ご挨拶

2007年4月     伊佐 正

*4月になりました。少し肌寒い毎日が続いています。岡崎は桜の開花が予想より遅く、もう1週間以上満開状態が続いています。先週末は毎年恒例の「家康行列」でしたが、家康行列の日に桜が満開のまま残っていたのは数年ぶりのことと思います。
*3月末のセビリアでのNCM (Neural Control of Movement) Societyのmeetingに行くのは私は諦め、吉田君、西村君に発表してきてもらいました。発表は好評だったようですし、お陰で私自身も溜まっていた仕事を片づけることができたので身体が幾分楽になりました。3月末には平成18年度1年間頑張ってきた「脳を活かす」研究会の報告書を皆で協力してまとめました。約250頁にわたる力作です。15−16日の東京での一般講演会の際にお配りする予定です(講演会についてはhttp://www.cns.atr.jp/nou-ikasu/をご覧下さい。)ので、皆さんご期待を。私自身、BMI (Brain Machine Interface)の研究に乗り出したいと考えているのですが、お陰様で今後どのような形で進めていけば良いか大分考えを整理することができました。
*4月から第2期のニホンザルバイオリソースプロジェクトがスタートしました。今年の課題はずばり安定供給を開始することです。これもご期待下さい。
*Duke大学のBill Hallとco-corresponding authorとして書いた上丘の中間層から浅層への抑制性投射(おそらくsaccadic suppressionに関与する)に関する論文がPNASにacceptされました。もともと彼は神経解剖学者で私は電気生理学者なのに、この論文では私がやった解剖学的データと彼がやった電気生理データを組み合わせるという変わった組み合わせになりました。これから夏にかけてたまりにたまっている「投稿間際」の論文を片づけていきたいと思います。
*4月22日からLaurent Ittiが再度来日して共同研究の仕事を仕上げる予定です。彼は今年の2月号のNeuronに論文を出してから今気分が「乗り乗り」です。
*また、4月末にはThongchai Sooksawateさんがバンコクから再度来日して、論文2篇を仕上げて投稿することと脳幹のサッケード生成回路をスライスで同定する新しいプロジェクトを開始する予定です。
*5月は11日から16日までフロリダで開催されるVisual Sciences Society(VSS; http://www.visionsciences.org/)の年会に吉田、池田君と行って来ます。私はシンポジウムで講演の予定です。これはひとつ「勝負」モードでかからなくては行けません。学会の最中と直後に行う予定のHFSPのグループで借りているビーチハウスでの第3回group meetingは今から楽しみです。

「ご挨拶2007年3月」
「ご挨拶2007年1月」
「ご挨拶2006年4月」
「ご挨拶2006年1月」
「ご挨拶2005年5月」




 伊佐 正 教授 
研究室TOPへ 生理研のホームページへ