日 時 | 2017年07月14日(金) 12:00 より 12:30 まで |
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講演者 | 近藤邦生 先生 |
講演者所属 | 生殖・内分泌系発達機構研究部門 |
場 所 | 生理学研究所(明大寺地区)1Fセミナー室AB |
お問い合わせ先 | 小林憲太(生理研・ウイルスベクター開発室 内線:7827) |
要旨 |
生き残るために、動物は身の周りの危険に対して適切に対応する必要がある。マウスなどの動物は、天敵の「におい」に対して恐怖の行動や生理的反応を示す。恐怖の生理的反応の一つであるストレスホルモン応答は、脳の視床下部のCRHニューロンが制御している。我々は仮性狂犬病ウイルスを用いて、天敵の「におい」の情報をCRHニューロンに伝える神経回路を解析した。その結果、天敵の「におい」によって活性化されるCRHニューロンの上流の神経細胞が、Amygdalo-piriform transition area (AmPir)という嗅皮質の領域に存在していることがわかった。さらにAmPirの神経活動の抑制により、天敵の「におい」によるストレスホルモン応答が抑制された。以上の結果より、AmPirが天敵の「におい」に対する生理的反応に重要であることが明らかになった。 |