生理研においては,国際的研究機関として以下のような国際交流が盛んに行われています。生理研には外国人客員研究職員を招聘する制度があり,この枠組みを活用して一流の研究者が中長期滞在して共同研究を行っています。外国人客員教授には共同研究の実施の傍ら,若手研究者の教育等にも協力していただいています。2014 年度に、外国人客員教授が 3 年の任期でPrincipal Investigator (P.I.)として運営する「国際連携研究室」を設置しました。第3期となる2023年度からの3年間は、Andrew Moorhouse博士(ニューサウスウエールズ大学シドニー(2025年2月よりシドニー大学)、オーストラリア)が外国人客員教授として同室のP.I.を務めます。また,多数の留学生が総合研究大学院大学・生理科学コースに入学し,生理研所属の大学院生として活発に研究活動を行っています。
生理研の主要な国際交流活動のひとつとして,生理研国際シンポジウムが連綿と開催されています。生理研の教授がオーガナイザーを務め,海外、国内から一流研究者を招聘して行うものです。2024年度も、COVID-19が第2類から第5類に移行した後の2023年度に引き続き、対面形式で、第 54 回生理研国際シンポジウム “Frontiers in Neural Circuit Reorganization Regulation and Pathophysiology” を開催しました(オーガナイザー:鍋倉淳一所長、和氣弘明教授)。海外からの講演者 13名と国内の機関からの講演者 8名に講演いただきました。2025年度は、根本知己教授、久保義弘教授がそれぞれオーガナイザーを務め、生理研国際シンポジウムが2回開催される予定です。
生理研は,Korea 大学医学部および Yonsei 大学医学部・歯学部(韓国),チュービンゲン大学 Werner Reichardt 統合神経科学センター(ドイツ),チュラロンコン大学薬学部(タイ),ニューサウスウェールズ大学医学部(オーストラリア),ニューロスピン(フランス),マギル大学(カナダ)の各機関と国際学術交流協定を締結し,活発な相互学術交流活動を行っています。2024年度には、Yonsei大学において, Yonsei 大学医学部・歯学部およびKorea大学医学部との合同シンポジウムが開催され、生理研から25人のメンバーを派遣しました。2025年度も、活発な国際交流活動を推進します。
これら以外にも,生理研内の予算や自然科学研究機構のプロジェクトの予算,および外部から獲得した各種研究費を使用して研究者を招聘もしくは派遣し,多数の国際共同研究を実施し,優れた成果を挙げています。