体の司令塔・脳
Vol. 15 2010年5月10日
最近の脳科学の発展によって、脳梗塞などによって障害された脳の機能も、効果的なリハビリテーションによって機能回復につながることがわかってきました。今回、自然科学研究機構生理学研究所の鍋倉淳一教授の研究グループは、脳梗塞後には反対側の脳が障害された機能を"肩代わり"することをマウスの実験で証明し、その脳の機能回復過程の詳細を、明らかにしました。そして、脳の神経回路の"つなぎ換え(再編)"や"機能回復"は、順序よく整然としたプロセスで起こっていることが初めて明らかになりました。
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神経が伸びるメカニズム
vol.16 2010年7月16日
神経細胞伸展の感知センサー「トリップ ブイ2」
群馬大学大学院医学系研究科の柴崎貴志講師は、生理学研究所の富永真琴教授らとの共同研究で、神経が伸びていく際に重要なセンサー・タンパク質トリップブイ2(TRPV2)センサーの働きを解明しました。
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睡眠と脳のメカニズムにせまる
No.17 2010年9月 7日
脳における睡眠メカニズムの研究は未解明の点が多く、様々な脳内ホルモンが、睡眠の誘導に重要な役割を果たしていると考えられてきましたが、脳の中でどのように調節されているのか不明な点が多く残っています。今回、生理学研究所の山中章弘准教授の研究グループは、これまで機能がわかっていなかった新しい神経タンパク質“ニューロペプチドB(Neuropeptide B)”が睡眠の誘導に働いていることを解明しました。
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位相差電子顕微鏡で挑む生命の不思議
No.18 2010年11月 2日
ウイルスと戦うためには、その構造を、電子顕微鏡を用いてナノメートル単位で明らかとする
ことがまず必要となります。しかし、観察対象となる実験試料を真空中に置かないといけない
ため、これまでは、試料を化学的な処理をし、特殊な樹脂に埋め込んだりしなければならず、
生体分子の自然な姿を観察することは難しいとされていました。
せいりけんの永山 國昭教授と村田 和義准教授らの研究グル―プは、米国ベイラー医
科大学と共同で、新しい電子顕微鏡技術を用いて、自然な姿を保ったままのウイルス
の観察に成功しました。
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赤ちゃんのこころにせまる! -生理学研究所と中央大学の共同研究-
vol.19 2011年1月13日
脳が活発に活動して酸素がたくさん必要になると血液中の酸化ヘモグロビンが増加し酸素の供給をおこないます。近赤外分光法(NIRS)は安全にこの変化を測定し、脳の活動を調べることができます。
せいりけんの柿木隆介教授と仲渡江美研究員は中央大学の山口真美教授らとの研究で、NIRSの実験から生後6~7カ月の赤ちゃんが表情を、7~8カ月の赤ちゃんがお母さんの顔を見分けることを明らかにしました。
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脳を動かす光のスイッチ
vol. 20 2011年3月 7日
光で脳の動きを操作する研究が広がっています。光を当てるだけで、特定の神経細胞を興奮させたり、抑制させたり・・・。
光を使う技術と遺伝子工学とを組み合わせて、生まれた「光遺伝学(オプトジェネティクス)」という分野の新技術です。
神経の働きを解き明かす道具となり、病気の治療法開発への応用も期待されています。
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