日 時 | 2007年05月18日(金) 14:30 より 15:30 まで |
---|---|
講演者 | 渋谷 まさと 教授 |
講演者所属 | 女子栄養大学短期大学部生理学研究室 |
お問い合わせ先 | 岡田 泰伸 (機能協関) (内線 7731) |
要旨 |
日本生理学会のspecial interest groupである「医学生理学教育シェアリンググループ」は「一歩一歩学ぶ医学生理学」というe-learningシステムを一般公開している。名前の通り、紙芝居のように最小単位の情報をstep-by-stepに提示し、自学自習がしやすいようにした。また、生理学の初学者にとっての重要情報を抽出し、オリジナルの説明モデルを展開し、 アニメーションやイラストなどを駆使して提示している。さらに、「横隔膜は[吸息⁄呼息]筋である」のような2者択一的な「知識確認問題」を多数提示し、能動的に学習できるようにした。医学生を対象としたrandomized controlled trialでは、従来の教材と比べて教育効果が高いことが示された。また、co-medical学生を対象に授業で使ってみると、基礎知識が少ない学生の試験合格率(75.5%)は基礎知識が多い学生の合格率(80.4%)より大きく低いことはなかった。これらは、初学者が生理学を学習する教材として「一歩一歩学ぶ医学生理学」が有効であり、小中学生を含めた一般国民向けの生理学教育をも効率よく展開できる可能性を示唆すると思われる。 |