皆さまからお寄せいただくご質問とお答えの一例です。
・研究報告に関して
・2013年4月11日プレスリリース
・2014年1月29日プレスリリース
・2016年1月14日プレスリリース
・共同研究に関して
・大学院に関して
Q:プレスリリースを見ました。私の病気を治す可能性のある研究成果が得られたとのことで、喜んでおります。そうした最先端の治療をうけられる病院や臨床施設を紹介してもらえないでしょうか? |
---|
A:長年の御苦労と、病気の苦しみ、大変なことと思います。お見舞い申し上げます。 我々生理学研究所は、基礎研究を行う研究機関であり、臨床の施設は併設されていません。また、特定の病院や臨床施設との臨床治療面での直接的な連携もしておりません。今回のプレスリリースの内容も、あくまでも基礎研究の研究成果であるということでご理解ください。 そういった事情であり、申し訳ないですが、特定の病院や臨床施設をご紹介することは出来ませんので、ご理解ください。 |
Q:長年病気を患い苦しんでいます。今回、新しい研究成果が発見されたと聞きました。人への応用が待ち遠しいところです。新薬や新しい治療法開発の臨床研究の対象にしてほしいのですが、お願いできませんか? |
---|
A:長年の御苦労と、病気の苦しみ、大変なことと思います。お見舞い申し上げます。 誠に申し訳ありませんが、我々生理学研究所では、人を対象とした新薬や新治療法の臨床研究(臨床治験)は行っておりません。あくまでも、細胞から人にいたるまで脳や体を扱った基礎研究を行っている研究機関です。 多くの場合、基礎研究の成果が臨床に応用されるまでには、科学的な確証を得て、安全性を確認しなければならず、5年から10年、さらに数十年といった時間が必要になります。 今後も末長い目で基礎研究の進展を見守っていただければ幸いです。 |
Q:人工神経接続をヒトでできる病院はありますか? |
---|
A:現状では、ありません。今回の報告は、実験動物で行った結果です。これから、患者さんで、日常生活レベルで使って頂けるようにするには、安全性・倫理的問題点など、まだまだ超えなければならない、ハードルが多くあります。従って、現在の状況では、残念ですが、患者さんにすぐに利用できるような状態ではありません。 |
Q: 将来、人工神経接続はどのような患者さんに対して、有効ですか? |
---|
A: 一部の脊髄損傷、一部の脳梗塞、一部の脳卒中に有効と考えられます。しかし、脳自体、脊髄自体にが壊れて傷害があるしまうと有効ではありません。 |
Q: どのレベルの脊髄損傷に有効ですか? |
---|
A:上肢の機能再建には、第4頚髄より上位に損傷がある場合で、呼吸障害がない患者さんで、尚且つ、上肢の運動神経のある第5頚髄から第1胸髄に損傷がなければ有効です。 |
Q: 脊髄損傷で脚が麻痺しています。歩行はできるようになりますか? |
---|
A:胸髄レベルでの脊髄損傷で、第1腰髄から第3仙髄に損傷がなければ有効です。 |
Q: 電極は体内に埋めなくてはならないですか? |
---|
A: 今回の研究では、脳と脊髄に電極を直接刺入して行いました。皮膚表面から電気刺激或いは磁気刺激する方法もあります。
研究者からのコメント |
Q: 病側耳集中音響療法を行っている病院はありますか? |
---|
A: こちらの研究に関してはいくつかの病院等で行っておりますが、対象としては、発症後5日以内、近くの病院で突発性難聴と診断されている、耳鼻咽喉科医師からの紹介状を持っている方のみとなります。また、対応できる患者数に限りがありますので、その点を何卒ご了承下さい。協力して頂ける病院を増やしていくよう努力しているところでありますが、現在のところ、関西労災病院にてすでに音楽療法を用いた治療を実施しています。 |
Q: どの種類の音楽が良いのか? |
---|
A: 今回の治療法では音域の広い(色々な音を含む)クラシック音楽を用いておりますが、どんな音が一番効果的か?は残念ながら明らかではありません。今後研究を重ねることで明らかになっていくのでは、と考えております。 |
Q: 過去に突発性難聴を発症したことのある人にも効果がありますか? |
---|
A: 今回の研究の対象者は突発性難聴発症直後の患者さんを対象にしたものですので、以前発症された方に対しての治療方法ではございません。しかしながら、難聴が長期に渡る患者さんの苦痛を少しでも和らげることが出来るように、今後も研究を重ねていきたいと考えておりますので、研究の進展をしばらく見守っていただければ幸いです。 |
Q: 報道に関するお問い合わせについて |
---|
A: 今回の新聞報道は、脳出血後のまひの回復に対しリハビリテーションが有効である仕組みの一端を解明した、動物を用いた基礎実験の第一歩です。 臨床応用に関しましては、残念ながら未だその段階に至っておりません。今後さらに基礎研究を進め、新たなリハビリテーション法の開発、将来の臨床治験へと繋げられるように全力で取り組んでおります。 なお、麻痺手への集中的なリハビリテーション法として、臨床では「CI療法」が実施されています。本研究は動物による基礎実験のため、臨床でのCI療法とは異なる点もございます。しかし、CI療法をはじめとするリハビリテーション法の更なる発展に繋げられるよう、動物実験レベルでの解決すべき課題を着実に進めていきたいと存じます。ご支援をよろしくお願い申しあげます。 なおご参考までに、CI療法については東海地方では名古屋市総合リハビリテーションセンターにおいて実施されております。 |
Q:共同利用研究の申し込みをしたいと考えています。どのような手続きで行うのでしょうか? |
---|
A:申し込みの際は、公募申請書に各申込書を添付の上、ご提出願います。 詳しくはこちら |
Q:生理研の大学院入試を考えています。どのような手続きが必要でしょうか? |
---|
A:自然科学研究機構生理学研究所は、総合研究大学院大学 生命科学研究科 生理科学専攻として、博士号の取得が可能な博士後期課程(修士修了相当での入学)と5年一貫制博士課程(学部卒相当での入学)があり、意欲ある若い研究者の参加を求めています。 詳しくはこちら |