日 時 | 2007年05月17日(木) 16:00 より 17:00 まで |
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講演者 | 荻原 直道 先生 |
講演者所属 | 京都大学大学院理学研究科動物学教室 自然人類学研究室 |
お問い合わせ先 | 関 和彦(認知行動発達機構研究部門 内線7757) |
要旨 |
把握動作は、指が物体との接触点で発生する力の向きと大きさを、多数の筋を適切にコントロールすることによって達成される複雑な力学現象である。したがって、手部筋骨格構造に内在する機能的意味を明らかにするためには、その力学現象を再現する数理モデルを用いた生体力学的解析が重要な意味を持つと考えられる。我々のグループでは、ヒトやチンパンジーの手部構造を解剖学的に精密に模擬した数理モデルを構築し、骨形状や筋配置といった形態的特徴が把握機能に与える影響を理解する試みを進めている。数理モデルに基づく把握の機能形態学的研究について紹介し、その可能性と問題点について議論したい |