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国立精神・神経医療研究センター
"Modulation of cortisol responses to the DEX/CRH test by polymorphisms of the interleukin-1beta gene in healthy adults. (D. Sasayama et al.)"-Behavioral and Brain Functionsにて掲載(国立精神・神経医療研究センター・篠山研究生、功刀部長他)

11/07/11
<概要>
インターロイキン-1β(IL-1β)はストレス応答を司る視床下部―下垂体―副腎(HPA)系を活性化させることが知られており、うつ病の病態への関与を示唆する報告も多い。IL-1β遺伝子の機能的多型(rs16944)は抗うつ薬反応性に影響を及ぼすという報告もある。一方、デキサメサゾン/コルチコトロピン遊離促進ホルモン(DEX/CRH)負荷テストによって評価されるHPA系の異常も、うつ病の病態や抗うつ薬の反応性に関与するとい報告がある。本研究では、健常成人179人を対象としてDEX/CRH負荷テストを行い、IL-1β遺伝子とのgene-wideな遺伝子関連解析をおこなった。その結果、IL-1β遺伝子rs16944がデキサメサゾン投与後のコルチゾール値と関連があること(P<0.001)を初めて見出した。この結果は、IL-1βなどのサイトカインがストレスホルモンを制御するメカニズムを明らかにするうえで有用な知見となると考えられる。
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