研究者・設備紹介

電子スピン共鳴装置(E500)

機器の概要

この装置は、連続波(CW)の電子スピン共鳴(ESR)装置です。
Xバンド(9.5GHz)およびQバンド(34GHz)での測定に対応しています。
ダブルキャビティ・ENDOR・Q-band等の各種オプションも利用可能ですが、老朽化が進んでいるため、通常の計測で十分な場合にはE580装置のご利用を推奨しています。

性能と特徴

メーカー Bruker
型番 E500
装置スペック X-bandに加えQ-bandにも対応したcw-ESR装置。X-bandでは1.5~4Kの温度可変やENDOR(電子-核二重共鳴)測定にも対応。

用途

 電子スピン共鳴(ESR)装置は、不対電子(電子スピン)をプローブとした分光装置です。 静磁場中に置かれた電子スピンはエネルギー準位が分裂し、一定のマイクロ波を加えながら静磁場を掃引すると、このエネルギー差に相当する磁場で共鳴が起こります。この共鳴磁場や吸収強度などの観測から、電子スピンを持つ原子や分子の量、構造、電子状態などに関する情報が得られます。
 ESR 装置 は、有機ラジカルや遷移金属などを含む物質の物性研究の他にも、放射線や酸化などにより不対電子 が生じた岩石や食品の評価、触媒や重合反応などのプロセス追跡にも利用さます。

関連する研究者と技術者

中村 敏和(分子科学研究所/スピン生命科学コア)

藤原 基靖(分子科学研究所/スピン生命科学コア)

浅田 瑞枝(分子科学研究所/スピン生命科学コア)

伊木 志成子(分子科学研究所)