近年、大きな問題となっているのは、多くの方が社会的行動の障害を引き起こす精神の病を抱え、苦しみ悩んでいることです。
気分が落ち込んだり人に対する恐怖心など、精神疾患で見られる症状は健康な人でも現れるものが多いため、病気なのか、これから病気に発展するのか、という判断が難しい場合があるのです。
また前駆期といわれる症状が弱い段階では診断が難しく、症状が明確になった段階で確定診断に至るのが現状です。
しかし、最近の研究成果により、治療が早ければ早いほど効果が高く、回復が早いことがわかってきました。
そこで、課題Dでは社会的行動に関わる脳の生物学的指標(ソーシャル・ブレイン・マーカー)を見出し、新たな診断方法の開発に取り組みます。
これにより病気の早期発見・早期治療が可能となり、悪化のリスクを低下させることができると考えています。