日 時 | 2017年11月09日(木) 12:00 より 13:00 まで |
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講演者 | 菅原翔 先生 |
講演者所属 | 心理生理学研究部門 |
場 所 | 生理学研究所(明大寺地区)1Fセミナー室AB |
お問い合わせ先 | 小林憲太(生理研・ウイルスベクター開発室 内線:7827) |
要旨 |
運動技能を習得する上で、経験した技能を忘れずに定着させることは極めて重要である。私はヒトを対象とした機能的磁気共鳴画像法を用いて、タイピングやピアノの演奏のような系列運動技能の定着に関与する神経基盤について研究を行ってきた。系列運動技能の定着は睡眠依存的であり、睡眠前後で線条体活動に変化が起こることが以前より報告されている。このような睡眠を介して起こる線条体活動変化が、系列運動技能の安定化と関連することが私の研究によって明らかとなった。加えて、運動技能には関与しないと考えられてきた海馬を中心とする宣言的記憶システムが、系列運動技能の定着に関与することを示唆する知見を得た。今回の発表では、これまでの研究成果を総括するとともに、これらの知見に基づく展望について紹介する。 |