に希望者が多く、関心の高さがうかがわれた。会場でのアンケート結果を見ると、20-30代の若手が半数を占めた。 専門分野が基礎医学、臨床医学、数理科学、脳科学それぞれほぼ同程度混じっており、理論から臨床までの異分野のまじりあいと融合という本領域の目指すものと うまくマッチしていたと考えられた。解析スキルの高い参加者も多く、午前の部であれば臨床の側のプレゼンターと、理論系参加者とが、実際のデータやツールを触りながら対話・フィードバックできる良い機会となった。午後の部では臨床研究者が新しい解析法を学ぶ傍らで、解析手法の限界や解釈など鋭い議論も交わされていた。

【参加者の声】                                             Matlab、Pythonの基本、実際の使用方法について、実際のデータによる実習を交えて レクチャーした点が好評であった。 アンケートにおける改善の希望でもあるように、内容に対し時間がやや不足気味であったため、今後はこのような対話の時間をより長く持てるとよいだろう。                                        一方、進行が早すぎる・説明が足りないなどの声もあり、このようなハンズオンでは常に問題となるが、対象者をより明確にした開催を考慮してもよい。ただ、この規模の領域でかつ異分野の融合を 目指すというわれわれの目的の点からは、あまり絞らず多様な参加者同士が、時間をかけて教えあう形の ワークショップができるとよいかもしれない。また、個のハンズオンで紹介したデータ・解析手法やツールはこれで終わりではなく、今後データベースなどの形で共有発展させてゆけるよう尽力したい。

皆様、共同研究のための打ち合わせ、セミナー、会議等開催に際しては、                       オシロロジーHP内会員ページの「書類(申請・報告)」 にある書類をご提出下さい。

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【3】その他の行事予定 今年度(2017年度)に予定されている行事です。

□ オシロロジー主催国際シンポジウム                                      神経オシレーションカンファレンス2017 「意識とネットワーク病」                        2017年6月16(金)-18日(日)、東京大学本郷キャンパス

平成29 年6 月16 日-18 日、東京大学本郷キャンパスにて オシロロジー主催の国際シンポジウムが開催されます。

シンポジウムの申し込み、および案内のページを公開いたしました。 http://www.nips.ac.jp/oscillology/OscillationConf2017.html

英文                             http://www.nips.ac.jp/oscillology/blog/2017/05/Symposium16-18june2017E.html               公開シンポジウム(一般向け)                  http://www.nips.ac.jp/oscillology/blog/2017/05/post-10.html

いずれも、領域トップページ http://www.nips.ac.jp/oscillology/ の新着情報、および右下のシンポジウムのバナーから リンクしてあります。                                              なお、この国際シンポジウムに関しては、参加者のご宿泊の手配は しておりませんので、                  参加される方はご自身で宿泊先をご検討、ご予約ください。 よろしくお願い申し上げます。                             以下、シンポジウムの案内文です。

本シンポジウムは、神経機能の発現に関わるオシレーションの作動原理について、単一細胞レベルからシステムレベル、理論やモデルまで広く国内外の研究者の方々に ご講演頂き、議論して解明していくことを目的としています。

初日には公開講演会としてGeorg Northoff 博士をお招きし、研究者以外の一般の方にも我々の活動を知って頂こうと考えております。                                                  また、国際シンポジウムには、Georg Northoff 博士の他にIzbar Bar-Gad 博士、 Christophe Bernard 博士もお招きしております。                                                               これまでオシレーションの研究に触れたことのない方や学生の参加も歓迎いたします。                    講演の他にポスター発表も開催いたします。 また、今年度は公募班の第2 期募集もございます。                  公開講演会、国際シンポジウムのポスターを近日送付させて頂きます。

また、Christophe Bernard 博士におかれましては、シンポジウム開催前日の                     6月15日(木)の17時-19時に京都大学にて講演会を開催される予定です。                        詳細はメールなどで追ってご連絡差し上げます。

□ 2017年度第1回領域会議                                          (2017年8月10日(木)、ルスツリゾートニューウェルシティ湯河原(熱海))

2017年度第1回領域会議を下記日程で開催することになりました。                         終日、公募班成果発表を行う予定ではございますが、 詳細が決定次第、改めてご連絡させて頂きます。             ご予定の程、宜しくお願い申し上げます。

日程:2017年8月10日(木)                                           場所:ニューウェルシティ湯河原(静岡県熱海市)

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最後まで読んで頂いた皆様、誠にありがとうございました。                             今後も月1回のメルマガで情報を発信させて頂ければと思います。                          2017年度は小林から交代して、武山が担当させて頂きます。                            次号は2017/5/25 発行予定です。今回は発行が遅くなり大変申し訳ありませんでした。                 皆様、本年も引き続きよろしくお願い致します。

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