ご挨拶

プログラムディレクター


課題F・生命倫理プログラムディレクター
理化学研究所
脳科学総合研究センター

津本 忠治

 「課題F(精神・神経疾患の克服を目指す脳科学研究)」及び「生命倫理課題(生命倫理等に関する課題の解決に関する研究)」のプログラムディレクターを務めております、津本です。

  平成21年6月、文部科学省科学技術・学術審議会の下に設置された脳科学委員会は文部科学大臣に対する第一次答申「長期的展望に立つ脳科学研究の基本的構想および推進方策について - 総合的人間科学の構築と社会への貢献を目指して - 」をとりまとめました。この答申では、基盤的脳研究の重要性を指摘するとともに、副題にも明示されていますように、社会への貢献を目指した課題対応型研究開発プログラムによる戦略的な脳科学研究の必要性を強調しています。

  そこで、「脳科学研究戦略推進プログラム」課題Eでは心身の健康を支える脳の機能、健康の範囲を逸脱するメカニズム等を分子基盤と環境因子の相互作用という視点で解明することを目指し(平成26年度をもちまして終了いたしました)、課題Fでは精神・神経疾患の発生の仕組みを明らかにし、診断・治療・予防法の開発につなげる研究開発を追求しています。

  現在日本が直面している超高齢化社会では、心身の健康を支える脳の機能の解明が焦眉の課題であることは論をまちません。また、最近増加の著しい精神・神経疾患の発生の仕組みを明らかにし、診断・治療・予防法の開発につなげ、精神・神経疾患の克服を目指す脳科学研究も極めて重要であります。そこで、課題E・Fでは、最近進展の目覚ましい生物学的脳科学研究と精神・神経疾患研究をつなぎ、心身の健康を支える脳基盤の計測・支援技術の開発を目指し、さらに精神・神経疾患の克服を目指すことを目標としています。その結果、社会に貢献できるような先進的、独創的な成果が挙がることを期待したいと思います。

  さらに、「生命倫理」課題を、課題E・Fはもとより、本プログラム全体の研究について、倫理的・法的・社会的課題を検討し、充分に配慮しながら推進するべく、新たに出現する問題を解決するための研究が不可欠であるという観点から実施しています。

  本プロジェクトに平行して平成23年度より、「課題G(脳科学を支える集約的・体系的な情報基盤の構築)」、平成25年度より「BMI技術(BMI技術を用いた自立支援、精神・神経疾患等の克服に向けた研究開発)」及び「霊長類モデル(霊長類モデル動物の創出・普及体制の整備)」が三品プログラムディレクターの下で始まっています。脳科学研究戦略推進プログラムの一環として三品プログラムディレクター及び全プログラムオフィサーとの密接な協力の下に、各研究者の連携強化を図るとともに一丸となって目標達成に向けて邁進できるようプログラムディレクターとして最善を尽くしたいと思っております。

  皆様方の御支援と御協力をお願い申し上げます。

課題G・BMI技術・霊長類モデル
プログラムディレクター
立命館大学 総合科学技術研究機構

三品 昌美

  「課題G(脳科学研究を支える集約的・体系的な情報基盤の構築)」、「BMI技術(BMI技術を用いた自立支援、精神・神経疾患等の克服に向けた研究開発)」及び「霊長類モデル(霊長類モデル動物の創出・普及体制の整備)」のプログラムディレクターを務めております三品です。

  文部科学大臣からの諮問「長期的展望に立つ脳科学の基本的構想及び推進方策について」に基づき、文部科学省科学技術・学術審議会の下に設置された脳科学委員会で審議が重ねられ、第一次答申「長期的展望に立つ脳科学の基本的構想及び推進方策について - 総合的人間科学の構築と社会への貢献を目指して - 」(平成21年6月23日公表)がとりまとめられました。これらの議論を踏まえ、平成20年度から「脳科学研究戦略推進プログラム」が開始されました。「社会に貢献する脳科学」の実現を目指して、特に重点的に推進すべき政策課題が選定され、ヒトの脳機能解明と社会的応用につながる課題対応型のプロジェクトが推進されています。

  脳は分子・細胞・神経回路・脳・個体にわたる階層性を持ち、遺伝的要因に加えて、社会環境や行動により常に変化する大規模で複雑なシステムです。脳科学の急速な進展を背景に、「脳科学研究戦略推進プログラム」では優れた研究者を糾合して力の結集を図り、最先端技術を駆使して脳の多階層を貫く縦断的な脳科学を展開するとことが重要と考えています。各プロジェクトが縦断的かつ、融合的に脳科学研究を推進し、それぞれが目指す明確な目標を達成することにより、脳科学の最先端を牽引し、新たな分野を切り開いてヒトの脳機能解明と精神・神経疾患の理解と治療法開発に貢献することが肝要と思われます。

  プログラムディレクターである私の務めとして、参画する研究者間の緊密な連携と協力により、個々の研究者の力が結集されて大きな研究の推進力となるように尽力し、プロジェクトの進捗状況の把握と推進方策への助言に力を注ぎたいと考えています。さらに、プロジェクトの成果を科学界や社会に伝えることも重要だと思います。同時に、脳科学研究は高い倫理性が求められていることにも留意すべきであると考えています。津本プログラムディレクターならびにプログラムオフィサーの方々と協力して、「脳科学研究戦略推進プログラム」全体としての連携を図り、国民の期待に添う先端的・融合的な脳科学を推進したいと考えています。

  皆様方の御支援と御協力をお願いいたします。

終了した課題


課題A・B・Cプログラムディレクター
大阪バイオサイエンス研究所

中西 重忠


課題D・Eプログラムディレクター
理化学研究所
脳科学総合研究センター

津本 忠治

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