日 時 | 2017年02月23日(木) 12:30 より 13:00 まで |
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講演者 | 柴田明裕先生 |
講演者所属 | 脳機能計測・支援センター 多光子顕微鏡室 |
お問い合わせ先 | 村越秀治(生理研・多光子顕微鏡室 #7857) |
要旨 |
近年、急速に普及してきている光遺伝学は、光によって構造変化する光応答性タンパク質を遺伝学的手法により特定の細胞に発現させ、その機能を光で操作する技術である。今回我々は、学習や記憶の基盤と考えられているシナプス可塑性において必須とされているカルシウムカルモジュリン依存性タンパク質キナーゼII (CaMKII)の機能を直接調べるために、光遺伝学を用いた。それには、光応答性タンパク質ドメインであるLOV2ドメインを用いて光応答性CaMKII(photoactivatable CaMKII)を新規に開発した。このpaCaMKIIは、青色光もしくは二光子励起によって構造変化させることで、活性化する(不活化状態のclosed formから活性化状態のopen formへの構造変化する)。本セミナーでは、paCaMKIIの開発過程について詳しく紹介するとともに、paCaMKIIを用いたシナプス可塑性研究への応用についても紹介したい。 |