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セミナー詳細

2018年03月16日

多変量fMRI解析を用いた脳内運動情報表現理解へのアプローチ:系列運動の階層的脳内表現

日 時 2018年03月16日(金) 10:00 より 11:00 まで
講演者 横井惇研究員
講演者所属 情報通信研究機構 脳情報通信融合研究センター
場 所 生理学研究所(明大寺地区)1階 セミナー室
お問い合わせ先 定藤規弘(心理生理学研究部門)
要旨

   我々の脳が様々な運動を獲得し制御するメカニズムを理解するためには、脳の「どこで」「どのような」情報が処理されているのか知る必要がある。近年の機能的磁気共鳴画像法(fMRI)の高解像度化に伴い、空間的に平滑化したボクセルの活動度の大小だけを評価するのでなく、複数のボクセルの活動度のパターンの情報を用いた多変量解析手法(例:デコーディング)が急速に発展しつつある。
「デコーディングの精度にのみ関心がある」という工学的観点だけでなく、「各脳領域においてどのような情報表現がなされているのか明らかにしたい」という神経科学的観点から、特に最近ではRepresentational Similarity Analysis(RSA) や Pattern Component Modelling (PCM) などの活動パターン間の類似度がもつ構造に着目した手法が普及しつつある。本講演では上記の比較的新しい多変量fMRI解析手法(RSAおよびPCM)を系列運動の情報表現の研究に応用した例を紹介する。