Research

研究活動

国際交流

 生理研においては,国際的研究機関として以下のような国際交流が盛んに行われています。生理研には外国人客員研究職員を招聘する制度があり,この枠組みを活用して一流の研究者が中長期滞在して共同研究を行っています。外国人客員教授には共同研究の実施の傍ら,若手研究者の教育等にも協力していただいています。2014 年度に、外国人客員教授が 3 年の任期でPrincipal Investigator (P.I.)として運営する「国際連携研究室」を設置し,2017年度から 2022年度までの 2期 6年間は、Denis Le Bihan 教授(フランス原子力・代替エネルギー庁・Neurospin,元Director)が研究室を運営し、7TMRIを用いた研究においてすぐれた成果を挙げました。2023年度からの3年間は、新たに、Andrew Moorhouse博士(ニューサウスウエールズ大学シドニー、オーストラリア)が外国人客員教授として同室のP.I.を務めます。また,多数の留学生が総合研究大学院大学・生理科学コースに入学し,生理研所属の大学院生として活発に研究活動を行っています。
生理研の主要な国際交流活動のひとつとして,生理研国際シンポジウムが連綿と開催されています。生理研の教授がオーガナイザーを務め,海外、国内から一流研究者を招聘して行うものです。COVID-19拡大のため、2022年度には、第 52 回生理研国際シンポジウム “Frontiers in Primate Systems Neuroscience” をオンラインにて開催しました(オーガナイザー:磯田昌岐教授)。海外講演者 11名と国内講演者 4名に講演いただきました。また,2008 年度より生理研研究会の国際版である国際研究集会が実施されていますが、2022 年度は”大脳皮質-大脳基底核神経回路の機能とその破綻がもたらす機能障害”と題して開催しました(オーガナイザー:南部篤教授)。
生理研は,Korea 大学医学部および Yonsei 大学医学部・歯学部(韓国),チュービンゲン大学 Werner Reichardt 統合神経科学センター(ドイツ),チュラロンコン大学薬学部(タイ),ニューサウスウェールズ大学医学部(オーストラリア),ニューロスピン(フランス),マギル大学(カナダ)の各機関と,国際学術交流協定を締結し,活発な相互学術交流活動を行っています。2022年度には、チュービンゲン大学 Werner Reichardt 統合神経科学センター等との合同シンポジウムをドイツにて対面で開催しました(図1)。また、Korea 大学医学部および Yonsei 大学医学部・歯学部との合同シンポジウムを生理研にて対面で開催しました(図2)。2023年度には、チュラロンコン大学全学との学術交流協定の締結等が計画されています。
これら以外にも,生理研内の予算や自然科学研究機構のプロジェクトの予算,および外部から獲得した各種研究費を使用して研究者を招聘もしくは派遣し,多数の国際共同研究を実施し,優れた成果を挙げています。

2023Intexchange-1.jpg図 1 チュービンゲン大学 Werner Reichardt 統合神経科学センター等との合同シンポジウム


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図 2 Korea 大学および Yonsei 大学との合同シンポジウム