日 時 | 2019年05月30日(木) 12:00 より 13:00 まで |
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講演者 | 毛利達磨 先生 |
講演者所属 | 生理学研究所 個別研究 |
場 所 | 山手3号館2階共通セミナー室 |
お問い合わせ先 | 泉 裕士(生理研・細胞構造研究部門 内線:5279) |
要旨 |
生物学的に、受精とは精子が卵に近づき、卵と接触し卵を活性化して精子が進入する現象と考えられています。受精は、生物にとって次世代を生み出すための、発生プログラムを動かす引き金になる非常に重要な現象です。しかし、ほとんどの動物で精子がどのように卵に近づきどうやって卵を活性化するのか未だに明確ではありません。ウニやヒトデはその取扱いの簡便さのため、約150年前からモデル動物として研究されてきましたが、まだその卵活性化機構については不明です。私が特に惹かれているのは受精の時、卵内で何が起こっているのかということです。受精時卵内で非常に多くのことが起こりますが、2つのことに注目しました。卵細胞膜の電気的変化と卵細胞内Ca濃度変化です。電気的な変化についてはこれまで色々調べられてきましたがあまりきちんとした結論が出ていませんでした。また、卵細胞内Ca濃度変化を電気的変化と比較して論じられることはありませんでした。この2つの現象についてこれまでわかったこと、両者の関係、まだ不明なことなどをセミナーではお話しします。 |