日 時 | 2018年07月20日(金) 16:00 より 17:00 まで |
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講演者 | 東 智仁 |
講演者所属 | 福島県立医科大学 基礎病理学講座 |
場 所 | 山手地区3号館2階西 共通セミナー室 |
お問い合わせ先 |
古瀬幹夫 (生理研・細胞構造研究部門、furuse@nips.ac.jp、内線 5277) |
要旨 |
上皮細胞は細胞シートを形成し、多細胞生物のからだの外側と内側や、異なるコンパートメントを区別することによって恒常性の維持に寄与しています。脊椎動物の細胞間接着装置は上皮細胞の頂端側に位置し、隣接する上皮細胞間を物理的に結びつける接着能を持つとともに、細胞間隙を通る溶質や水の移動を制限するバリア機能を担っています。従来、上皮細胞シートや細胞間接着装置は静的な構造体と考えられがちでしたが、実際の上皮細胞は細胞形態の変化や細胞同士の再配置を繰り返し、動的に再構成されています。それらは、細胞質分裂や発生過程の形態形成時に特に顕著に観察されます。しかし、上皮細胞が接着能とバリア機能を保持しつつ、細胞シート内での細胞形態変化や再配置を可能にする分子機構はこれまでほとんど知られていませんでした。 |