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セミナー詳細

2005年08月24日

随意運動遂行における感覚運動統合過程

日 時 2005年08月24日(水) 12:20 より 13:00 まで
講演者 和坂 俊昭
講演者所属 生理学研究所・統合生理研究系感覚運動調節研究部門・研究員
お問い合わせ先 本田 学(心理生理学)
要旨

感覚系がヒトの身体運動に重要な役割を果たしていることに疑問の余地はな い。運動中、周囲の状況は絶えず変化しており、これに対応するために外界や 身体内部から多くの感覚情報が中枢へと入力されている。このとき、中枢神経 系においては不必要な情報は排除され、必要な情報が選択、抽出される。私は これまでに脳波や脳磁図を用いて、随意運動を遂行するときに主働筋を支配す る運動関連領域と、身体各部位を支配する体性感覚領域の活動の関連性を検討 してきた。今回の発表では、下肢の主働筋、拮抗筋(相反性神経支配に相当す る制御機構が大脳レベルにも存在するのか)、同名筋(大脳半球間を越える統 合作用が存在するのか)を支配する体性感覚領域の活動の変化、上肢の一次体 性感覚野と二次体性感覚野の活動の変化(一次感覚野とより高次の感覚中枢の 機能的な差異)から、随意運動遂行における体性感覚系の働きについて発表す る予定である。