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 実習コース別の紹介と日程

1. In vitro 発現系を用いたイオンチャネル・受容体の機能解析

神経機能素子研究部門 (久保 義弘)

内容  
 イオンチャネル・チャネル型受容体・代謝型受容体等の膜機能蛋白を、アフリカツメガエル卵母細胞、HEK293細胞等のin vitro発現系を用いて発現させ、その分子機能と細胞応答を、2本刺し膜電位固定法、パッチクランプ法、細胞内Ca2+イメージング法、FRET法に基づいた分子プローブによるcAMP解析法などにより記録するトレーニングを行う。データの解析法や実験の統合的な進め方についてのトレーニングも行う。少人数制とし、マンツーマンに近い形での指導を行う。電気生理学の初心者、分子生物学の初心者も歓迎し、各自の希望に沿えるよう、可能な範囲で個別対応も行う。

集合日時 8月 4日(火) 9:00
集合場所 生理研(明大寺地区) 3階 368号室 (神経機能素子研究部門)
持ち物 ・履きやすい上履き
・ノートと筆記用具
・白衣は不要
連絡事項 ・7月29日(水)までに動物実験教育訓練(オンライン)を受講してください。
 スケジュール 参加者の希望をふまえて進めます。

最終日(8月7日(金))は、15時頃に終了する予定です。
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2.海馬神経初代培養法とシナプス超解像観察

生体膜研究部門 (深田 優子)

内容  
 海馬神経初代培養法は、神経細胞の分化(軸索・樹状突起形成、シナプス発達)やシナプス可塑性を解析するために有用な手法として広く行われている。しかし、多様なファクターが培養の成否に関与するため、良質で長期間安定な培養を再現性高くおこなうことが難しいことも多い。本コースでは、比較的簡便で失敗の少ないラット海馬神経初代培養法を体験する。免疫染色、生細胞観察、生化学、電気生理実験などさまざまな目的に対応可能な培養系であり、マウス神経初代培養にも応用可能である。本コースではさらに、初代培養神経細胞のシナプス染色法と超解像顕微鏡によるシナプス観察を体験する。通常の細胞培養の経験があることが望ましいが、必須ではない。

集合日時 8月 3日(月) 15:00
集合場所 生理研(山手地区)2号館 1階東玄関ホール
持ち物 ・歩きやすい上履き
・筆記用具
・印刷したプロトコール(または、それに代わるもの)
・データを保存できるUSBメモリ
・洗濯済の白衣があれば持参(無くても構いません)
連絡事項 ・受講者採択後に、部門担当者から受講者に直接連絡します。
・7月29日(水)までに動物実験教育訓練(オンライン)を受講してください。
スケジュール  スケジュールの詳細はこちらをご覧ください。

最終日は、14時頃に終了する予定です。
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3. in vivo4次元心循環機能計測と臓器間相互作用の解析

心循環シグナル研究部門 (田中 智弘)

内容  
 動物の心循環恒常性は、心臓だけでなく、様々な臓器との相互作用(連関)によって維持されている。本実習では、正常マウスと心不全モデルマウスを用いて、心臓の形態構造を非侵襲的に計測する心エコー計測の基本的原理と解析法を習得していただく。また、横断面を連続的に計測することで3次元画像に再構築し、さらに3次元画像を経時的に取り続け、それらをつなぐことで、4次元画像データを構築する。このデータを詳しく解析することで、正常の心臓と比べて心不全モデルマウスの心臓がどう形態機能的に変化しているかを読み解く。さらに、心臓以外の臓器エコーも同時に計測することで、心臓と骨格筋、肝臓などとの相互作用がどのように変化しているかを明らかにし、他臓器連関の仕組みの理解を目指す。

集合日時 8月 4日(火) 9:00
集合場所 生理研(山手地区)3号館 2階東 (心循環シグナル研究部門)
持ち物 ・白衣
・ノートパソコン
・筆記具
連絡事項 ・7月29日(水)までに動物実験教育訓練(オンライン)を受講してください。
スケジュール 8月 4日(火) 午前 オリエン・レクチャー、午後 実習(デモストレーション)
8月 5日(水) 午前 実習(心機能エコー測定)、午後 データ解析(4次元構築)
8月 6日(木) 午前 実習(多臓器エコー測定)、午後 データ解析(4次元構築)
8月 7日(金) 午前 結果報告&ディスカッション

最終日は、11時半頃に終了する予定です。
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4. 多次元生体光イメージングの原理と応用

バイオフォトニクス研究部門 (根本 知己)

内容  
 本講習では、生命科学研究で使用される基本的な方法論である光学顕微鏡、蛍光顕微鏡の基礎の理解を目指すと共に、先端の光学顕微鏡、特に、生体深部のイメージングに適した多光子顕微鏡や光の波長を越えた空間分解能を実現する超解像顕微鏡について講習する。特に、(1)生体マウス脳のin vivoイメージングや(2)概日性リズムのイメージング、(3)株化細胞の3次元タイムラプス観察、(4)外内分泌腺細胞のCa2+イメージングなどの手技を体験する。なお、各自の研究テーマに沿ってグループ分けをおこなうので、申込時には予定される研究テーマ、現在の実験内容等について記載をしてください。

集合日時 8月 4日(火) 9:30
集合場所 生理研(山手地区)2号館 8階東 (バイオフォトニクス研究部門)
持ち物 ・上履き
・筆記用具
・USBメモリ(記録したデータを持ち帰りたい場合)
・自己紹介で使用するPowerPointファイル(現在の研究内容などを3分程度で)
連絡事項 ・実習初日に、自己紹介(現在の研究内容など)を3分程度行っていただきますので、PowerPointファイルをご持参ください。
・7月29日(水)までに動物実験教育訓練(オンライン)を受講してください。
スケジュール 8月 4日(火) 朝 レクチャー、午後 実習
8月 5日(水) 朝 レクチャー、午後 実習
8月 6日(木) 朝 レクチャー、午後 実習

最終日は、15時に終了する予定です。
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5. 培養細胞と組織凍結切片の蛍光免疫染色法

細胞構造研究部門 (泉 裕士)

内容  
 タンパク質分子のはたらきを理解するうえで、その分子が細胞のどこに存在するかに関する情報は重要な示唆を与える。目的の分子のおよその局在は、すでに知られている各細胞構造のマーカー分子との共局在を指標とする免疫学的手法を用いた光学顕微鏡観察により決定できることが多い。ただし、免疫学的手法は抗体の良し悪しや細胞・組織の固定条件等で観察結果が大きく左右される場合があるため、得られた結果の解釈は慎重におこなう必要がある。
 本コースでは、初心者を対象として、培養細胞及びマウス組織の新鮮凍結切片を用い、蛍光免疫染色法によるタンパク質分子の細胞内局在の可視化法と評価法について学ぶ。初歩的な実験手技であるが、多少の実験実習経験があることが望ましい。細胞培養の実技はコースに含まれない。

集合日時 8月 4日(火) 9:30
集合場所 生理研(山手地区) 2号館 4階西 (細胞構造研究部門)
持ち物 ・上履き
・筆記用具
・白衣
・USBメモリあるいは記録用CD、DVD(データを持ち帰りたい場合)
・印刷したテキスト
連絡事項 ・USBメモリ持参の場合、ウィルスフリーであることをご確認下さい。
・PC持参が望ましいです(必須ではありません)。
・7月29日(水)までに動物実験教育訓練(オンライン)を受講してください。
スケジュール 8月 4日(火) 本コースの概説、培養細胞の固定、蛍光免疫染色
8月 5日(水) 蛍光顕微鏡観察、マウス組織の新鮮凍結サンプル作製
8月 6日(木) 新鮮凍結切片作製、固定、蛍光免疫染色
8月 7日(金) 蛍光顕微鏡観察、結果まとめ

最終日は、14時頃に終了する予定です。
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6. クライオ電子顕微鏡によるタンパク質の単粒子構造解析

形態情報解析室 (村田 和義)

内容
 クライオ電子顕微鏡によるタンパク質の構造解析を、実際の操作を通して修得します。具体的には、1)タンパク質試料からの急速凍結による氷包埋試料の作製、2)クライオ試料ホルダーにセットして電子顕微鏡で高分解能電子顕微鏡像の撮影、3)解析ソフトウエアRelionによる単粒子構造解析、4)三次元再構成像の評価とボリュームレンダリング、原子モデルフィッティング、を行います。

集合日時 8月 4日(火) 9:00
集合場所 生理研(山手地区) 1階 電子顕微鏡室
  8月 5日(水)以降は生理研(明大寺地区) 超高圧電顕室
持ち物 ・上履き
・筆記用具
・USBメモリ(記録したデータを持ち帰りたい場合)
連絡事項 ・初日に自己紹介(現在の研究内容など)を10分程度して頂きますので、そのPowerPointファイルをご用意ください。
スケジュール 8月 4日(火) (山手地区3号館1階電子顕微鏡室に9時集合 )氷包埋試料の作製
8月 5日(水) 高分解能電子顕微鏡像の撮影
8月 6日(木) Relionによる単粒子構造解析
8月 7日(金) ボリュームレンダリングと原子モデルフィッティング

最終日は、12時頃に終了する予定です。
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7. ウイルスベクターの作製と導入遺伝子の発現観察

ウイルスベクター開発室 (小林 憲太)

内容
 ウイルスベクターは、様々なモデル動物に適用可能な優れた遺伝子導入ツールである。本トレーニングコースでは、現在一般的に研究利用されているアデノ随伴ウイルスベクターとレンチウイルスベクターの作製を体験する。また、実際にウイルスベクターを利用して脳に遺伝子導入を行ったサンプルの観察も行う。本トレーニングコースでは、講義やウイルスベクターの大量精製法及び利用法の体験を通じて、ウイルスベクターを用いた研究の有効性について学ぶ。

集合日時 8月 4日(火) 9:00
集合場所 生理研(明大寺地区) 2階 262号室 (ウィルスベクター開発室)
持ち物 ・上履き
・筆記用具
スケジュール 8月 4日(火) 講義、実験体験
8月 5日(水) 実験体験
8月 6日(木) 実験体験
8月 7日(金) 実験体験、まとめ

最終日は、15時頃に終了する予定です。
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8. ゲノム編集による遺伝子改変動物作製のための発生工学技術

遺伝子改変動物作製室 (平林 真澄)

内容
 染色体上の遺伝子配列を自由に変換させたジーンターゲティングマウスは、相同組換えにより標的遺伝子を改変したES細胞の作製、組換えES細胞の受精卵への導入という2つの過程を経て作製される。標的遺伝子の個体レベルでの解析を可能とするジーンターゲティングマウスは、ヒト疾患の発症メカニズムや脳神経機能の分子メカニズム等を解明するのに大いに役立っている。加えて、現在、ゲノム編集技術の発展に伴い、遺伝子改変動物を用いることがさらに身近になっている。2013年に細菌の免疫システムを応用したCRISPR/Cas9によるゲノム編集が報告され、より簡易に、そして短期間で遺伝子改変動物作製が可能となった。このゲノム編集ツールで使われるのが受精卵へのマイクロインジェクション法である。このようにジーンターゲティングマウス作製技術やゲノム編集を可能にする受精卵マイクロインジェクション法を学ぶことは、様々な分野の研究者にとって大いに有益と考えられる。

集合日時 8月 4日(火) 9:00
集合場所 生理研(山手地区) 2号館 7階西 (遺伝子改変動物作製室)
持ち物 ・上履き
・筆記用具
連絡事項 ・最終日の終了時刻は、都合にあわせて、個別に別途対応可能です。
・7月29日(水)までに動物実験教育訓練(オンライン)を受講してください。
スケジュール 8月 4日(火) 午前 講義、 午後 実験動物の取り扱い、マイクロツールの作製
8月 5日(水) 午前 胚盤胞の採取、胚盤胞の顕微操作、細胞培養に関する実習
         午後 胚盤胞の顕微操作、細胞培養に関する実習
8月 6日(木) 午前 受精卵の採取、前核期受精卵の顕微操作、細胞培養に関する実習
         午後 前核期受精卵の顕微操作、細胞培養に関する実習
8月 7日(金) 午前 胚移植、午後 まとめ

最終日は、14~15時頃に終了する予定です。
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9. マウスの基本的実験手技と学習・記憶行動解析入門

動物資源共同利用研究センター (王 振吉) 
個別研究 (山肩 葉子)

内容
 生命科学の研究には動物を用いた実験が欠かせません。中でも、小動物であるマウスを用いる研究は多岐に亘り、その基本的な取扱いを習得することは、非常に重要です。また、学習・記憶行動解析は、遺伝子改変や薬物投与の影響を調べるために欠かす事ができない手技ですが、初心者にとってはハードルが高いのが実態です。そこで、本コースでは、初心者を対象に、実験動物としてのマウスの基本的な取扱いと、学習・記憶行動解析の基礎的な実習を行います。具体的には、基本的実験手技として、投与方法、採血方法、麻酔方法等を、学習・記憶行動解析として、Rota-rodPassive avoidanceFear conditioningWater maze等を予定しています。実験マウスの基本的な取り扱いを学びたい、あるいは学び直したい人、また、これから学習・記憶に関わる行動解析を始めたいと考えている学生・大学院生・研究者を歓迎します。

集合日時 8月 4日(火) 9:00
集合場所 生理研(山手地区) 2号館 2階エレベーターホール
持ち物 ・上履き
・筆記用具
・ノートPC(Excelインストール済みが望ましい;データ解析用)
連絡事項 ・実習用に、洗濯済みの衣服を着用・準備して下さい。また、各実習前(当日ならびにそれ以前も含む)に動物(ペット等を含む)と接触したり、動物を扱う実験室に入室した場合は、入浴またはシャワー・洗髪を行い、洗濯済みの衣服に着替えることが必要です(実験動物への感染防止のため)。
・白衣は、こちらで洗濯済みのものを準備します。
・7月29日(水)までに動物実験教育訓練(オンライン)を受講してください。
スケジュール スケジュールは、こちらをご覧ください。

最終日は、15時頃に終了する予定です。
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10. パッチクランプ法を用いた温度感受性TRPチャネル解析

細胞生理研究部門 (富永 真琴)

内容
 パッチクランプ全細胞記録法によってイオンチャネルの温度による活性化電流記録を学びます。非選択性陽イオンチャネルで高いCa2+透過性を有する温度感受性TRPチャネルの機能解析を学びます。温度感受性TRPチャネル(主にカプサイシン受容体TRPV1とメントール受容体TRPM8)を強制発現させたHEK293細胞を用いて化学物質刺激と温度刺激による電流活性化をパッチクランプ法によって観察し、電気生理学的特性を比較します。電流と温度情報を同時に取り込み、Arrhenius plotを作成して活性化温度閾値を求めます。

集合日時 8月 4日(火)  13:00
集合場所 生理研(山手地区)2号館 6階西 (細胞生理研究部門)
持ち物 ・上履き
・筆記用具
・log計算のできる電卓(できれば)
・白衣は必要ありません
連絡事項 ・可能であれば、「最新パッチクランプ実験技術法」(吉岡書店)を読むことを勧めます。
スケジュール 8月 4日(火) 午後から基礎講義
8月 5日(水) 朝から夕方まで実習
8月 6日(木) 朝から夕方まで実習
8月 7日(金) 朝から昼頃まで実習、午後は2時頃までデータに関するディスカッションを行います。

最終日は、14時半に終了する予定です。
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11. スライスパッチクランプ法を用いた神経活動・シナプス・回路解析

内容
 パッチクランプ実験の初心者を主な対象として、脳スライス標本の作製手順、細胞の選別、ホールセル記録の基本的手技を指導する。パッチクランプ実験の原理を理解するとともに、スライスパッチクランプ法を各自の研究目的に即して実際に適用できるようになることを目標とする。実習では、マウスやラットの脳スライス標本を作製し、current clamp法ならびにvoltage clamp法を用いて神経細胞の発火活動やシナプス電流を記録する。また、データの解析方法についても概説する。希望者には、記録した細胞を可視化して形態を観察するバイオサイチン染色法やケージド化合物を使用した光刺激法も併せて指導する。各手法の受講希望者は、申し込みフォームの備考欄に『バイオサイチン染色法受講希望』または『光刺激法受講希望』とご記入ください(いずれか一方の手法のみ受講可能)。また、希望の部門がある場合、部門名を明記してください。


大脳神経回路論研究部門 (大塚 岳)

集合日時 8月 4日(火) 9:30
集合場所 生理研(山手地区) 2号館 5階西 (大脳神経回路論研究部門)
持ち物 ・上履
・USBメモリ(記録したデータを持ち帰りたい場合)
・(可能であれば)ノートPC
連絡事項 ・テキストを予習してきてください。
・特殊なスライス標本の作成等の希望がある場合は事前に相談してください。
・7月29日(水)までに動物実験教育訓練(オンライン)を受講してください。
スケジュール 8月 4日(火) 9:30-12:00 ガイダンス・実習、13:00-18:00 実習
8月 5日(水) 9:30-12:00、13:00-18:00 実習
8月 6日(木) 9:30-12:00、13:00-18:00 実習
8月 7日(金) 9:30-12:00、13:00-15:00 実習・データ解析

最終日は、15時頃に終了する予定です。

視覚情報処理 (米田 泰輔)

集合日時 8月 4日(火) 9:30
集合場所 生理研(明大寺地区) 3階 (視覚情報処理研究部門)
持ち物 ・上履
・筆記用具
・(可能であれば)データ解析用ノートPC
・USBメモリ(記録したデータを持って帰りたい人)
連絡事項 ・テキストを予習してきてください。
・特殊なスライス標本の作成等、希望がある場合は実験器具や文献をご持参ください。
・7月29日(水)までに動物実験教育訓練(オンライン)を受講してください。
スケジュール
8月 4日(火) 9:30-12:00 ガイダンス・実習、13:00-18:00 実習
8月 5日(水) 9:30-18:00 実習 
8月 6日(木) 9:30-18:00 実習 
8月 7日(金) 9:30-12:00 実習・データ解析、13:00-15:00 成果発表会

最終日は、15時頃に終了する予定です。

個別研究 (佐竹 伸一郎)

集合日時 8月 4日(火) 9:30
集合場所 生理研(山手地区) 3号館 9階東セミナー室A
持ち物 ・上履
・筆記用具
・(可能であれば)データ解析用ノートPC
・未使用USBメモリ(記録したデータを持ち帰りたい場合)
連絡事項 ・テキストを予習してきてください。
・特殊なスライス標本の作成等、希望がある場合は実験器具や文献をご持参ください。
・7月29日(水)までに動物実験教育訓練(オンライン)を受講してください。
スケジュール  スケジュールは、こちらをご覧ください。

最終日は、15時頃に終了する予定です。
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12. 2光子励起顕微鏡を用いた生体イメージング法

生体恒常性発達研究部門 (鳴島 円)

内容
 通常の蛍光顕微鏡法では、励起光による背景光の混入や蛍光シグナルの組織内での散乱のため、組織深部の微細構造変化をサブミクロンの解像度で観察することは難しい。2光子励起過程を利用したレーザー蛍光顕微鏡法はこの問題に対応する革新的な手法として、生体内中枢神経系細胞の形態、機能観察において強力な威力を発揮してきた。本実習では2光子顕微鏡によるin vivoイメージングを行うために必須な ① open skull法を含む様々な手術法、②大脳皮質錐体細胞の樹状突起スパイン及び、グリア細胞の構造のイメージング、③ カルシウム蛍光感受性蛍光蛋白質を用いた神経活動のイメージングを行う(他に観察を希望する標本がある場合は事前に相談のこと)。
 新型コロナウィルスの感染状況により、実習内容を変更する可能性があります。

集合日時 8月 4日(火) 9:00
集合場所 生理研(明大寺地区) 5階 (生体恒常性発達研究部門)
持ち物 ・上履き
・ノートPC
・白衣
・ノートと筆記用具
・データを持ち帰る場合は記憶媒体
・自己紹介で使用するPowerPointファイル(現在の研究内容などを3分程度で)
連絡事項 ・実習初日に、自己紹介(現在の研究内容など)を3分程度行っていただきますので、PowerPointファイルをご持参ください。
・ノートPCに画像解析ソフト「Fiji」を下記URLからインストールしておいてください(無料です)。 https://fiji.sc/
・お弁当(1食500円)を注文することができます。ご希望でしたらご連絡ください。その他に研究所敷地内に食堂(トレーニングコース期間中は混雑します)、研究室から徒歩10分ほどのところにコンビニがございます。
・7月29日(水)までに動物実験教育訓練(オンライン)を受講してください。
スケジュール 初日に各自の自己紹介用のプレゼンテーションをしていただく予定です(研究内容、自分について)。
8月 4日(火) 朝 自己紹介、朝から夕方まで実習
8月 5日(水) 朝から夕方まで実習
8月 6日(木) 朝から夕方まで実習
8月 7日(金) 朝から午後2時頃まで実習

最終日は、14時半頃に終了する予定です。
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13. 脳特定部位内への薬物微量注入法と摂食行動解析入門

生殖・内分泌系発達機構研究部門 (中島 健一朗)

内容
 摂食行動およびエネルギー消費からなる全身のエネルギー代謝は、ホルモン・神経ペプチド・神経伝達物質が脳の様々な部位に作用することによって厳密に制御されています。摂食や代謝制御における各脳部位の役割を明らかにするため、薬剤や神経伝達物質を微量投与する実験が多く行われています。また、近年では、ウイルスベクターを特定の脳部位に接種して、遺伝子改変を行う技法も普通に使われるようになりました。
 そこで本コースでは、マウスの脳の特定部位に生理活性物質等を微量投与できるようにするため、微小カニューレの頭蓋への正確な挿入法を学習し、固定手術の習得を目指します。また、自身で留置した微小カニューレを用いて神経伝達物質をマウス脳内に実際に投与することで、摂食行動にどのような変化が生じるかを観察します。
 これから脳内への微量投与実験を学びたい人、また摂食行動実験を行う予定の人を歓迎します。

集合日時 8月 4日(火) 9:30
集合場所 生理研(明大寺地区)4階 (生殖・内分泌系発達機構研究部門)
持ち物 ・上履き
・筆記用具
連絡事項 ・7月29日(水)までに動物実験教育訓練(オンライン)を受講してください。
スケジュール 8月 4日(火) 講義、手術デモ・手術練習
8月 5日(水) 手術練習・マウスハンドリング
8月 6日(木) 薬物投与・摂食行動解析・解剖
8月 7日(金) 薬物投与・摂食行動解析・解剖、まとめ

最終日は、15時頃に終了する予定です
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14. 覚醒下実験動物からの神経活動記録法入門

生体システム研究部門 (畑中 伸彦)

内容
 覚醒下の実験動物に様々な課題を遂行させ、その際の神経活動を記録・解析するという手法は、神経回路が実際に生体内でどのように働いているのかを解明する強力な手段です。覚醒下記録は主に霊長類を用いた実験手技として発達・洗練されてきたのですが、げっ歯類にも応用可能で、とくに遺伝子改変動物を用いたin vivo記録は、物質と行動との間をつなぐ重要なステップです。また、慢性実験は覚醒下で行うため、麻酔の影響を排除することや、繰り返し同一の実験動物を使うことが可能です。さらに様々な脳領域に刺激電極を留置し電気生理学的に神経回路を解析することや、脳局所への薬物注入、光遺伝学・化学遺伝学による神経活動・行動変化なども観察することができます。しかし、このような実験技術は各研究室で手から手へと受け継がれることが多く、なかなか体系だって習得する機会が少ないのが現状です。本コースでは、このような覚醒下記録を始めたばかり、あるいはこれから始めようとする研究者や大学院生を対象に、実験動物からの神経活動記録、金属電極作成、実験に必要なハードウエアやソフトウエアなど、基本的な技術習得を目指して実習を行います。

集合日時 8月 4日(火) 9:00
集合場所 生理研(明大寺地区)7階 732室 (生体システム研究部門セミナー室)
持ち物 ・洗濯済み白衣
・洗濯済みスリッパ
連絡事項 ・実験動物への感染予防のため、
1) 結核に罹患してないこと
2) 麻疹(はしか)抗体が陽性であること(あるいは1年以内に麻疹ワクチンを接種したこと)
の診断書あるいは検査結果(コピー可)が必要です。受講時に提出下さい。
・7月29日(水)までに動物実験教育訓練(オンライン)を受講してください。
スケジュール 8月 4日(火) 講義、電気工作/電極作製
8月 5日(水) 電極作製/電気工作、マウス手術
8月 6日(木) マウス記録/ソフトウエアー実習、手術見学
8月 7日(金) ソフトウエアー実習/マウス記録、実験見学

最終日は、15時頃に終了する予定です(早くても可)。
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15. 霊長類を対象とした神経生理学的・神経解剖学的実験入門

認知行動発達機構研究部門 (則武 厚)

内容
 ヒトに近縁な霊長類は、高次脳機能の研究や臨床応用などの観点から、優れた実験動物である。しかしながら、研究にあたって必要な技術は多岐にわたり、それらの技術を包括的に学習する機会が少ないのが現状である。本コースは、覚醒下のマカクザルを対象とした電気生理学的実験に必要な技術を一通り体験・習得する機会を提供することを目的とする。具体的には、サルのトレーニング、行動課題制御に必要な電子回路の作製と制御、神経活動の計測とデータ解析、脳切片の作製と染色について手順の理解や習得を目標に実習をおこなう。サルを用いた実験の経験はないが、今後おこないたいと考えている人、または実際にサルを用いた実験を開始して1~2年程度の、経験の浅い人を主な対象とする。

集合日時 8月 4日(火) 9:00
集合場所 生理研(明大寺地区) 認知行動発達機構研究部門
持ち物 ・ノートPC(データ解析用)
・筆記用具
・上履
連絡事項 ・実験動物への感染予防のため、
 1) 結核に罹患してないこと
 2) 麻疹(はしか)抗体が陽性であること(あるいは1年以内に麻疹ワクチンを接種したこと)を証明する診断書あるいは検査結果(コピー可)が必要です。受講時に提出してください。
・実習初日に、自己紹介(現在の研究内容など)を10分程度行っていただきますので、PowerPointファイルをご持参ください。
・7月29日(水)までに動物実験教育訓練(オンライン)を受講してください。
スケジュール スケジュールは、こちらをご覧ください。

最終日は、15時頃に終了する予定です。
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16. SPMを用いたヒト脳のfMRIデータ解析入門

心理生理学研究部門 (近添 淳一)

内容
 ヒトの脳活動を非侵襲的に計測することができる機能的MRIは、認知神経科学領域において、必須のツールとなっている。本コースでは、機能的MRIデータ解析においてスタンダードとなっているソフトウェア(SPM12)を用いて、実際に解析を行いながら、処理の手順と必要性を理解する。具体的には、データの前処理、実験デザインと推定、統計検定、個人・集団解析といった基本処理の説明を行う。さらに、多ボクセルパターン解析など、アドバンストな内容についても講義形式にて説明する。トレーニングコース修了後は、受講者が一通りの解析を自分自身で行えるようになることを目標としている。
 参加希望者には、別途アンケートを実施しますので、お手数ですが、応募の際に、コース別のお知らせもご参照の上、アンケートにご回答ください。

集合日時 8月 4日(火) 9:00
集合場所 生理研(明大寺地区)  大会議室
持ち物 ・MatlabをインストールしたノートPC
連絡事項 ・参加希望者はオンライン登録とは別に、次の4項目に対する回答を本コース担当者のメールアドレス nipstrainingcourse[at]gmail.com([at]を@に変換) に送ること。
①主たる実験者としてfMRI実験を実施する予定の有無
②fMRI画像解析の経験年数
③PC操作技術の有無(MATLABを一人でインストールできる程度)
④統計の知識と実践(分散分析・重回帰分析)の有無。
 メールの標題は「2020年TC参加アンケート回答」とし、〆切を募集締切日までとする。
スケジュール 8月 4日(火) 講義・実習
8月 5日(水) 講義・実習
8月 6日(木) 講義・実習
8月 7日(金) 午前 実習・まとめ、午後 MRI見学

最終日は、13時頃に終了する予定です
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17. 脳波ダイナミクスのデータ解析入門

神経ダイナミクス研究部門 (北城 圭一)

内容
 本コースではヒトの脳波データを対象として、振動、同期等の脳のリズム現象とネットワークダイナミクスのデータ解析入門実習を行います。信号処理手法と非線形動力学に基づいた時系列解析手法を用いて、多チャンネル脳波生データを解析し、脳の振動・同期ネットワークを定量化、可視化します。既存の解析ツールをそのまま使うのではなく、簡単なプログラミングを行って自分の解析ツールを作ります。計算論的神経科学の観点での神経ダイナミクスの理解のためのデータ解析をトレーニングします。

集合日時 8月 4日(火) 9:30
集合場所 生理研(明大寺地区)5階  神経ダイナミクス研究部門
持ち物 ・上履き
・筆記用具
・MatlabをインストールしたノートPC
連絡事項 ・MATLABにはSignal processing toolboxが入っていることが望ましいです。難しい場合は事前にご相談ください。
スケジュール 8月 4日(火) 講義・実験
8月 5日(水) 講義・実験
8月 6日(木) 講義・実験
8月 7日(金) 実験・成果まとめ

最終日は、14時頃に終了する予定です。
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18. 2光子顕微鏡による細胞内分子活性化のFRETイメージング

多光子顕微鏡室 (村越 秀治)

内容
 2光子顕微鏡法は生体組織深部のイメージングに適しており、高空間分解能での蛍光観察や局所的な細胞刺激を可能にする最新の手法である。さらに2光子蛍光寿命イメージング顕微鏡を用いたFRETイメージングによって、組織深部の細胞内の分子活性化を観察することができるため、細胞のいつ、どこで、どのような分子が働いているのかといった情報を知ることも可能になっている。本実習では2光子蛍光顕微鏡や蛍光寿命イメージング、FRETについての基本的な知識を習得する。また、実際にラット海馬スライスの神経細胞や培養細胞(HeLa)にFRETセンサーを遺伝子導入(遺伝子銃、リポフェクション)し、細胞への入力刺激時のシグナル伝達分子(CaMKII)の活性化イメージングを行う。さらに得られたデータの解析をMatlabで行う。

集合日時 8月 4日(火) 9:00
集合場所 生理研(明大寺地区) 561号室 (多光子顕微鏡室)
持ち物 ・上履き
・筆記用具
・USBメモリ(記録したデータを持ち帰りたい場合)
スケジュール 8月 4日(火) スケジュール説明、懇親会
        遺伝子銃の弾作製と海馬スライスへの遺伝子導入
        海馬スライス作製見学+実習
        HeLa細胞に遺伝子導入(リポフェクション)
8月 5日(水) 2光子顕微鏡と蛍光寿命イメージングの原理
        HeLa細胞 2pFLIM-CaMKⅡI観察
        HeLa細胞解析と動画作成
        海馬スライス発現確認
8月 6日(木) 海馬スライス2pFLIM-CaMKII観察
8月 7日(金) 海馬スライス神経細胞 解析と動画作成

最終日は、14時頃に終了する予定です。
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19. 生体アンプ回路工作と機械工作入門

技術課 (戸川 森雄)

内容
 本実習コースは、電気回路工作・機械工作実習を通して研究を進める上での「もの作り」の大切さを知ることを目的としています。電気回路工作では、生体アンプ(EMG)の作製を通して回路設計の基本、回路図の読み方、はんだ付け技術の習得を目指します。機械工作では、アクリル製バスチェンバーの作製を通して機械設計のポイント、材料の選択、加工手順、縦フライス、旋盤、ボール盤等の工作機械の使用法を習得します。本実習コースは、一人の方が最初から完成まですべて行う、より実践型の実習であることを特長としています。

集合日時 8月 4日(火) 9:00
集合場所 生理研(明大寺地区)玄関
持ち物 ・運動靴着用
・工作に適したすっきりした服装
連絡事項 ・製作物を持ち帰るため帰りの荷物が増えます。
スケジュール 8月 4日(火) 9:00- 写真撮影、電源回路実習
       13:00-  生体アンプ回路実習
8月 5日(水) 9:00-  生体アンプ回路実習
8月 6日(木) 9:00-  チェンバー作製実習
8月 7日(金) 9:00- チェンバー作製実習
       15:00 終了

最終日は、15時頃に終了する予定です。
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