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研究活動

セミナー詳細

2018年01月11日

Ivermectinによるリガンド依存性イオンチャネル活性の制御機構

日 時 2018年01月11日(木) 12:00 より 13:00 まで
講演者 陳以珊 先生
講演者所属 神経機能素子研究部門
場 所 明大寺地区1階セミナー室
お問い合わせ先 小林憲太(生理研・ウイルスベクター開発室 内線:7827)
要旨

  Ivermectin (IVM) は大村博士とCampbell博士により開発された、世界で多く使用されている抗寄生虫剤である。両博士は寄生虫感染症の治療法確立に貢献し、2015年ノーベル生理学・医学賞を受賞した。IVMは、無脊椎動物の神経や筋細胞に存在するグルタミン酸作動性Cl-(GluCl)チャネルの膜貫通領域に結合してチャネルを活性化し、その結果起こる細胞の過分極により寄生虫が死に至る。IVMGlycine受容体等のCysループ受容体およびATP受容体チャネルP2Xの膜貫通領域にも結合して活性化することが報告されている。私たちはIVMの投与によりGタンパク質活性化型K+GIRK)チャネルの電流が増加することを見い出し、また、その活性化の鍵を握る部域と制御機構を明らかにした。本セミナーでは、GIRKチャネルを中心に、IVMによる種々のリガンド依存性イオンチャネル活性の制御機構を紹介する。(本セミナーは、英語で行われます。)