日 時 | 2017年07月14日(金) 12:30 より 13:00 まで |
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講演者 | 郷田直一 先生 |
講演者所属 | 感覚認知情報研究部門 |
場 所 | 生理学研究所(明大寺地区)1Fセミナー室AB |
お問い合わせ先 | 小林憲太(生理研・ウイルスベクター開発室 内線:7827) |
要旨 |
私たちは様々な物体を見て、その材質の種類(金属・石材・木材など)を瞬時に認識し、さらに、その手触りや物性(滑らかさ・硬さ・重さなど)などの非視覚的な属性をもかなり正しく理解する。近年、心理学、神経科学、工学の各分野において、このような物体の材質認知の仕組みについての関心が高まり、新しい知見が集まりつつある。しかしながら、材質認知の神経機構についてはまだ不明な点が多い。我々の研究グループは、fMRIを用いたヒト・サルの脳活動計測と情報表現解読、心理実験による印象計測、コンピュータ・ビジョン技術を活用した画像解析を組み合わせた手法を用いて、この問題に取り組んでいる。特に視覚野の情報処理に注目し、これまで、大脳腹側視覚経路における材質情報の表現、およびその情報表現の形成における多感覚経験(物体を見て触れる経験)の重要性について検討してきた。本セミナーでは、これらの研究を紹介する。
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