Research

研究活動

セミナー詳細

2017年09月22日

感覚系視床シナプスの発達過程における代謝型グルタミン酸受容体1型(mGluR1)の役割

日 時 2017年09月22日(金) 12:00 より 13:00 まで
講演者 鳴島円 先生
講演者所属 生体恒常性発達研究部門
場 所 生理学研究所(明大寺地区)1Fセミナー室AB
お問い合わせ先 小林憲太(生理研・ウイルスベクター開発室 内線:7827)
要旨

感覚神経系において、成熟した精緻な神経回路が形成・維持されるためには正常な感覚経験が必要である。感覚情報の中継核である視床では、視覚系視床の外側膝状体(dLGN)、体性感覚系視床の後内側腹側核(VPm)ともに、発達期に神経活動依存的なシナプス除去が行われること、また発達後の神経活動の外乱により、求心性シナプスの再編成が起こることが知られている。本セミナーでは、dLGN求心性シナプスが視覚入力の遮断により再編成される現象の原因が、代謝型グルタミン酸受容体1型(mGluR1)の活性化によるシナプス維持機構の破綻であることを報告した論文(Narushima et al., Neuron, 2016)の内容を紹介しつつ、感覚系視床の発達期におけるmGluR1の機能を俯瞰したい。