ご挨拶

2009年11月   伊佐 正 

最後の6月にこの欄を更新してから早くも5ヶ月が経ってしまいました。この間、最大のイベントは勿論9月の日本神経科学大会を主催したことでした。これについては11月号の神経科学ニュースなどで書かせていただいておりますのでここで長く書くことはやめますが、とにかくscientificに大変充実した大会にできたのではないか、と思います。参加者は国際生理学会の1ヶ月半後だったことや名古屋での開催だったことなどあり、思ったよりやや少ない(3200人程度)感じでしたが、やることはやったと思っています。実に多くの皆さんに助けていただいたことに感謝しつつ、今後の大会に向けての問題点、反省などは引き継いでいきたいと思います。
また、他に科研費の申請、CRESTの最終報告書の作成もそれなりに時間を取られました。
私自身、今は12月の最初に行われる脳科学研究戦略推進プログラム(脳プロ)の今年の成果報告会などに向けて、ここのところ「必死で」実験しています。脳プロ課題Cのために岡崎の自然科学研究機構の動物実験センターに構築しました霊長類用の遺伝子導入実験施設が7月からやっと本格稼動しました。現在ウィルスベクターを用いた実験が急ピッチで進行しており、来年にはいろいろな成果を世に出せるのではないかと期待しています。また、近い将来のこの施設を共同利用に供することができるとも思っています。
また、1年の終わりが近づいて来ると今年の論文発表状況が気になってきます。今年は正直申しまして神経科学学会というイベントのお陰で少々多忙でした。Journal of Neurophysiology, Current Opinion in Neurobiology, The Neuroscientistという国際的にそれなりの評価されているreview誌に総説を書きましたが、original articleの発表が遅れ勝ちです。これは一重に私のせいでありまして、神経科学学会の終了後追い上げていますが、現在、論文2編が第一回目の投稿で程よい返事を得て改訂中、2編が最初の投稿中ですが、他にほぼ97%くらい終わって「あともう少し」という論文が7編ほどあります。ひとつには皆どうも背伸びして、よりhigh impact journalを狙いたがるので、なかなか1回で通らずにいくつかの雑誌に投稿を繰り返している論文が増えてきたことにもよりますが、とにかくこれらは年末までに投稿を終えて少しはすっきりして新年を迎えたいと思っています。
あと、現在脳プロと部門の特任助教(国立精神神経センターの部長に転出した関和彦さんの後任)を公募中です。興味のおありの方は奮って応募ください。

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 伊佐 正 教授 
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