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セミナー詳細

2011年04月28日

「Ca2+ナノドメイン」を介する細胞容積センサー外向整流性アニオンチャネ ル(VSOR)活性化機構とその意義についての展望

日 時 2011年04月28日(木) 12:20 より 13:20 まで
講演者 秋田天平 先生
講演者所属 機能協関研究部門
お問い合わせ先 石橋 仁(生体恒常機能発達機構研究部門)
要旨

細胞内Ca2+を介する細胞機能発現は、Ca2+供給源となるチャネル分子とCa2+ センサー分子間の位置関係、さらにCa2+供給の時間経過やセンサー分子のCa2+感受性 の違い等を通じて多様に制御されており、各細胞におけるその機能の役割に応じてそ れらは合目的に配備されています。特にCa2+チャネル開口部近傍数十ナノメートル以 内に形成される高Ca2+濃度領域は「Ca2+ナノドメイン」と呼ばれ、そのドメイン内で センサー分子が活性化されることにより、1細胞上の限局した部位でマイクロ秒オー ダーの素早い機能発現がもたらされることが、神経の伝達物質放出や心筋の興奮収縮 連関においてはよく知られています。しかし、最近私たちは、分のオーダーで制御さ れる細胞容積調節機構において重要な役割を担う細胞容積センサー外向整流性アニオ ンチャネル(VSOR)についても、Ca2+ナノドメインを介する制御が関わりうることを 見出しました。
本セミナーではその詳細についてお話させていただき、その生理的意 義や今後の研究の発展性等について議論させていただければ幸いです。