日 時 | 2014年06月18日(水) 15:00 より 16:30 まで |
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講演者 | 結城伸泰 博士 |
講演者所属 | シンガポール国立大学 医学部 内科 |
お問い合わせ先 | 深田正紀(内線:5873) 生理学研究所 生体膜研究部門 |
要旨 |
これまで自己免疫病発症における分子相同性の研究は、ペプチドに対する自 己反応性T 細胞に主として目が向けられていたため、分子相同性仮説の立証に は至らなかった。演者は、Campylobacter jejuni 腸炎後に自己免疫性末梢神経疾 患(ギラン・バレー症候群やフィッシャー症候群)の発症機序を解明すべく研 究に取り組んできた。そして、糖脂質の糖鎖に対する自己抗体という別の着眼 点から切り込むことにより、分子相同性仮説を完全に証明し、糖鎖相同性によっ て自己免疫病が発症しうることを示した。さらに、「感染微生物の遺伝子多型が、 自己免疫病患者の臨床像まで規定してしまう」という、新しいパラダイム提出 に至った。そうした研究の経緯を披露したい。 参考文献: |