日 時 | 2017年10月30日(月) 11:00 より 12:00 まで |
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講演者 | 大村 真代 先生 |
講演者所属 | ドイツ マックスプランクリサーチユニット 神経遺伝学 講座 |
場 所 | 生理学研究所(明大寺地区)1F大会議室 |
お問い合わせ先 | 生体恒常性発達研究部門 鍋倉淳一 |
要旨 |
嗅覚は酵母から哺乳類において外界からの様々なシグナルを受容、認識する機能を有し、生命の維持と繁栄に重要な役割を担っている。げっ歯類などは一般的な匂いを感じる主嗅覚システムとフェロモン分子を受容する副嗅覚システムの主に二つの独立した嗅覚システムを保持している。Trpc2は鋤鼻器から単離され、フェロモン受容に必須であり、長年の間副嗅覚システムに特異的に発現していると考えられていたが、 我々は、嗅上皮上で遺伝子発現プロファイルと分布が異なるタイプAとタイプB細胞の2種類のTrpc2を発現している非典型的な嗅細胞を同定した。タイプB細胞の詳細な遺伝子発現プロファイルの解析を行ったところ、可溶性グアニル酸シクラーゼGucy1b2が特異的に発現していた。さらに、タイプB細胞の機能解析を行ったところ、タイプB細胞は外気中の酸素濃度が低下した時に活性化されることが明らかになった。本発表ではタイプB細胞のマウスにおける生物学的機能を紹介したい。 |