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研究活動

セミナー詳細

2016年05月16日

人工再構成系を用いた温度感受性TRPチャネルの機能解析

日 時 2016年05月16日(月) 12:00 より 12:30 まで
講演者 内田邦敏先生
講演者所属 生理学研究所 細胞生理研究部門
場 所 生理研明大寺研究棟1階セミナー室
お問い合わせ先 村越秀治(生理研・多光子顕微鏡室 #7857)
要旨

 脂質平面膜法は生体膜の代わりに人工的に形成した脂質二重膜にイオンチャネルタンパク質を埋め込み、その機能を電気生理学的に解析する手法である。このような人工再構成系の大きな特徴は、1)単純な実験系であること、2)培養細胞等を用いた検討では困難な膜脂質も自由にコントロール可能であることが挙げられる。
 私は細胞膜脂質と膜タンパク質であるイオンチャネルとの相互作用に着目し、近年、神経系を含む様々な組織でその生理的役割が明らかになりつつある温度感受性TRPチャネルを対象に研究を行っている。特に、温度や機械刺激などの物理的刺激によって活性化される温度感受性TRPチャネルがこれら刺激によって開口するメカニズムを明らかすることを研究目的としている。本セミナーでは、2013年に熱刺激によって活性化されることが報告されたTRPM3チャネルを脂質平面膜法を用いて解析した結果、並びに他の研究者らによる報告について紹介する。