日 時 | 2017年03月17日(金) 15:30 |
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講演者 | 平井志伸 |
講演者所属 | 東京都医学総合研究所・神経細胞分化プロジェクト 研究員 |
場 所 | 生理学研究所(明大寺地区)1Fセミナー室AB |
お問い合わせ先 | 久保義弘(神経機能素子研究部門) |
要旨 |
長年、完全な遺伝子疾患だと考えられてきた幾つかの疾患は、重症度やその発症のタイミングが環境によって大きく変化するという報告が相次いでいます。そして、統合失調症やうつ病を始めとする精神疾患は、環境要因の占める割合が、その発症に大きく影響することが近年証明されつつあります。私は、環境要因の中の ”食”、さらにその中の "炭水化物の成分" に注目しました。精神疾患発症の遺伝要因と考えられている、遺伝子変異を有するマウスと”成分の異なる炭水化物を含む食"の組み合わせにより生ずる、行動、組織、生化学的変化を追いました。幾つかの異常は、環境要因と遺伝要因が重なった時のみ観察されたことから、”食” も今後考慮すべき重要な環境要因になるのではないかと考えます。 |