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生理研について

概要・沿革

生理研の概要

目的

生理学研究所は唯一の人体基礎生理学研究・教育のための大学共同利用機関であり,人体の生命活動−特に脳の働き−の総合的な解明と,そのための国際的研究者の育成を究極の目標とする。即ち,生理学研究所は「ヒトのからだと脳の働きを大学と共同して研究し,そのための研究者を育成している研究所」である。そのために,最先端の研究技術や最高度の研究機器を開発すると共に,それらを共同利用研究に供する。

設置形態

国立大学法人法により,国立天文台,核融合科学研究所,基礎生物学研究所,生理学研究所及び分子科学研究所が大学共同利用機関法人自然科学研究機構となった。

組織

4研究領域、17研究部門、4センター、18室と研究力強化戦略室及び技術課を置いている。

共同研究

生理学研究所は,大学共同利用機関として,国内外の研究者の提案に基づく共同利用研究を実施しています。国内外の研究者からの申請書は、所内・所外の研究者からなる委員会によって審査及び管理されます。

総合研究大学院大学生理科学コースの担当

総合研究大学院大学は学部を持たない大学院だけの大学であり、大学院の課程は5年一貫制博士課程及び博士後期課程です。同大学は大学共同利用機関との緊密な連携・協力の下で教育研究を実施しており、生理学研究所はその一コースを担当している。授与する学位は博士(学術)、博士(理学)又は博士(医学)である。

大学院教育協力

国公私立大学の要請に応じ、当該大学の大学院における教育に協力する。

国際交流

生理学の分野の国際的な学術交流を活発化するため,研究者の交流や国際シンポジウム等を開催する。

運営組織

自然科学研究機構に、経営、教育研究及び機構運営に関する重要事項を審議するため経営協議会、教育研究評議会及び機構会議を置く。また、研究所に、研究教育職員の人事等、研究所の運営に関する重要事項で、所長が必要と認めるものについて所長の諮問に応じる運営会議を置く。

事務組織

研究所の事務は、自然科学研究機構岡崎統合事務センターが処理する。

生理研の沿革

1967年11月 日本学術会議は第 49 回総会において、人体基礎生理学研究所(仮称)の設立について内閣総理大臣に勧告した。
1973年10月 学術審議会は分子科学研究所、基礎生物学研究所(仮称)及び生理学研究所(仮称)を緊急に設立すべき旨、文部大臣に報告した。
1975年4月 昭和50 年度予算に岡崎基礎総合研究所(仮称)調査費が計上された。
1975年 5月 事務次官裁定により岡崎基礎総合研究所(仮称)調査会議が設置された。
1975年12月 岡崎基礎総合研究所(仮称)調査会議から文部大臣に報告が行われた。
1976年5月 昭和51 年度予算に分子科学研究所調査室経費が計上され、5 月10 日、文部大臣裁定により分子科学研究所に調査室(定員5 人)及び岡崎総合研究機構調査会議が設置された。
1976年6月 岡崎総合研究機構調査会議においては、昭和50 年度の岡崎基礎総合研究所(仮称)調査会議の報告を踏まえ岡崎地区における総合研究機構はさしあたり基礎生物学及び生理学の 2 研究所より構成することとし、その具体的な事項について調査検討した。
1977年5 月 生物科学総合研究機構(基礎生物学研究所、生理学研究所)が創設された。
(昭和52 年)

国立学校設置法の一部を改正する法律(昭和52 年法律第 29号)の施行により生物科学総合研究機構が創設され、機構に基礎生物学研究所及び生理学研究所が設置された。
創設初年度に設置された生理学研究所の組織は次のとおりである。
・分子生理研究系 超微小形態生理研究部門 
・細胞器官研究系   生体膜研究部門 
・生体情報研究系 高次神経機構研究部門
・生理機能研究施設 
・技術課
分子科学研究所の管理部が管理局となり、生物科学総合研究機構の事務を併せ処理することとなった。

1978 年4 月
生体調節研究系が設置され,併せて,同系に高次神経性調節研究部門が,分子生理研究系に細胞内代謝研究部門が,生体情報研究系に神経情報研究部門がそれぞれ設置された。
1979年4 月 生体調節研究系に高次液性調節研究部門が、細胞器官研究系に機能協関研究部門、能動輸送研究部門がそれぞれ設置された。
1980年4月 研究施設として動物実験施設が設置され、生体情報研究系に液性情報研究部門、情報記憶研究部門が設置された。
1981年4月 岡崎国立共同研究機構が創設された。
(昭和56 年) 国立学校設置法の一部を改正する法律(昭和56 年法律第23 号)の施行により、分子科学研究所及び生物科学総合研究機構(基礎生物学研究所、生理学研究所)は、昭和56 年4 月14 日をもって総合化され、3研究所は岡崎国立共同研究機構として一体的に運営されることとなった。
1982年4月 分子生理研究系に神経化学研究部門が設置された。
1984年4月 生体調節研究系に生体システム研究部門が設置された。
1985年4月 江橋節郎教授が所長に任命された。
1988年10月 総合研究大学院大学が創設され、生理学研究所に同大学生命科学研究科生理科学専攻が置かれた。
1990年6月 研究施設として統合生理研究施設が設置された。
1991年4月 濵清教授が所長に任命された。
1997年4月 佐々木和夫教授が所長に任命された。
1998年4月 大脳皮質機能研究系が設置され、併せて、同系に脳形態解析研究部門、大脳神経回路論研究部門、及び心理生理学研究部門が設置された。
また、生理機能研究施設が廃止され、研究施設として脳機能計測センターが設置された。
2000年4月 動物実験施設が廃止された。
共通研究施設として、統合バイオサイエンスセンター、計算科学 研究センター、 動物実験センター、アイソトープ実験センターが設置された。
2003 年4月 水野昇教授が所長に任命された。
統合生理研究施設が廃止された。
発達生理学研究系が設置され、併せて、同系に認知行動発達機構研究部門、生体恒常機能発達機構研究部門、生殖・内分泌系発達機構研究部門、環境適応機能発達研究部門が設置された。
また、分子生理研究系の超微小形態生理研究部門が分子神経生理研究部門に、生体情報研究系の神経情報研究部門が感覚認知情報研究部門に、生体調節研究系の高次神経性調節研究部門が感覚運動調節研究部門にそれぞれ改称された。
2004年4月 大学共同利用機関法人自然科学研究機構が創設された。
国立大学法人法(平成 15 年法律第 112 号)の施行により、国立天文台、核融合科学研究所、基礎生物学研究所、生理学研究所及び分子科学研究所が統合再編され、大学共同利用機関法人自然科学研究機構となった。
分子生理研究系神経化学研究部門が神経機能素子研究部門に、生体情報研究系液性情報研究部門が神経シグナル研究部門に、生体調節研究系が統合生理研究系に、同系高次液性調節研究部門が計算神経科学研究部門に、共通研究施設統合バイオサイエンスセンターが岡崎統合バイオサイエンスセンターにそれぞれ改称された。
岡崎国立共同研究機構管理局は大学共同利用機関法人自然科学研究機構岡崎統合事務センターとなった。
2005年11月 生体情報研究系高次神経機構研究部門が廃止され、行動・代謝分子解析センターが設置された。
2007年4月 岡田泰伸教授が所長に任命された。
分子生理研究系にナノ形態生理研究部門が、細胞器官研究系に細胞生理研究部門が、生体情報研究系に神経分化研究部門がそれぞれ設置された。
2008年4月 細胞器官研究系能動輸送研究部門が神経細胞構築研究部門に改称され、生体情報研究系情報記憶研究部門が廃止された。
また、脳機能計測センターが廃止され、新たに多次元共同脳科学推進センター、脳機能計測・支援センター及び情報処理・発信センターが設置された。
2009年4月 分子生理研究系細胞内代謝研究部門が廃止された。
2011年4月 安全衛生管理室が設置された。
2013年4月 井本敬二教授が所長に任命された。
2013年10月 研究力強化戦略室が設置された
2014年1月 生体情報研究系に心循環シグナル研究部門が,多次元共同脳科学推進センターに脳科学研究戦略推進室がそれぞれ設置された。
2014年4月 生体情報研究系神経分化研究部門が視覚情報処理研究部門に改称され,分子生理研究系ナノ形態生理研究部門,細胞器官研究系機能協関研究部門及び情報処理・発信センター広報展開推進室が廃止された。
2016年4月 分子生理研究系,細胞器官研究系,生体情報研究系,統合生理研究系,大脳皮質機能研究系,発達生理研究系,多次元共同脳科学推進センターを廃止した。
計算神経科学研究部門,環境適応機能発達研究部門を廃止した。
脳形態解析研究部門を細胞構造研究部門に改称した。
感覚運動調節研究部門を統合生理研究部門に改称した。
生体恒常機能発達機構研究部門を生体恒常性発達研究部門に改称した。
分子細胞生理研究領域,生体機能調節研究領域,基盤神経科学研究領域,システム脳科学研究領域,研究連携センターが設置された。
分子細胞生理研究領域に,神経機能素子研究部門,分子神経生理研究部門,生体膜研究部門,神経細胞構築研究部門,神経発達・再生機構研究部門が設置された。
生体機能調節研究領域に,細胞構造研究部門,細胞生理研究部門,心循環シグナル研究部門,生殖・内分泌系発達機構研究部門が設置された。
基盤神経科学研究領域に,神経シグナル研究部門,大脳神経回路論研究部門,生体恒常性発達研究部門,視覚情報処理研究部門が設置された。
システム脳科学研究領域に,感覚認知情報研究部門,認知行動発達機構研究部門,生体システム研究部門,統合生理研究部門,心理生理学研究部門が設置された。
研究連携センターに共同利用研究推進室,学術研究支援室,流動連携研究室,国際連携研究室が設置された。
脳機能計測・支援センターのウイルスベクター開発室は行動・代謝分子解析センターに,霊長類モデル研究室はNBR事業推進室に改称し研究連携センターにそれぞれ移行した。
情報処理・発信センターの点検連携資料室がアーカイブ室に改称された。
2018年3月 岡崎統合バイオサイエンスセンターが廃止された。
 2018年10月 分子細胞生理研究領域神経細胞構築研究部門及び基盤神経科学研究領域神経シグナル研究部門を廃止した。
システム脳科学研究領域に神経ダイナミクス研究部門が設置された。
2019年4月 鍋倉淳一教授が所長に任命された。
分子細胞生理研究領域分子神経生理研究部門及びシステム脳科学研究領域感覚認知情報研究部門を廃止した。
生体機能調節研究領域に超微形態研究部門が設置された。
動物実験センターが動物資源共同利用研究センターに改称された。
2019年10月 システム脳科学研究領域統合生理研究部門を廃止した。
基盤神経科学研究領域にバイオフォト二クス研究部門を設置した。 
2021年4月 基盤神経科学研究領域大脳神経回路論研究部門を廃止した。
分子細胞生理研究領域に生体分子構造研究部門が設置された。
脳機能計測・支援センターに時系列細胞現象解析室が設置された。
行動・代謝分子解析センターの行動様式解析室と代謝生理解析室を統合し,多階層生理機能解析室が設置された。
2021年9月 基盤神経科学研究領域に多細胞回路動態研究部門が設置された。
システム脳科学研究領域に感覚認知情報研究部門が設置された。
2021年11月 生体機能調節研究領域に分子神経免疫研究部門が設置された。
2022年10月 研究連携センターの流動連携研究室を廃止した。
研究連携センターに先端プロジェクト推進室が設置された。
2023年4月 システム脳科学研究領域の生体システム研究部門及び心理生理学研究部門を廃止した。
 
2024年4月 分子細胞生理研究領域の生体膜研究部門を廃止した。
生体機能調節研究領域の細胞生理研究部門及び生殖・内分泌系発達機構研究部門を廃止した。
システム脳科学研究領域に多感覚統合システム研究部門が設置された。
行動・代謝分子解析センターに感覚生理解析室が設置された。