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研究活動

セミナー詳細

2007年02月22日

タイトジャンクション:細胞間をシールする分子メカニズム

日 時 2007年02月22日(木) 15:30 より 16:30 まで
講演者 古瀬 幹夫 先生
講演者所属 神戸大学医学部、教授
お問い合わせ先 岡田泰伸 (機能協関) (内線 7731)
要旨

私たちの体は、皮膚により外界から守られるとともに、上皮系細胞がつくるシートによって様々なコンパートメントに分けられている。上皮細胞シートは、細胞膜上のトランスポーター蛋白質やサイトーシスによって方向性のある物質輸送を行う一方で、細胞間隙において物質の受動的な拡散、いわゆる「漏れ」を制限しており、その総和として各コンパートメントに特有の環境が動的に維持される。このとき、細胞同士の隙間をシールして「漏れ」を防ぐバリアとしてはたらくのがタイトジャンクション(TJ)と呼ばれる細胞間接着構造である。私たちの研究グループは、TJの分子構築の中心を成す接着分子クローディンファミリーを同定してその性質を解析してきた。本セミナーでは、クローディン研究から明らかになってきたTJのバリア機能の分子基盤と今後の課題について紹介する。