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セミナー詳細

2017年02月07日

神経活動の人工制御システムによる空腹が味覚に及ぼす影響の解明

日 時 2017年02月07日(火) 15:40 より 16:40 まで
講演者 中島 健一朗 博士
講演者所属 東京大学大学院農学生命科学研究科
場 所 生理学研究所(明大寺地区)1F大会議室
お問い合わせ先 生体膜研究部門 深田正紀(5873)
生殖・内分泌系発達機構研究部門 箕越靖彦(7741) 
要旨

  摂食は動物にとって、自身の生存や子孫の繁殖のために重要な行動である。このうち味覚は食物の価値の判断基準として機能する。また、生理状態の変化に伴って食の嗜好性や味の感じ方が変化することは経験的には知られているものの、その原因は不明な点が多い。
 本研究では、空腹により味の感じ方が変化する現象をモデルに、摂食中枢神経の活動が味覚受容におよぼす影響を評価した。マウスの視床下部にウイルスベクターを導入し、摂食中枢を司る神経の活動を化学遺伝学・光遺伝学的にコントロールした。この末梢臓器による副次的な影響を除き、人為的に空腹状態を再現した際の味覚感受性の評価を試みた。発表では、その結果について報告するとともに、中枢による味覚伝達経路の修飾機構について考察したい。