日 時 | 2007年02月08日(木) 14:00 より 15:00 まで |
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講演者 | 内田 信一 先生 |
講演者所属 | 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科腎臓内科学・助教授 |
お問い合わせ先 | 鍋倉淳一(生体恒常機能発達機構)/ 岡田泰伸(機能協関) |
要旨 |
偽性低アルドステロン症II型(以下PHAII)は、高血圧、高Cl性アシ ドーシス、高K血症をきたす優性遺伝形式の遺伝病である。腎臓遠位尿細管で のクロライド再吸収の亢進がそのメカニズムと言われてきたが、その責任遺伝 子として、WNKキナーゼという新規キナーゼの変異が同定された。見つかっ た変異は、WNK1はイントロンの変異、WNK4はミスセンス変異であったが、これ ら変異の持つ意味、またこれらWNKキナーゼの上流および下流に存在する分子も 未だ明らかでない。PHAIIの病態を説明すべく、これらWNKと種々のチ ャネル・トランスポーターをアフリカツメガエル卵母細胞やMDCK細胞に強 制発現させ、これたら輸送体に対するWNKの作用についての報告が相次いだ が、どの報告も強制発現による非特異的影響が懸念された。今回我々は真の分 子病態を明らかにすべく、ヒトPHAII患者と同じ変異を持つWNK4ノッ クインマウスの作成に成功した。このマウスの解析により、PHAIIの真の 分子病態を明らかにする。 |