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研究活動

セミナー詳細

2016年11月25日

メカノメディスン:メカノトランスダクション研究とその臨床応用

日 時 2016年11月25日(金) 17:00 より 18:00 まで
講演者 成瀬 恵治 教授
講演者所属 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科(医)システム生理学
場 所 山手2号館西 2階セミナー室
お問い合わせ先 西田基宏
自然科学研究機構岡崎統合バイオサイエンスセンター(生理学研究所)
心循環シグナル研究部門・教授
〒444-8787 愛知県岡崎市明大寺町東山5-1
TEL&FAX: 0564-59-5560
要旨

 我々の体は外界からだけではなく体内においても様々な力学的・機械的刺激(メカニカルストレス)を受容し、応答することで正常な生理機能を維持している.メカニカルストレスの受容応答機構は細胞分裂、発生過程、臓器機能発現など広範な時空間スケールにわたる生理機能の調節に寄与しており、メカニカルストレス受容応答機構の破綻が様々な病態に関与していることを示唆するエビデンスが集積されてきた.メカノセンサー分子→細胞→組織→臓器→個体レベルでの縦糸的研究に各種臓器の疾患という横糸的研究を加えた布陣をとり、メカノバイオロジーを切口とした病態解明を基に、新規治療法を開発するメカノ医療(メカノメディスン)の確立を目指し、これまでに数々の新規研究方法や研究システムを開発し問題を解決してきた.
本講演ではメカノバイオロジーに関する基礎医学的研究、特にメカニカルストレス受容機構を概説し、その研究過程で派生した再生医療(自己集合化ペプチドを用いた3次元培養+メカニカルストレス負荷システム)・生殖補助医療(マイクロ流路良好運動精子分離システム・ストレッチ刺激負荷受精卵培養システム)への展開を紹介する。