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セミナー詳細

2014年06月23日

心筋におけるミトコンドリアの伸展刺激誘発性反応の生理的意義

日 時 2014年06月23日(月) 16:00 より 17:00 まで
講演者 入部 玄太郎 博士
講演者所属 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科システム生理学
お問い合わせ先 西田 基宏 (心循環シグナル研究部門、内線5560)
要旨

本セミナーは日本語で行われます。

心筋は拡張期の左室充満(心筋伸展)に抗して血液を駆出(心筋収縮)する。さらに 心筋を伸展(前負荷増加)させると、一心拍の機械的総エネルギーは「フランク・ス ターリングの心臓法則」にしたがって増加する。この心筋が行う機械仕事のための ATPはミトコンドリアで産生されるが、その産生には電子伝達系における活性酸素 reactive oxygen species (ROS)の産生を伴う。ROSは組織の酸化損傷を引き起こす物 質であると同時にシグナル伝達物質としても重要である。我々はこれまで心筋伸展刺 激が筋小胞体機能を修飾することを明らかにしてきたが、最近になってミトコンドリ アの伸展刺激誘発性のROS産生がこれらの現象を含めた細胞反応に大きく関わってい ることを示す知見が得られつつある。