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パッチクランプ法を用いた温度感受性TRPチャネル解析
日程 | 2025年1月~2月 ※具体的な日時は相談の上で決定します。 |
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場所 | 自然科学研究機構 生理学研究所 山手地区(愛知県岡崎市明大寺町字東山5-1) |
受講料 | 1日 25,000円 |
お問い合わせ | 生理学研究所 研究力強化戦略室 産学連携担当 |
コース概要
本コースでは、パッチクランプ全細胞記録法によってイオンチャネルの活性化電流の記録と解析法を学びます。対象として非選択性陽イオンチャネルである温度感受性のTRPチャネルの機能解析を行います。カプサイシン受容体であるTRPV1とメントール受容体であるTRPM8を一過性に発現させたHEK293細胞を用いて化学物質刺激と温度刺激による電流活性化をパッチクランプ法によって観察し、様々な電気生理学的特性を理解します。電流と温度情報を同時に取り込み、アレニウスプロットを作成して活性化温度閾値を求めます。
また、電気生理学とパッチクランプの基本原理、関連技術としてカルシウムイメージングの原理について学び、実験に用いる細胞の取り扱いと遺伝子導入の手法を見学します。
対象となる方
- パッチクランプ法の原理と技術を学びたい方
- 培養細胞の取り扱いとトランスフェクションの手法を学びたい方
- パッチクランプやカルシウムイメージングの立ち上げを検討している方
習得できる技術
- パッチクランプに最適化した培養細胞の取り扱い
- リポフェクションによる遺伝子導入の手法
- 単離細胞を使ったパッチクランプを行うための手技
目標
- パッチクランプの一連の手順(ガラス電極の作製、状態の良いホールセルモードの作製とリフト、化学刺激および温度刺激による活性化電流の記録、解析)を自分の手で行う。
- 測定したいパラメータのためのプロトコルを選び、測定データを読み解き、必要な解析を行う。
スケジュール
詳細については受講決定後に連絡いたしますが、概ね以下の項目を実施します。
- 電気生理学とカルシウムイメージングの基本原理(座学)
- パッチクランプによる電流測定(実習)
- 電気生理データの解析と解釈(実習と座学)
- 細胞培養とトランスフェクション(デモ)
必要な準備
特にありません。パッチクランプの知識や経験がない方に一連の手順を体験してもらい、電気生理に対するハードルを下げてもらうことが本コースの目標です。興味のある方は以下の書籍をご覧いただくと理解の助けになりますが、知識は事後でも修得できますので、必須ではありません。
「最新パッチクランプ実験技術法」(岡田泰伸 編・吉岡書店)1~3章
コース担当
行動・代謝分子解析センター 感覚生理解析室・生命創成探究センター 温度生物学研究グループ
その他
- 受講希望数が多い場合、選考等の調整をさせていただくことがあります。
- 推薦書:「最新パッチクランプ実験技術法」(岡田泰伸 編・吉岡書店)