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未来の科学者賞 2012

2013.1 vol 31

本年度も、岡崎市教育委員会とのタイアップにより、未来の科学者賞が決定いたしました。
昨年10月7日に開催された岡崎市小中学校理科作品展から、現役の研究者が、着眼点やユニークな発想などを基準に優秀10作品を選出しました。

 

発見!アゲハのふんのひみつ

六名小学校 3年 淺井 惇平さん

この研究はアゲハチョウの成長を記録した研究ですが、幼虫のふんに注目したところが、良い意味で大変裏切られ、とても感心しました。体の大きさを測るのではなく、ふんの数から成長を観察する視点は、科学者に必要な常識にとらわれない考え方でありすばらしいと思いました。加えて毎日欠かさず観察していますが、このような地道な作業を粘り強く続けられることも科学者には重要です。

発表内容はこちらから asai.pdf

 

 かりの名人ナガコガネグモ

常磐南小学校 3年 佐藤 朗海凛さん

ナガコガネグモに色々な虫を与えて、どこから糸をまきつけ始めるのか、どこを食べるのかを観察しましたね。トンボであれば羽から、カマキリであればカマからなど、虫が逃げないように、また虫から攻撃されないようにするため、それらの部分から糸をまきつけ始めることを見つけてくれました。また、クモが食べるのは、虫の筋肉の部分であることも確認してくれました。ていねいな行動観察はすばらしいと思いました。クモをはじめ、生き物の研究をこれからも続けて欲しいと思います。

発表内容はこちらから satou.pdf

 

 四つ葉で幸せいっぱい大作戦

城南小学校 3年 安部 和奏さん

全体的に情報量がとても多く観察が多岐にわたっているにも関わらず、各項目を色分けした紙に個別に書いていて、ビジュアル的にもきれいで見やすいと思います。また、字も丁寧にかかれていてタイトルもポップな感じで好感度が高いです。クローバーを採取した場所及び採取数がとても多い事に驚きました。また、採取時間、場所、その時の記録など詳しく記したノートもあり、「おっ、研究者に向いているのでは?」、と思わせます。最後に採取した四葉を使って、押し花、しおり、コースターなど色々と作成していて、楽しんでこの観察を行った様子がうかがえました。

発表内容はこちらから abe.pdf

 

水のふしぎ 表面張力の実験

三島小学校 4年 平野 貴大さん

コップに入れた一定量の液体が何枚目の1円玉でこぼれるかを台所から採取した16種類の液体について測定し、1円玉の枚数が液体の種類によって異なるという結果から表面張力の違いを明らかにしました。この実験で使われたものは全て身近なものばかりですが、いろいろなところに工夫が施されていると感じました。1円玉を使った安定な測定方法、半紙を使った検出感度の向上、実験室の環境整備、どれもすばらしいです。

発表内容はこちらから hirano.pdf

 

むしパンのふくらみ方の実験

細川小学校 4年 山本 茉奈美さん

むしパンという身近で美味しそうなものを、理科の視点からとらえた感性に、将来の研究者として発想の豊かさが感じられました。実験方法もいろいろ詳細な条件で試していて、その結果を定量的にまとめて次の実験にすすんでいるなど、研究という視点から見ても大変すぐれていると思います。今回はふくらみ方が研究の中心テーマでしたが、味覚の面からも、どんな条件でつくるとおいしいパンができるか調べるとおもしろいかもしれません。

発表内容はこちらから yamamoto .pdf

 

よく飛びもどるブーメラン

矢作西小学校 4年 小泉 昇太郎さん

ブーメランの羽根の枚数や角度を変えて、自分で工夫した点が評価できます。また、ブーメランの飛んだ時間や距離や戻り方といったたくさんのことを調べていることもすばらしいと思いました。来年は羽根の厚さを変えて調べてみるそうですね。きっと他にも調べると楽しい点がたくさんあるはずですから、さらにいろいろな工夫を重ねることで自分にしかできないオリジナルなブーメランを作れるといいですね。

発表内容はこちらから koizumi.pdf

 

蛍が生息する川の環境調べ

六ツ美西部小学校 5年 野田 崇達さん

学校の生物部で蛍の飼育に「失敗」したことから、天然に蛍が生息しているいくつかの場所と、自分たちの飼育環境を比較し、相違点を見い出そうと取り組んだ作品です。天然の環境に共通し、自分たちの人工的環境とは異なる要因を沢山見つけ出しています。失敗にめげず、生きた自然から学んで、次の飼育に生かそうとする活動は「未来の科学者」を感じさせます。研究ノートからも、丁寧な観察を根気よく、しかも楽しく行った様子がうかがえました。これを生かした次の飼育がどうなるのかとても楽しみです。

発表内容はこちらから noda.pdf

 

野草観察による砂川環境調査

福岡小学校 6年 馬場 萌絵実さん

この研究は、環境問題のひとつとして取り上げられている外来帰化植物について、身近な砂川の川原の植物を詳細に調査して写真撮影によるカタログ化を行いました。その結果、見つかった53種の植物のうち38%にあたる20種が外来種であることを明らかにしました。これは、外来帰化植物が岡崎市においても身近にあふれていることを示しています。調査は砂川の川原数百メートルに渡ってかなり綿密に行われており、その丁寧さや大変さは称賛に値すると思います。

発表内容はこちらから baba.pdf

 

エッグドロップマシーンに挑戦!

矢作北中学校 1年 後藤 崇文さん

エッグドロップコンテストは東工大が行っているコンテストで、卵を高いところから落としたときに割れないようにするための箱を制作し、その性能を競うものです。この研究は、さまざまな条件による試作を繰り返して、コンテストの紹介ビデオに登場する箱とは全く違った、自分なりの箱を考えだしています。その工夫が研究者としてすばらしいと感じました。

発表内容はこちらから gotou.pdf

 

水滴の落下しみの研究

六ツ美北中学校 2年 村松 志緒理さん

この研究は、水滴をさまざまな高さから落としたときのしみの広がりの大きさと高さの関係を調べた研究です。水滴が着地したときに広がるという、とても身近な物理現象に着目し、落下の高さと水滴の広がりの関係を導き出しています。日常生活では気にしない現象に着目することは科学者の第一歩ですが、実験の正確さ、4mの高さから落とした努力、考察の論理性は驚きに値すると思います。

発表内容はこちらから muramatsu.pdf




 

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