Graduate School

大学院教育

各種研究機関との連携のもと、
未来の生理学研究を担う
若手研究者を育成します

在学生の声「生理研で学んでいます」

Wonderful research life in NIPS

 Five-year doctor course  D4  LIU Chang
 
I am Chang LIU, a D4 student in Division of Biophysics and Neurobiology (Kubo lab). My former expertise was clinical medicine when I was in medical university in China. I met Prof. Kubo in an international conference and have known SOKENDAI since then. During my one-year internship in the hospital, I realized the importance of basic research which could fundamentally support the clinical treatment and found myself becoming more and more interested in it. After graduation from university, I decided to continue my study in research field and join Kubo lab as a PhD student focusing on the structural and functional aspects of the interaction between membrane proteins.
One of the great part of NIPS is that I could have two weeks internship in the lab before I join it. It is a good opportunity for a foreign student like me who has no real experience in experiment and also life in Japan. Thus, I could make a decision after looking through the environment of the whole lab, rather than make a hasty decision without knowing the fact.
Indeed, the academic atmosphere here is super good and friendly to foreign students. Firstly, there is no linguistic problem since all stuffs can speak English. The lectures are given in English and basic daily communication in the lab is not a big issue. Second, there is a plenty of chances to talk and study with the most professional experts in the field not only in our lab but also researchers from outside. In our lab, we have monthly meeting to discuss with lab members for carrying forward one’s own research. Meanwhile, we have interview with two professors in other labs each semester. Furthermore, our school of life science will hold annual retreat for all student from NIPS, NIBB and NIG so that we can enjoy the cross-field talk which may give us more inspiration in our study from different departments. We can also join various conferences to learn the cutting-edge findings and methodology every year from domestic seminar to worldwide symposium. By all aspects I mentioned above, I fully enjoy my research life here.
 
 

生理研での研究生活

博士後期課程1年 西嶋 櫻
 
昨年4月に博士課程3年次編入し、脳波を用いた腸と脳の連関に関する研究を行っています。私は現在神戸の会社で勤務しており、社会人学生として長期履修を行っています。そのため、社会人・学生の両方の観点から総研大と生理研のご紹介ができたらと思っています。
総研大に入学して一番感じたのは、自身の研究分野だけでなく様々な研究に触れることのできる機会の多さです。定期的に開催される各研究所と国内外の大学との共同シンポジウムや、各研究所で行われている研究会などに参加することによって、自身の研究分野だけでなくそのほかの様々な分野の最先端の知見を得ることができます。その中から自身の研究のアイディアを得ることができたり、多くの人とネットワークを持つことができると考えています。

また、総研大は学生に対する教員の数がほかの大学と比べても多く、研究分野も多岐に渡っています。他研究室訪問や自身の研究室以外の先生方に定期的に自身の研究や学生生活について相談する機会もあり、様々な視点から自分の研究に対するアドバイスを頂ける機会も多いです。
私は会社員のため、参加できる時間帯に制約があることも多いですが、多くのサポートを頂いているおかげで仕事と学業を両立できていると感じています。
そのほかにも総研大は全国にキャンパスがあることから他の学科の講義でも遠隔で参加できることが多く、社会人であっても自身の興味のある分野を学ぶチャンスは多く準備されています。
生理研に少しでも興味をもたれた方は、体験入学制度を利用して、自分の興味のある研究分野、学生生活などを先生方や学生に相談してみてください。岡崎での生活や生理研の金銭サポート(RA制度)の詳細など、生理研でのリアルな研究生活のイメージを持っていただけると思います。
皆さんと生理研でお会いできるのを楽しみにしています!
 

生理研で素晴らしき研究生活を!

博士後期課程1年 高橋泰伽
 
私は、昨年4月に総研大へ入学する前に北海道大学で博士後期課程を1年間経験しました。そのため、総研大と生理研の良さをより体感できました。ここでは、その一端を語ります。

まず、「最先端の生理学・神経科学の研究に触れられる」ということです。生理研では年間を通して多種多様な研究会やセミナーが絶えず行われています。そこでは、世界最先端の研究者の話を聞くことができ、さらに直接質問できる貴重な機会が得られます。コロナ禍の昨年度であっても、オンラインセミナーが数多く開催されました。私自身もオンラインの研究会で研究発表を行い、生理研以外の研究者の方から自身の研究の進展にも繋がる意見を頂くことができました。
次に、「学生に対する教員の多さ」があります。
 単純に研究室内の学生数が少ないために、研究指導を受けやすいというだけではありません。例えば、他の研究室の教員2人から研究に関するコメントを頂く制度があります。自分の研究内容を違った視点で捉えられることに加え、指導教員に話しにくいことも相談しやすくなっています。
 そして、「金銭的サポートの充実<重要!>」があります。
本冊子にも詳細が記載されていますが、他の機関と比べても大きなサポートを受けられる制度となっています。ほとんどの方は、奨学金や総研大の授業料免除の制度も利用することでアルバイトをする必要が無くなるはずです。
 最後に。岡崎という新天地、単身で移り住んで研究生活を送るのには、不安がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は、今年から生理科学専攻の学生間の交流会を企画し始めました。研究活動をする上では、先生方には話しにくい愚痴や悩みも出てくるものですが、学生だけでそういったことが話せる機会も用意してあります。ですので、この生理研に安心して飛び込んできてください。皆さんが入学したら、新入生歓迎会を実施する予定です!
これを読んでいる皆さん!生理学研究所でお会いしましょう!

 

生理研での学びと生活

博士前期課程1年 鈴木 万穂子


私は、複雑なネットワークである神経系について数理モデルを用いて理解を深めていきたいと思い入学しました。現在は、プログラミングソフトであるMATLABを用いて研究を行っており、同期現象を示す数理モデルである蔵本モデルをプログラムして、振動子の挙動を見ています。

 生理学研究所の授業は、英語で行われることが多く、研究活動を行っていくのに必須となる英語のコミュニケーションスキルを伸ばすための環境が整っています。また、授業の中に他部門研修があり、2 週間他部門に行き他部門で行われている研究を見学したり実際に参加させていただいたりもします。その為、他部門の人との距離を縮めたり、違った視点から同じ物事の見方をする人がいて、視野を広げられる良い機会となります。

私は、2020 4 月に入学したので、入学してすぐにコロナウイルスの影響による国の緊急事態宣言によりリモートワークに切り替わってしまいました。私は、本研究室に入って初めてプログラミングソフトを触ったので分からないことが多く不安がありましたが、先生方、技術職員や事務の方にチャットやzoom で丁寧に教えていただけました。他の大学に比べて生徒数が少ないですが、それだけ先生方に聞きやすい環境が整っています。また第一線で活躍されている先生方に指導していただき刺激を得ることが出来ます。

 生理学研究所では、金銭的な支援も充実しており、生理学研究所に入学することにより、リサーチアシスタント制度(RA)で年額約100 万円で雇用されることになります。また、入学することによって、入学金相当額の支給があり、研究に集中できる環境が整っています。

最後に、生理学研究所に少しでも興味のある方は、体験入学という制度もあるので一度体験入学に来て、先生方に相談することをお勧めします。



 

研究生活と大学院生活

博士前期課程1年 江川 孝彦

総研大生として一年を過ごし、私が強く感じた総研大の強みは、研究に集中するための環境が整っていることです。私は学部までは化学を専攻したのち、総研大で生理科学専攻に入学しました。そんな背景もあり、はじめは右も左も分からない研究生活の出発でした。それでも先生方の丁寧なご指導のおかげで着実に進歩していると感じています。研究室の先生方は学生のために多くの時間を作ってくださいます。研究の進め方、結果の見方、説明の仕方、さらには食事の栄養バランスまで。加えて、総研大は学生の数が少ない、ゆえに学生に対する先生の数が多く、これら全ての指導が濃密です。他研究室の先生方とディスカッションする機会もあり、日々、研究を進めていく上で非常に恵まれた環境であることに違いありません。

総研大では講義もいくつか開講しており、自分で受けたい講義を選択して受講することが可能です。私の通う生理研では今まで神経科学・脳科学の下地がなかった人でも受けやすい基礎的な内容から最先端の研究までの広範な内容をカバーする講義が開かれています。これらの講義は知見を広げ、知識を深め、研究の強力なサポートとなります。受講生が多くないために、先生方と学生の距離も近く感じます。そのため、質問しやすく、能動的に講義に参加できるような環境が出来上がっています。また外国人講師による英語の授業も存在します。英語で会話するやわらかい雰囲気の授業で、とても気に入っています。私にとっては年の近い人達と交流する希少な機会となっています。

生理研のある愛知県岡崎市での生活についても少し触れてみます。岡﨑という街は暮らしやすいと思います。研究所の近くにコンビニはありませんが、自転車や車で足を伸ばせばイオンがあります。生活していく上で必要なものは大抵ここで手に入り、映画館もあります。名古屋まで電車で30分くらいと交通の便もよく、岡﨑は適度に羽を伸ばせる住み心地の良い街だと思います。

このパンフレットを読んでいるあなたは総研大に興味があるのだと思います。総研大には体験入学なる制度があり、興味のある研究室および住む街を数日間、見学・体験することが可能です。その際の交通費・宿泊費は一部もしくは全額の補助が出ます。進学に迷っているのであれば、一度、肌で感じてみてはいかがでしょうか。




 

生理研で得られる多くの学び

博士後期課程1年 千原 あかね

私は、修士課程修了後、2年間企業で働いていましたが、また研究をしたいと思い、博士後期課程(D1)の大学院生として総研大生理科学専攻に入学しました。私の所属する研究室ではクライオ電子顕微鏡を用いた単粒子解析などを行っています。クライオ電子顕微鏡は、近年とても注目されている分野で、生理学研究所は日本でも有数のクライオ電顕設備と素晴らしい技術を持った先生がいらっしゃる研究機関です。私自身は、上記のように設備が充実した環境で勉強できるという点に魅力を感じ、生理が科学専攻に入学しました。

さて、では実際に生理科学専攻に入学して感じたメリットを3点ほどお話ししたいと思います。

まず1点目、普通の大学とは違い、学生(特に日本人)は本当に少ないですが、人の多様性に富んでいることです。生理学専攻のある生理学研究所には、外国人留学生、外国人研究者、幅広い年齢の職員の方々などと本当に色んな人がいて、色んな人と交流することができます。時々、たわいもない話をする同世代の友達がいるといいなあと思ったりもしますが、年齢や国籍関係なくコミュニケーションをとる機会が多くあることは、自分の視野を広げるという意味でも、とてもいいことだと感じています。

2点目、生理科学専攻のある生理学研究所は、分子研(分子科学専攻)、基礎生物学研究所(基礎生物学専攻)と併設されており、各研究所で日頃から多くのセミナーや研究会が開催されていることです。専攻分野に縛られず最新の研究を知る機会がたくさんあります。

最後にもう1点、研究所での学生生活は、「研究者がどのような仕事であるか」を知るのにとても適した環境であることです。いわば、5年間(あるいは3年間)のインターンシップに来ているような感覚で、研究者という仕事を身近に知り、研究をすることの楽しさだけではなく、厳しさも学ぶことができます。カリキュラムにも英語でのプレゼンテーションの授業など研究者として必要な能力を身につけるための講義があり、至れり尽くせりです。

以上をまとめると、生理科学専攻は、研究者になりたい、研究をしたいと強く思う方には、とても素晴らしい環境です。ぜひ一度、夏のトレーニングコースなどに参加し、研究所の雰囲気を体験し、生理学専攻への進学を検討してみてください。皆さんと共に、学べる日を楽しみにしています。


 

“研究所”での大学院生活

博士前期課程1年 小山 雄太郎

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心理生理学研究部門 定藤研究室の小山雄太郎です.私は様々な自己(エピソード記憶, SoO, SoA, etc.)に関わる心理現象の脳内表現と神経基盤を研究する為に,生理研の5年一貫性博士課程に入学しました.現在は機械学習や統計モデリングを用いて,fMRIの新しい解析方法の開発を行っています.これは将来的には,自己という取り扱うのが難しい現象を研究する為の有力なツールとなると期待しています.本冊子を手に取っている方は在学生の忌憚の無い意見を欲していると思いますので,生理研で大学院生活を送るメリット・デメリットについて正直に記述しようと思います.
 まずメリットですが研究環境が挙がります.素晴らしい教員・技術員・事務員の方々,優れた教員対学生比(客員教員を除き,総研大生以外の訪問学生を加えてすら,2.7)(井本. 2015),7TMRIから電子顕微鏡まで何でもある設備,必要な機器はすぐに購入して頂ける予算環境,神経科学全般をカバーする授業,毎週の様に開催される国内外の研究者のセミナーなど夢の様な環境です.全ての要素がこれほどの高水準で達成されている施設は,私が知る限りでは全国的にも少数です.また,学生の金銭面での待遇も恵まれています.総研大入学金相当額の支給・100~170万円のRA雇用(自身の研究に関連した用務)・10万円の研究費が存在していて,これに総研大の授業料免除とJASSO1種奨学金の免除を組み合わせる事により,修士より無借金で自活が可能です.一部の他施設が少人数を対象としているフェローシップやOISTと並んで,国内最高の待遇と言えます.
 次にデメリットですが,生活面が挙がります.生理研には若年世代が少ないので,学生らしいイベントはほぼ存在しません.大都市から転居してきた場合,立地している岡崎市の店舗や交通の便にも不満を感じる可能性があります.他のデメリットとしては修士卒での就職が想定されていない点です.不可能では無いのですが,制度的にハードルが高く,キャリアセミナー等も皆無です.
 まとめると生理研は,研究者になりたい場合には素晴らしい,それ以外の場合には不満を感じてしまうかもしれない環境です.前者の場合には,夏のトレーニングコースや各種の生理研研究会や大学院の体験入学に参加し,生理研を進学候補として吟味する事を強くお勧めします.


 

恵まれた環境で基礎研究がしたい

博士前期課程1年 植木 彰彦

ueki akira.jpg私は5年一貫性博士課程(修士)として本学の生理科学専攻に入学しました。学部時代から生物学を専攻しておりましたが、学ぶうちに‘生理学’が含む分野が想像以上に多岐に渡ることを思い知り、その広大さに強く惹かれました。そこで私は、特に興味のあった脳・神経系において各レベル(分子,細胞,組織,個体,社会活動)の先進的な研究が集まる生理学研究所で基礎研究がしたいと思い、本学への入学を決めました。
 生理学研究所での大学院生活は、とても恵まれた環境だと日々感じています。まず、生理学研究所では共通機器を含め、各分野における最新鋭の研究機器が揃えられています。世界に誇る研究機関の設備で、大学院生が自身の研究を行える機会というのは、大変貴重です。事実、実験手法として選べる選択肢が多いということは、日々の実験やディスカッションにおいて、より自由な発想や進展を可能にしてくれます。機器の取り扱いや手技についても疑問があれば、技術職員や専門の研究者によるサポートも受けることが出来ます。入学した当初、私は初めて扱う機器や実験手法ばかりで不安もありましたが、教員方の根気強い指導のおかげで、今では安定して実験に臨むことが出来ます。
 そして、所内で研究発表や講演が多いことも本学の魅力です。生理学研究所では日々多くのセミナー・研究会が催され、所内外を問わず各分野の最前線で活躍する研究者の発表を日常的に聴講することが出来ます。こうした機会から他分野の知見や新しい視点を得られることは多く、自身の研究だけでは得られない刺激に満ちてます。
また、本学では海外からの研究者の来所やインターンシップなど、とにかく英語に触れる機会が大変多いです。アカデミックに限らず研究者として今後世界で活躍する上で、英語でのコミュニケーションは必須であることは明らかであり、英会話にあまり自信の無い私にとって挑戦できる機会が多い事は大変うれしい限りです。また、本学では外国人講師による英会話教室が開かれており、特別プログラムでは研究発表に沿った英語プレゼンテーションを学ぶことが出来るなど、より研究に特化した英会話能力を身に着けることが出来ます。
興味を持たれた方は、是非一度、先生方と話し合う事をお勧めします。直接連絡をとられても構いませんが、生理学研究所では、体験入学やトレーニングコース等、興味ある研究室と交流できる機会を設けています。私も昨年度体験入学を通して、一週間ほど現在の所属先にお世話になり、最新の2光子顕微鏡による脳の生体内イメージングを体験でき、研究生活やテーマ等について先生方と話をする事も出来ました。
最後に、本学には学生の好奇心を尊重し、その探求に十分に応え得る環境があります。将来、様々な分野の皆様と議論が出来る日を楽しみにしております。



 

本気で研究がしたい学生にとって有意義な場所

博士前期課程1年 新居 桂陽

arai.jpg認知行動発達機構研究部門の新居です.私は5年一貫性博士課程で総研大に入学しました.私は工学系の出身で,学部4年時にブレインマシンインターフェースの研究を行っていました.元々脳について興味を持っていましたが,実際に脳に関連する研究を行う中で,なぜヒトは道具を使ったり,他者とコミュニケーションをとることができるのか知りたくなり,脳機能に関する基礎研究を行いたいと感じるようになりました.大学院入試にあたり,幾つかの大学院の説明会等に参加しましたが,その中でも生理学研究所に設置されている,総合研究大学院大学の生理科学専攻に進学しました.現在,私は電気生理学的手法を用いた,社会的認知機能研究に従事しています.
 生理学研究所を進学先に選択した理由は幾つかありますが,3つについてお話しします.
 1つ目は,脳研究を行うための設備が充実している点です.脳機能研究を行うための設備として,ヒト,動物用の7TMRI,ヒト2人の同時計測が可能なハイパースキャンMRIが設置されており,その他の電気生理学的実験を行うための設備も最新のものが揃っています.大学院生もこれらの設備を用いることができます.
 2つ目は,学生に対し,研究者の人数が非常に多い点です.本学は研究所ですから科研費等を獲得し,研究の第一線で活躍している人たちが数多く所属しており,そのような先生方に囲まれて研究活動を行うことができます.日々の実験やディスカッションにおいて,所属研究室の先生方の指導を仰ぐことができ,所属研究室外の先生方とも交流することができます.また本学の講義の講師を務めてくださるのも研究所の先生方です.故に講義内容も教科書レベルで収まりません.講義の導入で神経科学の基本事項について説明し,それを元に最先端の研究内容について聞くことができます.また,英語についても,ネイティヴの英語教師による英語教育プログラムが実施されており,科学に関連した題材を元にスピーキング,プレゼンテーション能力を向上させるためのカリキュラムが実施されています.
 3つ目は,金銭面での支援が充実していることです.まず生理科学専攻への入学者全員に入学金相当額が生理学研究所奨学金として支給されます.さらに生理学研究所の大学院生はリサーチアシ スタント制度によって雇用されます.これらにより生理学研究所の大学院生達はアルバイト等に時間を取られることなく研究に没頭することができます.
 以上の点から,生理学研究所に大学院生として所属することは,本気で研究をしたい学生にとって非常に有意義な場所です.この募集案内を読んでいるということは大学院進学に強い興味を持っていることでしょう.まずは生理学研究所の先生方に連絡をしてみてください.進学について,研究活動について,実のあるお話をしてくださると思います.


 

一流の研究者になるために

博士後期課程1年 (D3) 平澤 輝一

hirasawa kiichi.JPG私は他大学で修士課程を修了した後、博士後期課程の大学院生として、総研大の生命科学研究科生理科学専攻に入学しました。私は修士課程でタンパク質の立体構造の研究を学びましたが、その中でタンパク質の機能的側面の研究も学びたいと考え、本研究科の神経機能素子研究部門にて現在研究を学んでいます。その動機に加えて、本研究科の基盤研究機関である生理学研究所を見学に訪れた際、先進的な研究設備を目の当たりにした私は、ぜひ総研大に入学し、この恵まれた研究環境で研究を学びたいと強く感じました。
 生理学研究所では、大規模な設備を含んだ様々な実験機器を共通機器として所有しているため、私たち大学院生もそういった研究機器を利用することが出来ます。世界に誇る研究機関の設備で大学院生が自身の研究を行えるという機会は、その時実際に行っている研究のみならず、大学院生の将来にとっても大変貴重なものです。研究は失敗と成功の繰り返しであり、時にはなかなか成功を得られないこともあります。そういったときに、生理学研究所には様々な実験設備があるので、いろいろな角度からのアプローチをすることが出来ます。もちろん、そういった設備や普段使用する実験設備などの使い方は、先生方や技術職員の方々から丁寧に教えていただくことが出来ます。
 また、生理学研究所では研究発表会や講演会が頻繁に行われています。生理学研究所の内部、外部を問わず、世界の最前線で活躍されている研究者の方々から、各分野の最新の研究について直接お話を聞くことが出来ますし、時にはそういった方々とコミュニケーションをとることもできます。そうした経験は、自らも将来世界の最前線で活躍したいと思う研究者の卵にとって、大変貴重であると思います。
 そして、国際的に活躍するために必須とされる能力の一つである、英語によるコミュニケーション能力に関しても、総研大の生理科学専攻は、その能力を高めるのに絶好の場所です。生理学研究所の多くの研究室には、たくさんの外国人留学生や外国人研究者の方々が所属されており、そうした方々と積極的にコミュニケーションをとることで、自分の英語力を磨くことが出来ます。また、本学では外国人講師による英会話教室ならびに英語によるプレゼンテーション教室が開かれています。そういった講義を通じ、日常会話のみならず、科学的な議論に必要な英語力を身につけることが出来ます。
 興味を持たれた方はぜひ、生理学研究所の先生方に連絡を取ってみてください。一流の研究者となるべく、みなさんとともに学べる日を楽しみにしています。