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セミナー詳細

2008年04月23日

神経幹細胞の発生はどこまでわかったか

日 時 2008年04月23日(水) 12:20 より 13:00 まで
講演者 等 誠司 准教授
講演者所属 分子神経生理研究部門
お問い合わせ先 東島眞一(統合バイオ・神経分化)
要旨

神経幹細胞は胎仔期に大量の神経細胞・グリア細胞を産生して脳を構築するのみならず、成体脳にも存在して終生に亙って新生神経細胞を供給することが知られています。神経幹細胞の維持機構や成体脳の神経細胞新生の役割などがホットな研究対象となっている一方で、神経幹細胞自体の発生の分子機構は充分理解されていません。一般的には多能性の幹細胞(マウスで胎生3.5~5.5日胚)が徐々に他組織への分化能を失って神経幹細胞となり、神経幹細胞からさらに未分化性を失って神経細胞やグリア細胞へと分化すると考えられていますが、本当でしょうか?私どもは神経細胞への分化はデフォルトであり、神経幹細胞の生成には何らかの誘導シグナルが必要であるという仮説をたて、検証してきました。結論を得るには至っていませんが、これまでのデータをお示ししてディスカッションしたいと思います。